経理担当者のための ベーシック会計Q&A 【第91回】 連結会計⑧ 「持分法による損益の取込み」 仰星監査法人 公認会計士 横塚 大介 〈事例による解説〉 〈仕訳〉(単位:百万円) (※1) 持分法による投資利益の金額の計算 持分法による投資損益200=持分法の対象となる利益800×持分比率 25% 〈会計処理の解説〉 当社は、X1年10月1日よりB社を持分法適用会社としているため、同月日以降のB社の損益(持分法の対象となる利益800百万円)を対象に、持分法による投資利益を算定する必要があります。具体的には、持分法の対象となる利益800百万円に持分比率(25%)を乗じて、持分法による投資損益(200百万円)を算定します。 また、持分法の対象となる損益のうち、当社の持分比率に応じた金額をB社株式の簿価に加減算し、当該金額を当社の損益として計上する必要があります。そのため、持分法の対象となる損益(800百万円)に持分比率(25%)を乗じた金額(200百万円)をB社株式の簿価(連結貸借対照表上、投資有価証券)に加算し、同額を持分法による投資利益として計上します。 ※9月は、人件費に関する会計処理について解説します。 (了)
社外取締役の教科書 【第5回】 「『コーポレート・ガバナンスの実践』 (経済産業省報告書)が示すもの(その1)」 クレド法律事務所 駒澤大学法科大学院非常勤講師 弁護士 栗田 祐太郎 1 経産省研究会による報告書の公表 経済産業省は、平成27年7月24日、有識者により構成された「コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会」における議論の成果を「コーポレート・ガバナンスの実践 ~企業価値向上に向けたインセンティブと改革~」という報告書に整理した。 本報告書は、奇しくも、東芝における不適切会計問題が世間に衝撃を与え、我が国におけるコーポレート・ガバナンスのあり方が揺らいでいる状況下で公表される結果となった。 同書の内容は、今後の社外取締役の職務・活動内容等のあり方を考える上でも参考になることから、当初の予定を変更し、今回と次回にかけて、その概要を紹介したい。 2 総論-我が国企業を取り巻く環境の変化と対応の必要性 本報告書は、まず、総論として、次に述べるような一般的状況を確認している。 すなわち、本格的なグローバル競争が熾烈なものとなっている現状において、企業の「稼ぐ力」を向上させていくためには、短期的な業績ではなく中長期的な収益性・生産性を高めることこそが重要であると指摘している。この点に関するこれまでの我が国の取組み・実績は、十分とはいえなかった。 今後は、中長期的な生産性を高めるため、株主や取締役等といった各立場に対するインセンティブをどう付与していくかという制度設計ないし環境整備が重要となるといえる。 以上のような一般論そのものには、特に異論はないところであろう。 【第1回】で説明した近時におけるハード・ローとソフト・ローの両面からのコーポレート・ガバナンスの整備・強化の傾向は、本報告書が示すのと同様の問題意識によるものである。 ここで重要なことは、以上のように共通の問題意識を背景にした提言・立法・ルール化が、あらゆる方向から、重層的になされているという現状である。 これは取りも直さず、コーポレート・ガバナンスの強化が我が国の経済活動の根幹を支えるほどに重要なものと認識されている証拠である。単なる法令遵守という“綺麗ごと”にとどまらず、自由主義経済体制を前提に、企業が「より業績を伸ばす」、「より成長する」という“実利”を獲得していくための基盤づくりとして、コーポレート・ガバナンスの強化が必須だという理解である。 このような観点は、今後よりいっそう各方面で重要さを増していくものと考えられる。 3 各論-中長期的な生産性向上のための基本的考え方と具体策 以上の目的を実現するため、本報告書は次の4つの観点の充実化を挙げている。 4 ここまでのまとめ 以上のように、本報告書は、中長期的な企業価値の向上にはコーポレート・ガバナンスの強化・実践が必要であることを広く論じるものであるが、その中でも社外取締役の役割に寄せられた期待は大きいといえる。 社外取締役制度は、間違いなく、我が国企業を取り巻く“トレンド”の一翼を占めるに至っていると言ってよいであろう。 次回は、より具体的な実践例を参照すべく、本報告書に添付されたプラクティス集より、社外取締役の監督機能の面に関連した取り組み例を紹介する。 (了)
税理士ができる 『中小企業の資金調達』支援実務 【第1回】 「税理士が資金調達支援を行うメリット」 ~他の専門家との差別化を図る~ 公認会計士・中小企業診断士・税理士 西田 恭隆 税理士が資金調達支援を行う大きなメリットは、「他の専門家との差別化を図ることができる」という点にある。そこで、まず同じ税理士との差別化にどう資するのか、さらに税理士以外の専門家との差別化にどう資するのか、解説を行っていく。 1 新規顧客獲得のためのツールとしての資金調達支援業務 税理士業界は年々競争が厳しくなっており、他の税理士と差別化を図ることは多くの税理士にとって重要な問題である。その差別化の一手段として、資金調達支援を検討するわけであるが、実のところ資金調達支援を業務として行うことができる税理士は多くない。 