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プロフェッションジャーナル No.166が公開されました!~今週のお薦め記事~

2016年4月21日(木)AM10:30、 プロフェッションジャーナル  No.166を公開! プロフェッションジャーナルのリーフレットは 全国のTAC校舎で配布しています! -「イケプロが実践するPJの活用術」「第一線で活躍するプロフェッションからPJに寄せられた声」を掲載!-   - ご 案 内 - プロフェッションジャーナルの解説記事は毎週木曜日(AM10:30)に公開し、《速報解説》は随時公開します。
#Profession Journal 編集部
2016/04/21
法人税 税務 税務・会計 解説 解説一覧

日本の企業税制 【第30回】「法人実効税率引下げと税効果会計の対応」

日本の企業税制 【第30回】 「法人実効税率引下げと税効果会計の対応」   一般社団法人日本経済団体連合会 経済基盤本部長 小畑 良晴   〇はじめに 平成28年度税制改正に関する改正法案は、国税、地方税ともに、3月29日に可決成立し、同月31日に公布された。 今回の税制改正では、法人税の税率を現行23.9%から平成28年度に23.4%、平成30年度に23.2%とする一方、法人事業税所得割の税率を現行6.0%から3.6%(地方法人特別税を除くと0.7%)に引き下げることにより、法人実効税率(標準税率ベース)の20%台への引下げを達成した。 税率引下げの財源としては、課税ベースの拡大が行われる。法人税においては、生産性向上設備投資促進税制の縮減・廃止、建物附属設備及び構築物について新規取得分から減価償却方法の定額法への一本化、欠損金繰越控除上限の見直し、が行われる。 法人事業税においては、平成27年度税制改正では、平成28年度に外形標準課税(付加価値割、資本割)の割合を8分の4とすることとなっていたところ、さらにその割合を拡大し8分の5とする。この結果、付加価値割の税率は1.2%(平成27年度は0.72%)、資本割の税率は0.5%(平成27年度は0.3%)に引き上げられる。   〇税効果会計の対応 これまで、税効果会計において、一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債の計算を行う際に適用すべき法定実効税率は、具体的には、3月決算の会社においては、改正税法が3月末までに「公布」され、将来の適用税率が確定している場合には改正後の税率を適用し(日本公認会計士協会会計制度委員会報告第10号「個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針」第18項)、3月末までに公布されず会計監査人の監査報告書日までに税率変更を含む改正税法が公布された場合には、税効果会計に関する注記において、その内容及びその影響を注記する(「税効果会計に係る会計基準」 第四 4)こととされていた。 なお、平成27年度税制改正において法人実効税率引下げが行われた際には、自治体の条例改正の時期が年度内の場合と新年度の場合とに別れたこともあり、企業会計基準委員会(ASBJ)から「議事概要別紙」として、改正法公布が4月以降の場合には、税率の変更の内容及びその影響を注記し、改正法公布は年度内だが条例公布は4月以降の場合には、従来標準税率が適用されていたときには改正後の地方税法に規定されている税率を適用し、超過課税が行われているときには決算日現在の超過税率分(超過課税と標準税率との差分)を改正後の地方税法上の標準税率に加算するという取扱いが示された。 今回の平成28年度改正に際しては、本年3月14日に、ASBJから、企業会計基準適用指針第27 号「税効果会計に適用する税率に関する適用指針」が公表され、こうした点については整理がなされた。 まず、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に用いる税率については、従来の「公布日」基準を改め、決算日において「国会で成立している」税法に規定されている税率によることとなった。したがって、公布日(官報掲載)をチェックする必要はなくなった。 一方、改正条例が決算日以前に各地方公共団体の議会等で成立していない場合については、従来の条例において標準税率で課税することが規定されているときには、改正地方税法等に規定されている標準税率、従来の条例において超過課税が行われているときには、改正地方税法等に規定されている標準税率に、決算日において成立している条例に規定されている超過課税による税率が改正直前の地方税法等の標準税率を超える差分を考慮する税率、とされた。   〇法人事業税の超過税の状況 平成28年度税制改正に際しては、平成27年度税制改正の場合とは異なり、法人事業税の超過課税を行っている東京都をはじめとする8つの地方自治体における条例改正は、揃って3月中に行われた。したがって、3月決算法人における法定実効税率は、改正後の条例に基づく税率を適用することとなる。 8つの地方自治体の超過課税は次のとおりである。 (※1) 付加価値割額1億4,000万円以下は1.2% (※2) 資本金等の額1億6,000万円以下は0.5% (了)  
#166(掲載号)
#小畑 良晴
2016/04/21
法人税 税務 税務・会計 解説 解説一覧

