会社が取り組む
社員の健康管理
【第2回】
「健康診断を実施する際のポイント」
社会保険労務士 佐藤 信
1 はじめに
健康診断において脳・心臓疾患に関連する所見をはじめ、何らかの所見を有する労働者が年々増加する傾向にあり、労働者の健康確保は大きな課題となっている。
労働者が健康を維持しながら働き続けるためには、会社が労働者の健康状態を的確に把握し、適切な健康管理を行うことが不可欠である。
【参考】
有所見者の割合の推移をみると、平成10年までは30%台後半で推移、その後徐々に高まり平成20年以降は50%を超え、平成23年には52.7%と増加傾向にある。
2 健康診断のポイント
会社が実施する健康診断について、認識しておきたい点は次のとおりである。
① 実施は会社に義務づけられている(労働安全衛生法)
② 判定を含め、医師が行う
③ 健康診断の項目や実施頻度などが定められている
④ 必要に応じ事後措置をとる。事後措置の内容についても法令に定めあり。
特に④の「事後措置」については、既に生じている健康障害の悪化や再発を防ぎ、他の労働者の予防に活かしていくためにも重視したい(事後措置の具体的な方法については、次回解説する)。
3 健康診断の実施目的
健康障害の早期発見、業務上の事故や疾病の防止につなげていくためにも、健康診断が形式的なものとならぬよう、以下のような目的を持って実施していくことが望ましいといえる。
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