相続税や資産税などの専門分野に特化している税理士が、これまで融資に関する業務に携わったことすらない、というのはよくある話ではあるし、そうでない税理士においても、おおよそ7、8割の税理士は資金調達支援を業務として行ったことがない、行うことができない、というのが実情であろう。 実際に、筆者がこれまで資金調達支援の相談を受けた中小企業で、会計士や税理士が役員を務めていたことも少なくない。つまり、それらの専門家が自らが役員を務める企業の資金調達支援を行うことができなかったということである。 さらに具体的なメリットとして、資金調達支援が直接新規顧客の獲得に繋がるケースもある。筆者の経験談ではあるが、関東圏にある不動産仲介会社から「資金調達支援が必要なのだが、現在の顧問税理士に相談しても『支援したことがない、できない』と言われてしまった。あなたの事務所に支援をお願いできないだろうか?」という依頼を受け、実際に支援を行い、資金調達できたことがあった。それをきっかけとし、その企業は数年来続いていた前任税理士との顧問契約を打ち切り、筆者の事務所に顧問先を変更することになった。 2 資金調達支援は既存顧客に対するサービス向上にも繋がる 1で説明した内容は新規顧客獲得という点からのメリットだが、さらに既存顧客への対応という点でも差別化に資するメリットがある。 税理士の交流会に足を運ぶと、「毎月、毎月、会社に訪問するのだけれども、何を話せば良いか分からない」という声をよく聞くし、筆者も資金調達支援に取り組む前は同じような悩みを持っていた。年に1回、税務申告時に顔を合わせる程度では、経営者との信頼関係も構築しづらく、何かのきっかけで税理士を変えられてしまうのではという不安が払拭できない。 そこで存在感をアピールしようと毎月訪問してはみても、何を話せば良いか分からない。税法改正の説明を毎月繰り返すわけにもいかないし、週刊の税務雑誌に書いてある記事をネタにしても経営者の反応は薄い。決算見込みが固まらないうちは具体的な節税提案も難しい。もちろん税務調査の対応では存在感を示せるかもしれないが、調査は通常数年に一度しかない。さらに調査の結果次第では逆に顧客喪失の危険がある。 こういった悩みを抱える税理士も、資金調達支援を行うことで、既存顧客との信頼関係を深めることができる。業績が悪い時は、運転資金の調達需要があるし、業績が良い時は事業投資や新店舗の出店などの資金需要がある。経営者と会話する機会を増やすことができる。 「金融機関からの借り入れだって毎月あるわけではないだろう」と思われるかもしれない。確かにそのとおりである。しかし、本連載の後半で解説するが、資金調達支援ノウハウは経営改善支援にも応用できる。それを活用すれば、資金需要がない場合でも、経営者に対して存在感を示すことができ、既存顧客への対応の点でも、他の税理士との違いを打ち出すことができる。 3 独占業務ではない資金調達支援における、税理士の持つ優位性 次に、税理士以外の他の専門家との差別化について解説する。 資金調達支援は、特定の資格者に認められた独占業務ではない。他の専門家、例えば中小企業診断士などのコンサルタントや行政書士も、資金調達支援のサービス提供が可能である。 しかし、税理士はこれら専門家との差別化が図りやすい。なぜなら「会計の専門家」という強みを有しているからである。金融機関に提出する財務関係資料の信用度は、他の専門家が関与した場合よりも、税理士が関与した場合の方が高い。金融機関に対する信用面で税理士は有利に立てるのである。 また、通常クライアントである企業と継続的な顧問契約を結んでいる、という点でも税理士は有利である。継続的な関係を結んでいることで、会社に資金調達支援が必要になった場合、迅速に対応することができ、他の専門家に対してスピード面で有利に立てる。 他の専門家は、一時の契約という形が一般的で、迅速な対応は難しい。相談を受けるまでに時間がかかるであろうし、受けた後も、会社の事業内容や資金調達の目的を理解するための時間が必要になる。 つまり、税理士は「信用」と「スピード」の面で他の専門家に対し強みを持ち、優位な立場で資金調達支援を行うことができる。逆にいえば、資金調達支援を行わない税理士は、その資格が持つ強みを活かせていないということである。 4 税理士であるからこそ、資金調達支援を 以上、資金調達支援業務は税理士にとって他の税理士、また他の専門家に対して差別化ができるというメリットがあることを説明した。税理士としての強みを明確にしたいと思う場合は、選択肢の1つになる。 支援業務の経験が無いと、特別な知識が必要なのではないか、敷居が高いのではないか、という印象を持つかもしれない。しかし、会計の専門家であれば、つまり税理士であれば支援業務を行うことは可能である。会社側としても、別の専門家に依頼するよりも、現在の顧問税理士に依頼した方が効率的であることは言うまでもない。 もし資金調達の相談を受ける機会があったら、それを逃さず、一度、取り組んでみるべきである。 * * * 次回は、「資金調達支援における税理士の役割」について、つまり税理士は、会社と金融機関との間で、仲介者としての役割を果たすことができる、という点について述べる。 (了)