平成28年度税制改正における減価償却制度の改正ポイント 【第2回】「資本的支出及び施行日前後の取扱いと留意点」

平成28年度税制改正における 減価償却制度の改正ポイント 【第2回】 「資本的支出及び施行日前後の取扱いと留意点」   公認会計士・税理士 新名 貴則   前回は改正の概要と経過措置規定について解説したが、今回は改正後の資本的支出の取扱いと施行日をまたぐ事業年度の取扱いについて解説する。   1 資本的支出の取扱い ① 原則的な取扱い 資本的支出を行った場合、原則として、新たに資産を取得したものとして元の減価償却資産(既存資産)とは別個に減価償却を行う。つまり、既存資産と種類及び耐用年数が同一の、新規の減価償却資産を取得したものとして資産計上し、減価償却を行うことになる。 したがって、建物附属設備や構築物について平成28年4月1日以後に資本的支出を行った場合は、既存資産の償却方法とは関係なく、別個に定額法で減価償却を行うことになる。 【原則的な取扱い】 ② 既存資産に旧定額法又は旧定率法を適用している場合の特例 平成19年3月31日以前に取得し、旧定額法又は旧定率法で償却を行っている既存資産に対して資本的支出を行った場合、既存資産の取得価額に加算した上で、旧定額法又は旧定率法で償却を行うことができる。 この特例は、平成28年度税制改正後も変わらず適用される。したがって、平成19年3月31日以前に取得し、旧定額法又は旧定率法で償却を行っている建物附属設備や構築物について、平成28年4月1日以後に資本的支出を行った場合でも、既存資産の取得価額に加算した上で旧定額法又は旧定率法で償却を行うことができる。 ③ 既存資産に定率法を適用している場合の特例 平成19年4月1日以後に取得し、定率法(250%定率法又は200%定率法)を適用している既存資産に資本的支出を行った場合、資本的支出にも定率法を適用しているときは、翌事業年度から両者を合算して償却することができる特例が設けられている。 具体的には、資本的支出を行った翌事業年度の期首から、その時点の既存資産と資本的支出の帳簿価額の合計額を取得価額とした、1つの減価償却資産を新たに取得したものとして償却することができる。 今回の改正の施行日(平成28年4月1日)を含む事業年度においては、平成28年3月31日までに行った建物附属設備及び構築物に係る資本的支出については、既存資産及び資本的支出ともに定率法を採用している場合は、上記の特例を適用することができる経過措置が設けられている。 ただし、平成28年4月1日以後の資本的支出については、新たな資産として定額法で償却する必要があるため、上記の特例は適用できない。 【9月決算法人の場合】   2 施行日をまたぐ事業年度の取扱い 建物附属設備又は構築物に定率法を適用していた場合、今回の改正の施行日が平成28年4月1日であることから、施行日をまたぐ事業年度においては、同じ建物附属設備又は構築物でも、定率法と定額法が混在する可能性がある。 【12月決算法人の場合】 同様に、施行日をまたぐ事業年度において、1つの既存資産に対して複数の資本的支出を行ったような場合も、施行日の前後で資本的支出の取扱いが異なる。 【12月決算法人の場合】 ※複数の資本的支出を行っている (連載了)
#166(掲載号)
#新名 貴則
2016/04/21
国税通則 税務 税務・会計 解説 解説一覧

