消費税の軽減税率を検証する
【第1回】
「軽減税率の検討に至る経緯」
税理士 金井 恵美子
Ⅰ 消費税軽減税率制度検討委員会の設置
「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律」(以下「税制抜本改革法」という。)7条1号は、消費税率の引上げにより負担が増す低所得者に配慮する観点から、次の2つの施策について、様々な角度から総合的に検討するものとした。
(イ) 総合合算制度、給付付き税額控除等の施策の導入
(ロ) 複数税率の導入
「(イ)総合合算制度、給付付き税額控除等の施策の導入」は、税制抜本改革法成立当時の与党であった民主党が当初法案に掲げた施策であり、「(ロ)複数税率の導入」は、平成24年6月15日の民主党、自由民主党、公明の3党合意により加えられたものである。
両者は並列に扱われているが、法律制定後、平成24年12月の衆院選において3年余りの民主党政権は終了し、自由民主党、公明党が再び与党となって、具体的な検討が進められているのは、単一税率制度から複数税率制度への移行である。
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