従業員等からの 『マイナンバー』入手の手順 【第3回】 「本人確認について(その2)」 ~代表的なケースと求められる手続き~ 仰星監査法人 公認会計士 岡田 健司 前回は、その方法が何通りもあることで逆に企業担当者の頭を悩ませている「本人確認」の手続について、どのような視点で理解すればよいか、そのおさえどころについて紹介したが、今回はその知識を踏まえた上で、3つの代表的なケースをもとに、本人確認についての具体的な方法を解説する。 1 マイナンバーの入手方法が変われば本人確認の方法も変わる 企業の体制・業態によってマイナンバーを入手する方法や対象者は異なるが、これによって必然的に、本人確認の方法も変わることになる。 そこで、まずは各事業者がマイナンバーを入手する際に想定し得る代表的な3つのケースを確認しておきたい。なお、これらのケースは誌面の関係上、マイナンバー入手方法のすべてを網羅しているわけではない点に留意されたい。また、本連載はマイナンバー法が施行された1年目を想定していることから、2年目(2回目)以降の本人確認についての解説は、別の機会に譲ることとしたい。 以下では、これら3つのケースごとに、本人確認の方法と留意点について解説する。 2 〈ケース1〉の「本人確認」方法 〈ケース1〉のように「企業の事業拠点・活動拠点が極めて限定的であり、マイナンバーはすべて本社で直接入手することができる」シンプルなケースでは、すべて本社において直接的にマイナンバーを入手することができるため、基本的に郵送など別の方法による必要性は低い。 そこで、前回解説した方法、すなわち、「個人番号カードあるいは各種書類の組み合わせ」で「対面」によって本人確認を行う方法が原則的であり、また、最も実務的であると考えられる。 以下の【図1】【図2】が、具体的なイメージである。 【図1】 個人番号カードの提供を受けて「対面」で本人確認を行うケース (出典:国税庁「国税分野における番号法に基づく本人確認方法【事業者向け】(平成27年3月)」p30) 【図2】 顔写真の表示のある書類とその他の書類(通知カード又は番号付住民票)の2種類の書類の提供を受けて「対面」で本人確認を行うケース (出典:国税庁「国税分野における番号法に基づく本人確認方法【事業者向け】(平成27年3月)」p31) 3 〈ケース2〉の「本人確認」方法 上記のように〈ケース1〉の場合は企業の負担も比較的少ないが、実際には、営業活動を全国で展開する〈ケース2〉「企業の事業拠点・活動拠点が広範であり、マイナンバーのすべてを本社が直接入手することが困難なケース」に該当する企業が多いと思われる。 この場合、マイナンバーを入手すべき個人が全国に点在し、かつ、その種類(業務委託先、講演の依頼先、地主や家主、株主等の種別という意味)も多岐にわたり、これら個人との日常的な折衝の窓口が本社ではないことが通例であろう。 そこで、〈ケース2〉ではまず を判断しなければならない。 そして、 をそれぞれ理解する必要がある。 (1) 本社一括で行うべきか、各拠点等で行うべきか これは、本社が一括して行う場合と各拠点等の単位で行う場合において、情報漏えいリスクや対処に要するコストとの兼ね合いにより、企業ごとに判断することになる。 一般的には、本社が一括して行う場合は情報が一元管理されるため漏えいリスクは相対的に低いが、関係する個人と地理的に遠い本社が本人確認を行うことから、相応のコストを要する。 一方、各拠点等の単位で行う場合には、この逆の状況といえ、地理的な問題によるコストは抑えられるものの、情報漏えいリスクが高くなるため、このリスクを限りなくゼロにするためには、各拠点の担当者や責任者への教育研修を確実に、網羅的かつ継続的に行う必要があり、その研修等についてのコストも考慮しなくてはならない。 筆者の経験では、コスト的な観点と実務上の便宜を考慮して、各拠点等の単位で行うとする判断が相対的に多いように思われる。 ここで、本人確認を本社が一括して行う場合と各拠点等の単位で行う場合のメリット・デメリットをまとめると、以下のようになる。 (2) 本人確認を「本社が一括して行う場合」の方法及び留意点 本社の従業員等については、上記〈ケース1〉で述べた原則的な方法によって本人確認を行えばよい。しかしながら、例えば、飲食店の経営を行う会社において、本社が各店舗単位で採用するアルバイトやパート等の本人確認をどのようにして行うのか、といった課題がある。 つまり、地理的制約あるいはコスト的な制約から、対面で本人確認が行えない(あるいは、行うことが現実的ではない)個人について、対面以外の方法で本人確認を行う方法を検討する必要がある。 「対面以外の方法」とは、具体的には によることが考えられる。 【図4】は上記のうち①本人確認用の書類(紙による写し)を郵送して個人番号の提供を受ける場合のイメージであり、国税庁の資料からの引用であるが、非常に特徴的な方法といえる。 【図4】 郵送により個人番号の提供を受け本人確認を行う方法(個人としては、地方に居住する講師を想定) (出典:国税庁「国税分野における番号法に基づく本人確認方法【事業者向け】(平成27年3月)」p33(一部変更)) この場合、個人番号の提供を依頼する書類(【図4】では、図の中央にある「個人番号の提供のお願い」)に、当該個人が通知カードや番号付住民票の写しを貼付して返送することで、通知カード等の写しによって個人番号の番号確認を行うとともに、依頼書類に印字した住所及び氏名と貼付されている通知カード等の写しの住所及び氏名が同一であることを確認することにより、身元(実在)確認を行うことができるとされる。そこで、事業者自身が送付した書面が事業者の元に返送される必要があるとされている。 