改正国税通則法と新たな不服申立制度のポイント 【第4回】「その他改正事項と実務への影響」

改正国税通則法と 新たな不服申立制度のポイント 【第4回】 「その他改正事項と実務への影響」   弁護士 坂田 真吾   今回は、【第2回】、【第3回】で触れなかった改正点について述べる。なお、再調査の請求、審査請求の双方にわたる改正もあるが、以下、基本的には、審査請求に係る改正に重点を置く。   1 不服申立期間の延長 旧通則法では、課税処分等のち、異議申立てを行う場合、(一定の場合に)異議申立を行わずに直接審査請求をする場合について、処分があったことを知った日の翌日から起算して2ヶ月以内に異議申立て、審査請求を行う必要があった(旧通則法77条1項)。 これに対し、新通則法では、当該2ヶ月の期間が3ヶ月とされた(新通則法77条1項)。 また、旧通則法では、上記期間を遵守できないことに「天災その他やむを得ない理由があるとき」に例外を認めていたが(旧通則法77条3項)、当該例外の文言が「正当な理由があるとき」に変更された(新通則法77条1項ただし書)。   2 標準審理期間の設定 (1) 不服申立てに係る審理期間の目安を規定 旧通則法では、不服申立てに係る審理期間の目安について、特段の規定は置かれていなかったが、審理の遅延を防ぐため、新通則法においては、再調査の請求、審査請求における「標準審理期間」(不服申立てがなされてから決定、裁決をするまでに通常要すべき標準的な期間)に係る規定が置かれた(新通則法77条の2)。 一方で、国税庁では、従前より、例年、実績の評価として異議申立ての3ヶ月以内の処理件数割合、審査請求の1年以内の処理件数割合を具体的な測定指標として定めており、いずれも9割以上の数値が定められている。 今回の法改正によって、例えば審査請求では次のように標準審理期間が定められた。 (2) 審査請求の流れ なお、審査請求の流れについてまとめると、次のとおりである。 (※) 国税不服審判所ホームページより 審判所では、合議体(担当審判官1名、参加審判官2名)が事案の調査・審理、合議を行い、議決書を作成し(新通則法98条4項)、各支部の所長の補助機関である法規審査部が当該議決書の内容を精査し表現の修正等を行い、本部所長名で裁決がなされる。 実際の流れは支部によって異なるが、大規模支部(東京、大阪など)では、審査請求から1、2ヶ月程度で合議体による当初合議が開催され、8、9ヶ月目頃までに事案の調査審理等を行って議決し、2、3ヶ月間法規審査部、支部所長がこれを精査して裁決を行うのが通常である。 そうすると、標準審理期間が1年とはいえ、合議体が実質的に事実関係を調査する期間は6、7ヶ月程度と考えた方がよい。 したがって、必要な主張や証拠の提出は、可能な限り審査請求の初期段階で提出し、審判所に十分な検討時間を確保させることが肝要である。   3 口頭意見陳述の整備等 (1) すべての審理関係人による口頭意見陳述が可能に 旧通則法においても、口頭意見陳述(異議申立人、審査請求人から口頭で意見を陳述したい旨の申し立てがあった場合にその機会を与えること)の規定は存在したが、新通則法においては、充実した審理とするため、担当審判官が期日及び場所を指定し、すべての審理関係人を招集して口頭意見陳述をさせることとされた(新通則法84条、95条の2)。 審査請求の場合には、請求人は、担当審判官の許可を得て、処分の内容及び理由に関し、原処分庁に対して質問を発することもできる。 (2) 改正後の口頭意見陳述の有効性 審査請求における従前の口頭意見陳述は、筆者としては意義に乏しい制度であったと考えている。すなわち、主張として述べたいことがあるのであれば主張書面を提出するべきであるし、担当審判官に聞きたいことがあるのであれば面談を申し出ればよいのであって、わざわざ口頭意見陳述を行う意味はあまりないように思われる。 これに対して、新通則法における口頭意見陳述では、上記のとおり、すべての審理関係人を招集することとされた。審理関係人とは、請求人、参加人(利害関係人)、原処分庁のことを意味する(新通則法92条の2)。 従前も、同席主張説明という、審判官が請求人及び原処分庁と同席の上、当事者から主張等について説明を求める手続が審判所の裁量で実施されていたが、法改正による口頭意見陳述は、請求人の求めによって開催され、原処分庁に対して質問をすることができることとなるので、うまく運用すれば、処分根拠の透明化、審理の充実等に資することとなると思われる。 なお、従前の同席主張説明では、審査請求は訴訟と異なり当事者双方に証拠が共通でない(原処分庁の記録はほぼ審判所が持つが、請求人には一部しか開示されない)ことから、訴訟の弁論準備手続のような内容に踏み込んだ争点整理が難しく、対象となる事案も限定されざるを得ないという限界があった。 新通則法では、前回述べたように、請求人の証拠の閲覧権限等が拡大し、従前よりも証拠の共有化が図られることから、口頭意見陳述による審理の充実や、審理計画の審理手続の計画的遂行(新通則法97条の2)が実を上げることになるかもしれず、実務の運用が注目される。   4 審理手続の終結 従前は、審判所による審理がいつ終了したかを請求人に通知する旨の規定はなかった。 新通則法では、担当審判官は、必要な審理を終えたと認めるときや提出を求めた物件が提出されなかった場合に審理を終結し、速やかに、審理関係人に審理手続を終結した旨を通知することとなる(新通則法97条の4)。 請求人による証拠の閲覧・謄写は、審理手続が終結するまでの間行うことができるとされ(新通則法97条の3)、かつ、原処分庁がいつ証拠を提出したかは請求人に明らかではないから、請求人としては、担当審判官に、審理手続の終結の見込みの時期を聞き、終結の前に、閲覧・謄写の申請をするといった対応が必要となるであろう。 (了)
#166(掲載号)
#坂田 真吾
2016/04/21
法人税 税務 税務・会計 解説 解説一覧

