税務判例を読むための税法の学び方【60】
〔第7章〕判例の探し方
(その7)
立正大学法学部准教授
税理士 長島 弘
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今回は、戦前の旧憲法下の法制度の下における判例集について紹介する。
(23) 『大審院刑事判決録』『明治前期大審院刑事判決録』
大審院の裁判例であっても、民法など旧憲法下で成立した法令に関するもので、未だに判例としての拘束力をもつものもある。
ただし大審院の判例集は、明治8年から明治17年までは全判決を掲載していたが、明治18年以降は「将来模範となるものを厳選して」掲載しているため、最高裁の公式判例集同様、大審院で言渡しされた判決のすべてを探すことはできない。
『大審院刑事判決録』は、司法省の編纂により、明治8年から明治20年分の大審院による刑事事件の判例について収録され、刊行されていた。ただし明治17年12月から明治18年12月の間は刊行されていない。
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