《速報解説》
会計士協会が「監査ツール」の改正案を公表
~倫理規則の改正等に対応して多数の様式を変更・新設~
公認会計士 阿部 光成
Ⅰ はじめに
2023年3月20日、日本公認会計士協会は、「監査基準報告書300実務ガイダンス第1号「監査ツール(実務ガイダンス)の改正」(公開草案)を公表し、意見募集を行っている。
これは、2022年6月の「監査事務所における品質管理」(品質管理基準報告書第1号)などの改正や、2022年7月の倫理規則の改正に対応するものである。多くの様式が見直されている。
意見募集期間は2023年4月21日までである。
文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
Ⅱ 主な内容
重要な虚偽表示リスクの識別と評価の区別、固有リスクと統制リスクの評価を、様式上、より明確にするなど、次の様式の見直し又は新設が行われている。
① 【様式1-1】監査契約の締結及び更新
② 【様式1-4】監査契約の解除に関する検討
③ 【様式3-5 別紙】倫理規則に基づく違法行為への対応
④ 【様式12】職業倫理に関する規定の遵守状況の評価(新設)
⑤ 【様式12】付表 監査チームの職業倫理に関する規定の遵守状況の評価(新設)
⑥ 【様式2-1】グループ監査の方針(勘定科目)
⑦ 【様式3-13-1】重要な虚偽表示リスクの識別と固有リスクの評価(関連する見直しを主に【様式3-13-2】【様式3-4】に対して実施)
(了)