この方法は、個人番号カードの表面や、写真が表示された身分証の写しの送付に抵抗のある個人には、有効な方法であると考えられる。 もしくは、後述する【図5】と同様の考えで、当該個人に個人番号カード等の両面の写しを本社に郵送してもらうことも可能である(あるいは、個人番号カードがない場合には、複数の書類の組み合わせによって本人確認を行うことになることから、当該複数の書類等の写しを郵送してもらうことでもよい)。 筆者が受ける印象としては、本人確認を厳格に行うべきという法の考えからすると、郵送によって実効性のある本人確認が行えるのか若干違和感はあるものの、筆者がマイナンバーコールセンターに照会した結果、「可能」という回答が得られている。 なお、国税庁告示によれば、上記の方法を応用して、依頼書類に予め住所及び氏名を印字したうえで当該書類を本人に「交付」して当該書類の提出を受ければ、上記と同様当該書類の整合性の確認により身元(実在)確認を行い、通知カード等の写しで番号確認を行うことができるとされている。 次に、【図5】は上記②の本人確認用の書類(データ化した写し)を「電子メール等によって送信する電子的な方法」のイメージである。 【図5】 電子メールにより個人番号の提供を受け本人確認を行う方法(個人としては地方に居住する講師を想定) (出典:国税庁「国税分野における番号法に基づく本人確認方法【事業者向け】(平成27年3月)」p37) この場合、個人番号カードの表面で身元(実在)確認、裏面で番号確認を行うことになる。そこで、当該個人には個人番号カードの両面を撮影して送信してもらうことになる(あるいは、個人番号カードがない場合には、複数の書類の組み合わせによって本人確認を行うことになることから、当該複数の書類等を撮影して送信してもらうことになる)。また、この場合、スキャナを使用してイメージデータ化した書類をパソコンから送信することも可能である。 なお、この場合には、メールによる送受信の際の情報漏えいのリスクがつきまとう。そこで、書類等にはパスワードを設定してメールの送受信を行うとするなど、必要な措置を講ずる必要がある。 (3) 本人確認を「各拠点等の単位で行う場合」の方法及び留意点 各拠点等の単位で本人確認を行う場合、本社の従業員(営業所等で勤務する本社採用の従業員なども含む)や、本社が直接やりとりを行う個人(例えば、顧問弁護士や顧問税理士など)については本社で本人確認を行うことになる。 また、【図3】内の例で挙げた飲食店を経営する会社であれば、各店舗に関係する個人、例えば、各店舗単位で採用されるパートやアルバイト等については各店舗単位で本人確認を行うことになるであろう。 つまり、本人確認の単位が基本的に各拠点になることの結果として、特定個人情報等が各拠点等に点在するというリスクが生じることになる。 そこで、情報漏えいを防止すべく、以下の点を検討しなければならない。 (※) 法的には本人確認書類の保管は求められていないが、次年度以降の本人確認のことを考えると保管しておくのが便宜的である。ただし、保管する場合には安全管理措置の検討が必要であり、さらに廃棄のタイミングや方法についても検討しなければならない。 情報漏えいリスクを限りなくゼロにすべく、各拠点等に情報管理意識を浸透させるとともに、適切に特定個人情報等の管理を行う体制をいかにして構築維持するかが重要となる。 4 〈ケース3〉の「本人確認」方法 〈ケース3〉「契約を前提とした個人への業務委託(契約書を締結して個人へ業務委託を行う場合)について、当該個人からマイナンバーを入手しなければならないケース」の場合、〈ケース1〉〈ケース2〉を踏まえ、「対面」で本人確認を行うのが可能で現実的である場合には【図1】あるいは【図2】による方法で、「対面」で本人確認を行うことが困難な場合あるいは現実的ではない場合には【図4】(郵送による方法)、【図5】(電子メール等の電子的な方法)を参考にされたい。 いずれにしても外部の個人については、社内の従業員等と違って個人番号の取得や本人確認には困難が伴うと考えられることから、前もってアナウンスやお願いをしておくことも含めて、事前の準備が重要である。 この点については、本連載の【第5回】で「個人番号の提供をお願いする書面」のひな形の例示も含めて、留意点等を解説する予定である。 5 よくある質問 6 最後に 本稿では、前回に引き続き、マイナンバー入手の際に必要となる「本人確認」について、代表的なケースをもとに解説を行った。上述したように本稿内ですべてのケースを取り上げているわけではないが、〈ケース1〉から〈ケース3〉を元に、自社での入手方法・体制作りについて検討していただきたい。 次回は、ここまでの理解を元に「従業員からのマイナンバーの入手について」、【第5回】では、取引先などの「外部の個人からのマイナンバーの入手について」、さらに詳しく解説を加えていきたい。 (了)
