《速報解説》
ASBJ、「リスク分担型企業年金の会計処理等に関する実務上の取扱い」等を公表
~コメント対応、IFRSに係る論点の検討も~
公認会計士 阿部 光成
Ⅰ はじめに
平成28年12月16日、企業会計基準委員会は次のものを公表した。
① 「リスク分担型企業年金の会計処理等に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第33号)
② 「退職給付に関する会計基準」(企業会計基準第26号)の改正
③ 「退職給付制度間の移行等に関する会計処理」(企業会計基準適用指針第1号)の改正
これにより、平成28年6月2日から意見募集していた公開草案が確定することになる。
また、これらの公表に際して、「実務対応報告公開草案第47号「リスク分担型企業年金の会計処理等に関する実務上の取扱い(案)」等の主なコメントの概要とそれらに対する対応」が公表されている。これによると、公開草案に対する反対意見も寄せられていることから、コメントに対する対応に記載された内容は、実務上、参考になるものと思われる。
今回の改正等は、平成 27年6月30日に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂2015」に基づき実施される施策として、新たな確定給付企業年金の仕組みが導入されていることから、これに関する会計処理等を規定するものである。
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