包括的租税回避防止規定の理論と解釈 【第13回】「行為・計算」

包括的租税回避防止規定の 理論と解釈 【第13回】 「行為・計算」   公認会計士 佐藤 信祐   前回は、東京地裁昭和45年2月20日判決、大阪高裁昭和35年12月6日判決の解説を行った。本稿では、最高裁昭和52年7月12日判決(山菱不動産株式会社事件)について解説を行う。   (2) 最高裁昭和52年7月12日判決(TAINSコード:Z095-4019) ① 第一審(東京地裁昭和47年9月12日判決:TAINSコード:Z066-2950) ② 控訴審(東京高裁昭和49年10月29日判決:TAINSコード:Z077-3434) ③ 裁判所の判断 ④ 評釈 このように、第一審と異なり、控訴審では、未収利息相当分の損金算入否認を特に不当として争われている。 納税者は、 と主張しており、貸付けという行為についてはともかく、未収利息の計上という計算に対して否認することは困難であるという主張をしているようである。 これに対する裁判所の判断は、「元本債権に附帯する未収利息債権が運命を共にするものとして、同様の理由により損金算入を否定されることになるのは、行為計算否認の制度趣旨と利息債権の法的性質からやむをえない」というものであり、やや納得感に欠ける。それが故に、上告理由でも、行為計算否認の制度趣旨、利息債権の法的性質、期間計算の建前の3つを挙げたうえで、未収利息債権については貸倒損失を認めるべきであるとしている。 なお、実務上は、不採算のグループ会社に対する貸付金であっても、法人税基本通達9-4-2に該当しない場合には、利息相当部分について寄附金として処理される。そして、法的に利息を認識した場合において、当該未収利息について債権放棄を行ったときは、同通達に該当しない限り、当該債権放棄により生じた損失は、寄附金として損金の額に算入することができないというのは一般的な認識であると思われる。 本事件では、同族会社等の行為計算の否認を適用しているが故にやや分かりにくいものとなっているが、少なくとも現在の法制度では、個別否認規定で否認されるべきものであり、納税者の主張が通る余地はほとんどないと思われる。 次回では、東京地裁平成元年4月17日判決、福岡地裁平成4年2月20日判決、福岡高裁平成11年11月19日判決について解説を行う予定である。 (了)
#166(掲載号)
#佐藤 信祐
2016/04/21
印紙税 税務 税務・会計 解説 解説一覧

