《速報解説》
「新規上場に伴う負担の軽減」に関する議論について
-新規・成長企業へのリスクマネーの供給のあり方-
公認会計士 阿部 光成
Ⅰ はじめに
平成25年10月15日、金融審議会の「新規・成長企業へのリスクマネーの供給のあり方等に関するワーキング・グループ」(第6回)が開催された。
そこで示された「事務局説明資料」によると、新規上場に伴う負担の軽減のために、次の事項について議論が行われている。
① 新規上場のコストを低減させる観点から、「有価証券届出書」において記載が求められている財務諸表の年数を限定することができないか。
② 新規上場のコストを低減させる観点から、「内部統制報告書」の提出に係る負担を一定期間軽減することができないか。
特に、②の議論に関して、新規上場後一定期間に限り「内部統制報告書」に係る公認会計士の監査を免除することについては、従来の制度的な枠組みを大きく変えることになると考えられるので、慎重な議論が必要と思われる。
文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
「金融審議会「新規・成長企業へのリスクマネーの供給のあり方等に関するワーキング・グループ」(第6回)議事次第」
Ⅱ 新規上場の際の有価証券届出書に記載する財務諸表の年数
新規上場の際(「企業内容等の開示に関する内閣府令」8条2項1号)に使用する有価証券届出書(第2号の4様式)の記載内容には次のものがある。
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