社外取締役の教科書
【第5回】
「『コーポレート・ガバナンスの実践』
(経済産業省報告書)が示すもの(その1)」
クレド法律事務所
駒澤大学法科大学院非常勤講師
弁護士 栗田 祐太郎
1 経産省研究会による報告書の公表
経済産業省は、平成27年7月24日、有識者により構成された「コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会」における議論の成果を「コーポレート・ガバナンスの実践 ~企業価値向上に向けたインセンティブと改革~」という報告書に整理した。
本報告書は、奇しくも、東芝における不適切会計問題が世間に衝撃を与え、我が国におけるコーポレート・ガバナンスのあり方が揺らいでいる状況下で公表される結果となった。
同書の内容は、今後の社外取締役の職務・活動内容等のあり方を考える上でも参考になることから、当初の予定を変更し、今回と次回にかけて、その概要を紹介したい。
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