〈Q&A〉印紙税の取扱いをめぐる事例解説 【第26回】「公益法人が作成する契約書等」

〈Q&A〉 印紙税の取扱いをめぐる事例解説 【第26回】 「公益法人が作成する契約書等」   税理士・行政書士・AFP 山端 美德   公益法人の場合、契約書や領収書に印紙税がかからない場合があると聞きました。 事例1、事例2は公益法人が作成する文書ですが、印紙税の取扱いはどうなりますか。 【事例1】 契約書の場合 【事例2】 領収書の場合   【事例1】 公益法人が作成する「清掃業務請負契約書」は営利法人と同様に印紙税が課税される。事例の場合は、清掃業務を継続的に行うために定めた文書であるが、公益法人は第7号文書の要件である営業者には当たらないため、第7号文書には当たらず、第2号文書(請負に関する契約書)に該当し、当契約書は記載金額の計算ができないことから、記載金額なしの印紙税額は200円となる。 【事例2】 「領収書」は公益法人の場合、営業に関しない受取書に該当し、非課税となる。   [検討1] 公益法人は営業者となるか 公益社団法人、公益財団法人、宗教法人、学校法人、医療法人及び社会福祉法人等の公益法人は、公益を目的とし、かつ営利を目的としない法人であるため、印紙税法上の「営業者」には該当しない。したがって、事業のうち出版や物品販売等の収益事業に関して作成するものであっても、営業に関しない受取書に該当する。 また、行政庁の公益認定を受けていない一般社団法人、一般財団法人については公益法人ではないが、会社以外の法人のうち、法令の規定又は定款の定めにより利益金又は剰余金の配当又は分配をすることができないものは営業者に該当しないこととされている。したがって、この要件に該当する一般社団法人、一般財団法人が作成する金銭又は有価証券の受取書は、収益事業に関して作成するものであっても、営業に関しない受取書に該当し、非課税となる。 [検討2] 継続的取引の基本となる契約書の範囲 第7号文書(継続的取引の基本となる契約書)の要件は、請負契約の場合、特約店契約書その他名称のいかんを問わず、営業者の間において、請負に関する2以上の取引を継続して行うために作成される契約書で、当該2以上の取引に共通して適用される取引条件のうち目的物の種類、取扱数量、単価、対価の支払方法、債務不履行の場合の損害賠償の方法又は再販売価格を定めるものとされる。 したがって、公益法人の場合、そもそも営業者には該当しないため、第7号文書に該当しない。   ▷ まとめ   (了)
#166(掲載号)
#山端 美德
2016/04/21
所得税 税務 税務・会計 解説 解説一覧

さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第12回】「アプライド事件」~最判平成17年1月25日(民集59巻1号64頁)~

さっと読める! 実務必須の [重要税務判例] 【第12回】 「アプライド事件」 ~最判平成17年1月25日(民集59巻1号64頁)~   弁護士 菊田 雅裕   (了)
#166(掲載号)
#菊田 雅裕
2016/04/21
会計 税務・会計 解説 解説一覧 財務会計 IFRS

