会社を成長させる「会計力」
【第12回】
(最終回)
「成長戦略からみたエクイティファイナンスの姿」
島崎 憲明
《資本市場からの資金調達》
上場企業が将来の成長へ投資するため、必要な資金を公募増資で調達するケースが相次いでいる。
「アベノミクス」の効果により、脱デフレの動きや円高の是正で企業を取り巻くビジネス環境は改善しつつある。2014年3期の決算発表時の次期予想や中期経営計画の説明では、経営者による事業の拡大に向けた積極的な発言が目立つ。
企業は設備の増強や事業投資などに必要な資金を金融機関からの借入金だけでなく、資本市場から直接資金を調達し、資本を増やす方法で賄っている。「エクイティファイナンス」と呼ばれる手法で、株式を新たに発行して投資家から資金を集める公募増資が代表的である。
公募増資で得た資金は、借入金のように返済期限や金利は付かないが、株主の期待は、この資金が中長期的な会社の成長につながる事業等に投下され、株価や配当という形で株主に還元されることを期待している。
最近の新聞報道によると、「三井不動産が日本橋などの再開発投資のために32年ぶりに資本の増強を決め、3,000億円超を調達する」とか、「第一生命保険が米国中堅生保を約5,800億円で買収すること決め、買収額のうち2,500億円は公募増資で賄う資金をあてる」など、大型の増資計画が公表されている。
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