〈IT会計士が教える〉 『情報システム』導入のヒント (!) 【第11回】 「建設業界との比較でみるIT業界のビジネス構造」 公認会計士・税理士 小田 恭彦 はじめに 今回は、IT業界のビジネス構造についてまとめてみたい。ひと言に『IT業界』と言ってもさまざまな分野があるため、今回は筆者が実際に現場に身を置いている会計、人事、販売、購買、製造などのいわゆる「業務系システム」の導入や運用保守に関する分野に絞ることにする。 ▼建設業界的ビジネス構造▼ 「IT土方」という微妙な言葉を聞いたことがあるのは、もしかしたらIT業界内部の人だけだろうか。 業務系システムの導入や保守運用に関連する業界(ここでは以下「業務系システム業界」と表現する)は、多くの人が参加して、役割分担しながら、長い期間をかけて大きな1つのものを作り上げるという点で、ビルや住宅の建設によく似ており、さらにそのビジネス構造もよく似ていると日頃感じている。 そこで、今回はIT業界よりもずっと歴史もあり、市場も大きく、一般にイメージしやすいだろう建設業界になぞらえながら、さらに、投資規模や顧客企業の大きさなどから便宜的・感覚的に大規模、中規模、小規模の3つに分類したうえで考察してみることにする。 ▼大規模案件▼ 大規模な案件とは、建設業界で言えば、〇〇ヒルズのような地上数十階建てのビルや、今話題の国立競技場のような大規模な建造物をイメージしていただければと思う。業務系システム業界でいうと、大規模案件とは、各業界の大手企業の業務系システムのリニューアルのような案件で、投資規模イメージとしては数十億円のような案件である。 これらの案件は建設業界ではほぼ大手ゼネコンが受託するように、業務系システム業界でもゼネコンに相当する大規模は総合ITベンダーが受託することがほとんどである。 具体的にはN社、F社、H社のような総合電機ないし総合エレクトロニクスメーカー系の大手や、ND社のような通信事業者系の大手などである。 この規模の案件で最も重要になってくるのが、受託ベンダー側の体力である。日本の建設業界では、「完成したビルがちょっと傾いている」というような話はあまり聞いたことはないが、業務系システムの導入現場では、「(程度の差こそあれ)ちょっと傾いている」微妙なシステムができあがってしまう事例も少なくないため、「最後までやりきる」「瑕疵担保力がある」などの体力的な要素が必要になってくる。 上記のような大手総合SI(※)ベンダーは受託案件の内容に応じた多くのSI子会社を持っているため、実際の導入や運用保守はそれら子会社が担当するケースが多い。また、それら子会社も親会社が受託した案件以外にも各社独自で営業活動をしており、親会社と子会社の間で顧客規模などにより住み分けを行っていることが多い。 (※) SI=システムインテグレーション 企業の情報システム導入に際し、その全般を組織的に設計・開発すること。 このため、ベンダー選定の際などに といった会話をすることもしばしばである。ちなみに、案件や顧客の規模に対して提案書の名義が子会社メインか親会社メインかで、その案件に対する「本気度」が伺えたりする。 なお、業務系システム業界では、建設業界にある「JV(共同事業体)」のような、複数の異なる企業等が共同で事業を行う受託形態はほとんどない。複数のSI会社が、ソフトウエア、ハードウエア、ミドルウエア、ネットワークなど各社の製品を持ち合い全体として1つの提案を行うことはあるが、顧客との契約はあくまで各SI会社と個別に契約するか、上記のゼネコン的大手SIベンダーが一括して窓口になることが多い。 ▼中規模案件▼ 中規模な案件とは、建設業界で言えば、地上数階~十数階建てのビルや、区民館のような中規模な建造物をイメージしていただければと思う。業務系システム業界でいう中規模案件とは、各業界中堅企業の業務系システムの導入のような案件で、投資規模イメージとしては数億円単位である。 便宜上「中規模」と表現しているが、それなりの規模感である。このレンジの案件は、建設業界では中堅建設メーカーや工務店が受託することが多いのであろうか。一方、業務系システム業界も「準大手」といわれるITベンダーが対応することになるが、建設業界と比べると少し特徴がある。具体的には、上記の大手総合SIベンダーの子会社、コンサルティングファーム、業界大手の情報子会社(商社、メーカーなど)、シンクタンクなど、各SIベンダーがそれぞれのバックグラウンドと得意分野が明確である点である。 この規模で最も重要になってくるのは、各SIベンダー側の得意分野やノウハウである。顧客企業側の投資体力的にも安易な追加費用の発生は許されないことが多く、事前に定めた予算の範囲内で業務系システムを導入する必要があるため、「自社の業種や商慣習をよく知っている」「自社の業界向けのテンプレートを持っている」などシステム導入失敗のリスクを極力排除し、効率的に導入ができるベンダーを選定する傾向がある。 メーカーはメーカー系ベンダー、商社は商社系ベンダー、経営管理システムや会計システムなどマネジメント層に近いシステムを導入する場合は、コンサルティングファーム系やシンクタンク系などが選ばれることが多い印象がある。 ▼小規模案件▼ 小規模な案件とは、建設業界で言えば、戸建て住宅や、賃貸アパートをイメージしていただければと思う。業務系システム業界でいう小規模案件とは、いわゆる中小企業が使用する業務系システムの導入のような案件で、投資規模イメージは数百万円~数千万円である。 このレンジの案件は、主にパッケージシステムをそのまま導入するか、パッケージに少しカスタマイズを行って導入する場合が多い。 建設業界では、ハウスメーカーや賃貸物件を専門とする建設メーカーが受託することが多いのであろうか。業務系システム業界もパッケージベンダーが直接対応するか、会計事務所などが窓口となる場合が多い。 この規模の案件で最も重要になってくるのは、受託ベンダー側としての機動性とネームバリューである。