社外取締役の教科書
【第7回】
「社外の知見・ノウハウの取り入れ(その1)」
クレド法律事務所
駒澤大学法科大学院非常勤講師
弁護士 栗田 祐太郎
1 社外の知見・ノウハウの取り入れによる発展
本連載の【第1回】では、社外取締役を導入する目的として、「ガバナンスの強化」と「社外の知見・ノウハウの取入れ」の2つがあることを説明した。
このうち、社外取締役の主たる役割が「ガバナンスの強化」、すなわち経営陣の企業経営を監視・監督することで会社の健全な成長を促し、場合によっては企業価値の向上に寄与しない経営者の“首を斬る”役割までを持つとされることには異論がない。
社外取締役は、その企業のしがらみに囚われず、一歩離れた立場から冷静な目で眺めることができる立場にあるからこそ、経営に対する効果的な監視・監督が期待できるという関係にある。
他方で、上記の観点にとどまらず、より直接的に、将来の経営方針やその企業の取扱分野につき、社外取締役からの助言を期待し、社外の知見を企業経営に取り入れたいという要請も大きなものがあるだろう。
今回は、このような「社外の知見・ノウハウの取入れ」という側面について、マスコミの話題を集めた近時の導入事例につき説明したい。
2 世界的企業の本格的な社外取締役導入の例 -ソフトバンク
社外取締役には、どのような「肩書」ないし「背景」を持つ者が就任するのであろうか。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。