《速報解説》
公認会計士・監査審査会から
「監査事務所検査結果事例集(令和2事務年度版)」が公表される
~続く会計不正問題等を受け、関連の指摘事例や留意点などの記載を拡充~
公認会計士 阿部 光成
Ⅰ はじめに
2020(令和2)年7月14日、公認会計士・監査審査会は「監査事務所検査結果事例集(令和2事務年度版)」を公表した。
① 「Ⅰ.業務管理態勢編(根本原因の究明)」において、不備と根本原因の究明についての図表を新たに掲載し、根本原因究明のプロセスに関する説明及び事例を追加
② 「Ⅱ.品質管理態勢編」において、品質管理態勢と個別監査業務の関係についての図表を新たに掲載するとともに、監査契約の新規の締結、監査実施者の教育・訓練及び監査補助者に対する監督等について、品質管理態勢の問題点に係る事例を充実
③ 「Ⅲ.個別監査業務編」において、上場会社による不正会計や海外グループ会社での会計問題の発生が引き続き注目されている状況に鑑み、「財務諸表監査における不正」、「会計上の見積りの監査」及び「グループ監査」等において、指摘事例や留意点などの記載を充実
「令和2年版 モニタリングレポート」及び「令和2事務年度 監査事務所等モニタリング基本計画」も公表されており、監査法人の状況などについて、会計専門家ではない一般の利用者にもわかりやすく説明がなされている。
事例集は、公認会計士・監査審査会が行う監査事務所の検査で確認された指摘事例等を取りまとめたものであり、基本的に、監査事務所に関する内容である。
本稿では、事例集に記載された事項のうち、一般事業会社における会計処理等においても参考になると考えられるものを紹介する。
なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
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