ユーザーである中小企業側は、ITに詳しい人や専任者がいない場合も多く、一方で、規模的にも業種固有の慣行に対しては手作業によるフォローが可能な場合も多いため、システムそれ自体に対する要求は相対的に低く、システム選定の基準は、「導入後のフォローアップ体制が充実していること」「導入実績が多いほうが安心」などを重視する傾向にある。 そのため、各パッケージベンダーは、TVCMなどにより認知度を高め、地場の会計事務所や中小SIベンダーと連携して導入時やその後の運用保守に対する機動的継続的サポート体制を構築しようとする傾向にある。 建設業界の、TVCMや住宅展示場による広告宣伝、長期保証制度、賃貸用物件であれば一括借り上げなど、建設後のフォローアップ体制などを用意するビジネス構造とよく似ている。 ▼その他の特徴-下請け構造とリスク管理▼ 業務系システム業界も建設業界と同じで、元請ベンダーもすべての案件をすべて自社の社員で対応するのは不可能なので、必要に応じて適宜、準大手ベンダー(2次請け)に要員を依頼し、準大手ベンダーでも人手が足らない場合はさらにその下請け(3次請け)に発注をする構造である。 システム業界も以前は4次、5次請けのような多重下請け構造もあったが、最近は主に情報漏えいなどの観点から、階層の深い下請けに対して厳しくなってきている。 あまり階層が深いと「どこの誰かもよくわからない技術者」になりがちになり、元請けもコントロールが難しく、また、階層が深いと何か事故が起きた際に責任の所在が不明確になりがちなる。特に業務系システムの場合、顧客の社内情報(取引先情報、財務データなど)を扱うことが多く、また、その情報はファイルコピーにより一瞬でコピーできてしまうため、リスクが高い。 よって、元請けや2次請けあたりから階層についての指示や限定がある場合も多く、また、最終請けのSIベンダーは情報管理体制について審査や報告を求められることもある。 また、業務で使用するパソコンも、以前は持ち込みパソコンを使用する場合もあったが、最近は顧客や元請けが用意したパソコンを使うことがほとんどであり、「USBメモリなどは使用できない」「メールの添付ファイルはチェックされている」という環境が多い。 ▼フリーランスについて▼ 業務系システム業界も建設業界と同じで、現場の最前線で昼夜活動する業務系システムの技術者は相応のITスキルと業務知識を持った「職人」であり、企業に勤務する以外に「フリーランス」として働く選択肢がある。 つまり、個人事業主として独立し、SI企業から下請けとして仕事を受託して案件に入ることになる。ひとり親方である。 フリーランスのメリットとしては、報酬面と時間的な自由度である。 報酬面に関していえば、発注先のSI会社からは給与ではなく外注費として支払われるため、相対的に多くの報酬を得ることができる。また、業務系システム業界の場合、日雇いや数日間という働き方は基本的になく、契約期間は数ヶ月から数年という単位であるため、ひとたび案件に入ると長期にわたり、安定して仕事を確保することができる。 さらに、時間的な自由に関しても、ある案件が終了し、次の案件に入る間に長期の休暇をとるなど、自分で自分の仕事の量をコントロールすることもできる。 良いことばかりのようなフリーランスだが、一方で、相応のリスクがある。不安定な身分と成長機会の減少である。 景気の良い時は上記のメリットを受けることができるが、景気が下向きになると下請け外注は真っ先に切られるのが世の常であり、状況によっては「仕事がない」という状況も発生しないとも言えず、企業勤務とは比べ物にならないほど不安定である。また、フリーランスの場合、社内研修などの教育研修の機会もほとんどなくなり、新しい業務領域や技術領域へチャレンジする機会も少なくなるため、意識的に自己投資を行い、トレンドや技術の変化についていく必要がある。 最近の動向として、多重下請け構造の回避や、情報管理の観点からフリーランスに発注することに慎重である傾向があるため、なんらかの形でSI会社に属する形態、言い方を変えると、何かあった際にそのSI会社が責任を負える契約形態をとる必要があるケースが増えてきている。 このように フリーランスで働くことは多くの魅力がある一方で、相応のリスクもあるため慎重に検討する必要があるが、極論的には「自己の技術や知識が現在及び将来の市場で必要とされるか」である。 個人であっても、上述の中規模案件にある各SIベンダーのように、得意分野や得意業種などを明確にして特色を持つことが重要であり、その1つとして特定の業種や職能に対して深い業務知識を持つことも有効な戦略であろう。 (了)
女性会計士の奮闘記 【第32話】 「部門ごとの損益ルールは相手と一緒にじっくりと」 公認会計士・税理士 小長谷 敦子 〈費用の配賦基準〉 ※N男作成 〈費用の配賦基準〉 ※完成 ◆ワンポントアドバイス◆ 部門別損益表の作成のルール作りは、部門のメンバー全員が納得できるよう、十分に時間をかけましょう。 特に費用の配賦基準は、利益を出すためのポイントになります。 全社員が利益を出すための方法を容易に理解でき、その行動が部門だけではなく、会社全体の財務状況に良い影響を与えるように 配賦基準を考えていきましょう。 (了)