IFRS第16号「リース」の要点と実務への影響 【第2回】「新基準の概要と実務への影響」

IFRS第16号「リース」の要点と実務への影響 【第2回】 「新基準の概要と実務への影響」   公認会計士 松橋 香里   4 新基準の概要 借手はリース開始日に原則として全てのリースをオンバランス処理しなければならない。ただし、短期リース及び少額資産のリースに関しては例外的にオフバランス処理が認められている。これに対し、貸手についてはIAS第17号から大きな変更はない。すなわち、リース取引をオペレーティング・リースまたはファイナンス・リースに分類し、それぞれに対して異なった会計処理を適用する。 以下、借手の会計処理を中心に解説する。 (1) リースの識別 リースとは、「資産を使用する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する契約又は契約の一部分」と定義される。IAS第17号のような、リスクと経済価値が貸手から借手に移転する程度に基づいたリースの分類は採用されない。 ここで重要なのは、顧客が“資産を使用する権利”を有しているか否か、言い換えれば、借手が資産の使用権を得て「支配」を有していることに焦点が当てられている点である。 具体的には、以下の3要件全てを満たす場合には、リースに該当する。 (2) 借手の会計処理 ① 貸借対照表 原則として全てのリースについて、貸借対照表上でリース負債および対応する使用権資産を認識する。 リース負債は、リース期間にわたる未決済リース料総額の割引現在価値として測定される。使用権資産は、リース負債の当初測定額に一定の調整額を加えた額として測定される。 リース期間とは、解約不能期間に借手によるオプションの行使が合理的に確実な期間を加えた合計として算定される。測定にあたっては、リース期間をどのように定めるかが貸借対照表価額に大きな影響を与える。 ② 損益計算書 使用権資産について減価償却費、リース負債から生じた利息を損益計算書に計上する。 ③ 表示 損益計算書上の表示への影響として、IAS第17号ではオペレーティング・リースに関連する費用を営業費用に計上していたが、今後は減価償却費を営業費用に、利息費用を金融費用に計上する。 また、キャッシュ・フロー計算書への影響として、IAS第17号ではオフバランスであるが故に営業キャッシュ・フローとして処理されていたリース負債(元本)の返済に該当する金額を財務活動によるキャッシュ・フローとして表示することになる。 この結果、営業活動によるキャッシュ・フローの金額は減少、財務活動によるキャッシュ・フローの金額は増加する。 ④ 例外的処理 原則として、全てのリース取引が貸借対照表に計上されることになるが、2つの例外が存在する。 以下いずれかに該当する場合は、リースを貸借対照表に計上せず、支払リース料総額をリース期間にわたり費用として会計処理することが容認される。   5 開示事項 新基準の適用に伴い、従来に比べて開示の範囲も拡充する。 (借手) 新基準では開示の目的が「リースが借手の財政状態、財務業績及びキャッシュ・フローに与えている影響を財務諸表利用者が評価するための基礎を提供すること」であることが明示されている。これに従い、以下に関する情報の開示が求められる。なお、使用権資産及びリース負債について、期首残高と期末残高の調整表の開示までは求められていない。 ● 定量的開示(原則として表形式) - 使用権資産の減価償却費 - リース負債から生じた利息 - 短期リースの費用 - 少額資産のリースの費用 - 変動リース料に係る費用 - 使用権資産の転リースからの収益 - リースに関するキャッシュ・アウトフローの合計額 - 使用権資産の増加 - セール・アンド・リースバック取引から生じた利得及び損失 - 使用権資産の期末の帳簿価額 - リース負債の満期分析 ● 追加的開示 開示目的を満たすために必要な追加情報を開示する。   6 その他 米国FASBにおいても基準の開発が進められており、2016年2月に改訂基準の公表が予定されている。その内容について、IFRSとは一部重要な差異が存在することが見込まれる(本稿執筆現在)。 基準の発効に伴い、現行のIAS第17号「リース」、IFRIC第4号「契約にリースが含まれているか否かの判断」、SIC第15号「オペレーティングリース-インセンティブ」、SIC第27号「リースの法形式を伴う取引の実質の評価」が廃止される。 (連載了)
#166(掲載号)
#松橋 香里
2016/04/21
会計 税務・会計 解説 解説一覧