《速報解説》 「財務諸表のレビュー業務」(公開草案)が公表 ~レビューに対するニーズを受け実務指針として整備~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 平成27年8月14日(ホームページ掲載日)、日本公認会計士協会は、次の公開草案を公表し、意見募集を行っている。 公開草案は、国際監査・保証基準審議会(IAASB)が公表している国際レビュー業務基準(ISRE)2400「過去財務諸表に対するレビュー業務」に相当する、わが国の財務諸表に対するレビュー(限定的保証業務)に関する実務上の指針を整備するためのものである。 意見募集期間は、9月14日までである。 なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 財務諸表のレビュー業務の主な内容 1 背景の説明 Q&Aでは、今回の公開草案を公表する背景として、次の説明を行っている(Q&A3項)。 2 財務諸表のレビュー業務 財務諸表のレビュー業務の特徴は、次のとおりである(5~7項、12項)。 3 範囲 実務指針は、以下に関する実務上の指針を提供するものである(1項)。 次のことに注意する(2、3項)。 4 要求事項の構成 要求事項は、「~しなければならない」という表現で記載されており(10項)、職業倫理に関する規定、職業的専門家としての懐疑心及び判断、業務の実施、実施した手続から入手した証拠の評価、レビュー報告書などについて規定している。 なお、適用指針は、要求事項の詳細な説明及びその実施のための指針を提供するものである。 Ⅲ 保証業務実務指針2400に係るQ&Aの主な内容 1 レビュー業務によって得られる保証水準(Q3、Q5) 保証業務実務指針2400に準拠したレビュー業務は限定的保証業務である。 一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して実施される監査業務は合理的保証業務である。 四半期レビューの基準に準拠したレビューと保証業務実務指針2400に準拠したレビューでは、実施者の要件や、重要な虚偽表示が発生する可能性の識別・評価、内部統制の理解に関する要求事項等に相違がある。 一般的には、これらの相違により四半期レビューの基準に基づくレビュー業務の方が保証業務実務指針2400に基づくレビュー業務より、結果的に保証水準が高くなる場合が多いと考えられている。 2 結論の類型 レビューの結論の類型は、無限定の結論と除外事項付結論がある。 除外事項付結論の類型の説明として、次の表が記載されている(Q15)。 (了)
《速報解説》 会計士協会、「要約財務諸表に関する報告業務」の公開草案を公表 ~監査人の実施事項等を整備~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 平成27年8月14日(ホームページ掲載日)、日本公認会計士協会は、監査基準委員会報告書810「要約財務諸表に関する報告業務」(公開草案)を公表し、意見募集を行っている。 本報告書(公開草案)は、国際監査基準において整備されている要約財務諸表に関する報告業務について、わが国の実務上の指針として整備し適用するために公表するものである。 意見募集期間は、9月14日までである。 なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 主な内容 1 範囲 本報告書が対象としているのは、一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を実施した監査人が、当該監査された財務諸表を基礎として作成された要約財務諸表に関して報告業務を行う場合である(1項)。 監査人は、本報告書に準拠した要約財務諸表に関する報告業務を実施する場合、要約財務諸表を作成する基礎となる財務諸表に対して一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠した監査を実施していない限り、報告業務の契約を締結してはならない(4項)。 2 定義 次の定義が規定されている(3項)。 3 業務契約の締結前に実施する事項 監査人は、要約財務諸表に関する報告業務の契約の締結前に、以下の事項を実施しなければならない(5項)。 4 監査人の手続 監査人は、要約財務諸表が、監査済財務諸表を要約したものであることを適切に開示しているかどうか及び当該財務諸表を特定しているかどうかについて評価すること、要約財務諸表が、監査済財務諸表上の関連する情報と一致するか、又はそれらの関連する情報から再計算できるかどうかを判断するため、要約財務諸表を監査済財務諸表上の関連する情報と比較することなどの手続を実施する(7項)。 5 経営者確認書 監査人は、一定の事項について記載した経営者確認書を提出するように経営者に要請しなければならない(8項)。 6 意見の様式 監査人が要約財務諸表に対して無限定意見が適切であると判断した場合、監査人の意見としては、次の表現を使用しなければならない(10項) 要約財務諸表に対する報告書に記載する事項として、独立監査人の報告書であることを明瞭に示す表題、宛先、報告の対象(監査人が報告を行う要約財務諸表など)、監査人の意見などが規定されている(13項)。 監査済財務諸表に対する監査報告書における除外事項付意見、強調事項区分又はその他の事項区分(16項)、要約財務諸表に対する否定的意見(18項)についても規定されている。 「要約財務諸表に対する独立監査人の報告書」の文例も示されている。 7 その他 本報告書では、次の事項なども詳細に規定されているので、実際の業務を行う場合には、注意が必要である。 (了)
《速報解説》 国税庁、ホームページ上で「登録国外事業者名簿」を公表 ~アマゾン関連会社含む6社は10月1日から登録国外事業者に Profession Journal 編集部 (※) 論末に追記情報があります。 平成27年度税制改正で創設されいよいよ10月1日以降の電気通信利用役務の提供から適用される「国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し」であるが、同日以降の取引において、国内の事業者が国外の事業者から「消費者向け電気通信利用役務の提供」(リバースチャージ方式が適用される「事業者向け電気通信利用役務の提供」以外のもの)を受けた場合、その消費者向け電気通信利用役務の提供の課税仕入れに係る消費税の納税義務者は従前どおり国外事業者となるため、国内事業者には影響がないように見える。 ただし、この場合、当分の間、その消費者向け電気通信利用役務の提供の課税仕入れに係る消費税については、仕入税額控除が認められないことになるため、該当する取引を行っている国内事業者への影響には注意したい。 ここで、その国外事業者が国税庁長官の登録を受けた「登録国外事業者」である場合は、その登録国外事業者の登録番号等が記載された請求書等の保存等の要件を充たすことで、その課税仕入れに係る消費税につき仕入税額控除が認められることから、国内事業者にとっては当該取引先の国外事業者が「登録国外事業者」であるか否かを確認する必要がある。 【参考図】 (財務省「税制改正に関する資料(詳細)」p24より) なお、登録国外事業者となるための申請手続については、すでに7月1日から受付が開始されており、国税庁が5月に公表した「国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し等に関するQ&A」では、以下のQAが示されていた。 そしてこのたび、8月17日付け国税庁ホームページにおいて、この登録国外事業者名簿の第一弾が公表され、以下の6社(うち3社はアマゾンの関連会社)が平成27年10月1日より登録国外事業者であることが明らかとなった。 ※画像をクリックすると、別ページでPDFファイルが開きます。 (※) 名簿は順次更新されています(上記画像をクリックして最新情報をご覧ください)。 * * * 今回の公表を受け、国外事業者から消費者向け電気通信利用役務の提供を受けている国内事業者は、まずは上記6社との取引が行われているかを確認し、該当する場合は、仕入税額控除の適用を受けるために、登録番号等が記載された請求書等の発行を求めることを忘れないようにしておきたい。さらに、入手した請求書等に以下の事項が記載されているかを確認する必要がある。 (※) 下線部が、他の課税仕入れに係る請求書等の記載事項と異なる部分。 なお、今回公表された企業はまだ6社であることから、こちらの名簿については随時更新されると思われるため、必要に応じページの内容を確認しておく必要がある。 また今後、このページで新たに取引先が「登録国外事業者」であることが確認できた場合においても、登録日以前の消費者向け電気通信利用役務の提供については仕入税額控除が認められないため(上記Q&Aの問33)、名簿内の登録年月日の記載には注意が必要だ。 (了) ↓関連記事↓
《速報解説》 監査役監査基準の改定に準じ「監査等委員会」の監査等基準(案)など公表 ~監査等委員会設置会社の監査等委員会規則ひな型も~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 平成27年8月4日(ホームページ掲載日)、日本監査役協会は、次の公開草案を公表し、意見募集を行っている。 意見募集期間は、8月20日までである。 また、次のひな型も公表されている。 なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 監査等委員会関係 周知のとおり、監査等委員会設置会社は、会社法及び法務省令の改正により新たに設けられた機関設計である。 監査等委員会の制度設計は、次のものから構成されている。 1 監査等委員会監査等基準(公開草案) 主な内容は、次のとおりであり、基本的に、監査役監査基準に準じたものとなっている。 改定された監査役監査基準に記載されている補足(各条項に関する補足的な説明をしたもの)については、重複を避けるために、監査等委員会監査等基準(公開草案)には記載していないとのことである。このため、必要に応じて、改定された監査役監査基準をお読み頂きたい。 2 内部統制システムに係る監査等委員会監査の実施基準(公開草案) 内部統制システムに係る監査委員会監査の実施基準に準じている。 Ⅲ 監査委員会関係 1 監査委員会監査基準(公開草案) 主な内容は、次のとおりであり、改定された監査役監査基準と共通する事項は、極力、それとの平仄をとったものとなっているとのことである。 なお、改定された監査役監査基準に記載されている補足(各条項に関する補足的な説明をしたもの)については、上述と同様である。 2 内部統制システムに係る監査委員会監査の実施基準(公開草案) 主な内容は、次のとおりである。 (了)