〔経営上の発生事象で考える〕会計実務のポイント 【第4回】「工場閉鎖の決定の場合」

〔経営上の発生事象で考える〕 会計実務のポイント 【第4回】 「工場閉鎖の決定の場合」   仰星監査法人 公認会計士 竹本 泰明     1 工場閉鎖の決定によって一般的に考えられる事象 工場の閉鎖が決定された場合、今後どのようなことが起こると想像されるであろうか。 まずは、工場を閉鎖するため、これまで獲得していたキャッシュが、今後は獲得できなくなることが考えられる。また、閉鎖によって当初予定よりも早期に固定資産の使用が中止されることが見込まれる。さらに、工場で働いていた従業員に対する手当ても必要になるであろう。 これらの想像される事象を踏まえて、個々の会計処理についてみていく。   2 減損損失の認識の判定 資産又は資産グループが使用されている範囲又は方法について、例えば、資産又は資産グループの稼働率が著しく低下した状態が続いており、著しく低下した稼働率が回復する見込みがないような、当該資産又は資産グループの回収可能価額を著しく低下させる変化が生じたか、又は、生ずる見込みである場合には、減損の兆候となる(「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」第13項)。 また、減損の兆候とは、資産又は資産グループに減損が生じている可能性を示す事象であるため、回収可能価額を著しく低下させる変化が生じる見込みである場合も該当する。このため、実際に変化が生じた場合のみならず、取締役会等において決定された段階で減損の兆候に該当することとなる(「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」第82項)。 したがって、工場閉鎖の決定は、使用方法について回収可能価額を著しく低下させる変化が生じる見込みがあるため、減損の兆候に該当する。 なお、工場閉鎖の決定について、社内規定等に基づき、他に決定権限が委譲されている場合には、取締役会でなくても、当該決定権限に従った権限者が承認した時点で減損の兆候となる。 減損の兆候が認められる場合、減損損失の認識の判定という次のステップに進む必要があるが、減損損失の認識の判定以降のステップの詳細はベーシック会計Q&Aをご参照いただきたい。   3 固定資産の耐用年数の見直し 減価償却は耐用年数(経済的使用可能予測期間)にわたって固定資産の適正な原価配分を行うため、固定資産の使用状況や環境の変化等によって、当初予定による残存耐用年数と将来の経済的使用可能予測期間にかい離が明らかになった場合には、耐用年数を変更する必要がある。 工場閉鎖の決定が行われた場合、通常、経済的使用可能予測期間が当初予定よりも短くなることが想定される。そのため、固定資産の耐用年数を工場閉鎖の時期まで短縮する変更が必要となる。 なお、固定資産の耐用年数の見直しに関する具体的な会計処理については、ベーシック会計Q&Aをご参照いただきたい。   4 リストラクチャリング引当金の計上 工場閉鎖の決定によりリストラクチャリング引当金が計上されることがある。そのため、工場閉鎖に伴い将来に発生が見込まれる費用又は損失について、リストラクチャリング引当金の計上を検討する必要がある。 どのような費用・損失が対象となるかは、以下の「企業会計原則」注解18の要件に合致するか否かによって異なるが、事例では賃借契約の解約に伴う中途解約違約金や割増退職金等が引当金に含まれているようである。 なお、工場に勤務する従業員に対して割増退職金を支給する場合、引当金として計上する時期に注意が必要である。 工場閉鎖を決定したのみの段階では、従業員にも知らされていないことから、工場閉鎖の実行可能性が不透明な場合や合理的な見積りが困難な場合が多く、一般的には、引当金の認識要件を満たさないと考えられる。 人員整理の規模・金額の概要を含むリストラクチャリング計画が従業員に周知された段階では、リストラクチャリングの実行可能性が高まり、金額の合理的な見積りも可能となるケースもあると想定されるため、引当金の認識要件を満たすことがあると考えられるが、労使関係等の状況によって慎重な判断が必要となる。 早期退職の募集が開始された場合には、募集期間が終了していない段階であっても、リストラクチャリング計画が従業員に周知された段階と同様に、応募人員や金額の合理的な見積りが可能となるときもあると想定されるため、引当金の認識要件を満たすことがあると考えられる。 早期退職の募集期間が終了し、早期退職者が確定した段階では、割増退職金は債務として確定しているため、未払退職金等として計上される。 (※)上記は一般的に考えられる会計処理について解説したものであり、会計処理のすべてを網羅的に解説したものではない。   【検討事項のチェックリスト】 ~工場閉鎖の決定の場合~ ※画像をクリックすると、別ページでPDFファイルが開きます。 (了)
#166(掲載号)
#竹本 泰明
2016/04/21
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金融商品会計を学ぶ 【第19回】「任意組合・匿名組合等、建設協力金等の会計処理」

金融商品会計を学ぶ 【第19回】 「任意組合・匿名組合等、建設協力金等の会計処理」   公認会計士 阿部 光成   今回は「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号。以下「金融商品会計基準」という)及び「金融商品会計に関する実務指針」(会計制度委員会報告第14号。以下「金融商品実務指針」という)における任意組合、匿名組合等への出資の会計処理及び建設協力金等・敷金の会計処理について述べる。 なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅰ 任意組合、匿名組合等への出資の会計処理 任意組合、匿名組合、パートナーシップ、リミテッド・パートナーシップ等への出資の会計処理は、次のように規定されている(金融商品実務指針132項、308項)。 任意組合、匿名組合、パートナーシップ、リミテッド・パートナーシップ等については、多様な実情を踏まえ、組合等への出資(有価証券とみなされるものを含む)については、その契約内容の実態及び経営者の意図を考慮して、経済実態を適切に反映する会計処理及び表示を選択することとなる(金融商品実務指針308項)。   Ⅱ 建設協力金等・敷金の会計処理 将来返還される建設協力金等の差入預託保証金は、金銭債権であるので、金融商品会計基準の対象である(金融商品実務指針10項)。 建設協力金は、建物建設時に消費寄託する建物等の賃貸に係る預託保証金であり、契約に定めた期日に預託金受入企業が現金を返還し差入企業がこれを受け取る契約である(金融商品実務指針221項)。 1 建設協力金等の会計処理 将来返還される建設協力金等の差入預託保証金(敷金を除く)の会計処理は次のようになる(金融商品実務指針133項、309項)。 将来返還される差入預託保証金のうち現在価値に割り引かないものは、債権に準じて処理する。 差入預託保証金のうち、将来返還されない額は、賃借予定期間にわたり定額法により償却する。 預り預託保証金についても、差入預託保証金等と同様に処理する。 2 敷金の会計処理 敷金は取得原価で計上する(金融商品実務指針133項)。 敷金は、賃料及び修繕の担保的性格を有し償還期限は貸借契約満了時であり、法的には契約期間満了時に返還請求権が発生すると解されており、通常無金利である(金融商品実務指針309項)。 ただし、次のことに注意する(金融商品実務指針133項)。 賃貸人の支払能力から回収不能と見込まれる金額がある場合には貸倒引当金を設定する(金融商品実務指針133項)。 3 割引率 割引率は次のように算定する(金融商品実務指針133項、309項)。 (了)
#166(掲載号)
#阿部 光成
2016/04/21

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