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固定資産をめぐる判例・裁決例概説 【第3回】「固定資産を年の中途で取得した場合の2分の1償却は違法か否かで争われた判例」

固定資産税というのは、保有している資産の1月1日現在の価値に基づいて賦課される税金である。この固定資産税の対象となるものは、土地・家屋・償却資産となるが、土地・家屋と償却資産の大きな違いとして、土地、家屋は1月1日に所有している場合は、事業の用に供するか否かに関わらず課税対象となるが、償却資産については、事業用という縛りがあることから、生活の用に供している備品や車両については、課税対象外となる。償却資産税の基となる資産の評価額は固定資産税評価基準に基づいている。

#No. 412(掲載号)
# 菅野 真美
2021/03/25

固定資産をめぐる判例・裁決例概説 【第2回】「納骨堂は境内建物・境内地として固定資産税が非課税になるか否かで争われた判例」

固定資産税は、その年1月1日に土地、家屋、償却資産を有する者について市町村(東京都特別区においては東京都)が、これらの価格に基づいて課税するものであるが、一定の固定資産については非課税とされている。この固定資産税が非課税とされているものの中には、宗教法人が有する固定資産が含まれており、次のように定められている。

#No. 408(掲載号)
# 菅野 真美
2021/02/25

固定資産をめぐる判例・裁決例概説 【第1回】「5年超前の過誤納固定資産税の還付が認められた判例」

固定資産税は、その年1月1日に土地、家屋、償却資産を有する者について市町村(東京都特別区においては東京都)が、これらの価額に基づいて課税するものである。所得税等が納税者の申告に基づいて課税される制度であるが、固定資産税は賦課決定という課税主体(市町村)が決める制度である。課税標準となる固定資産の価格は、固定資産評価基準によって決定しなければならない(地方税法403条1項)。どのようにして決めていくかというと、市町村の職員が、納税者とともにする実地調査、納税者に対する質問、納税者の申告書の調査等のあらゆる方法によって、公正な評価をするように努めなければならないとされている(地方税403②)。

#No. 404(掲載号)
# 菅野 真美
2021/01/28

さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第60回】「宅地並み課税事件」~最判平成13年3月28日(民集55巻2号611頁)~

Xは、市街化区域内に所有する農地を、農業委員会が定めた小作料にて、小作農Yに賃貸していた。ところが、地方税法の改正により、当該農地が宅地並み課税の対象となった。これにより、固定資産税等の額が小作料を大きく上回るようになってしまった。
そこで、Xは、Yに対し、生産緑地指定を受けることについての同意を求めたが、Yはこれに同意しなかった。そこで、Xは、Yに対し、小作料増額の意思表示をした上、賃料の増額についての確認を求める訴訟を提起した。
しかし、最高裁は、Xの請求を認めなかった。

#No. 373(掲載号)
# 菊田 雅裕
2020/06/11

中小企業の生産性向上のための設備投資に係る固定資産税の軽減特例 【第3回】「既存の経営強化法による特例制度との相違から見た注意事項」

既存の中小企業等経営強化法(以下、経営強化法という)に基づく固定資産税の軽減措置においても同法に基づく認定を受けることが特例の適用を受ける前提となるが、認定を受けることができるのは、経営強化法上の“中小企業者等”である。“中小企業者等”は、〈中小企業者〉を含むより広い概念である。

#No. 274(掲載号)
# 安積 健
2018/06/28

中小企業の生産性向上のための設備投資に係る固定資産税の軽減特例 【第2回】「生産性向上特別措置法による先端設備等導入計画の認定手続」

前回見た通り、本特例の対象設備は、生産性向上に資する指標が旧モデル比で年平均1%以上向上していること及び一定の期間内に販売が開始されたモデルであることが必要となる。
これらの要件を満たしている設備であることを確認するため、設備メーカー等を経由して工業会等に証明書を発行してもらい、これを入手することが必要となる。

#No. 273(掲載号)
# 安積 健
2018/06/21

中小企業の生産性向上のための設備投資に係る固定資産税の軽減特例 【第1回】「制度の仕組みと適用要件の確認」

中小事業者等が適用期間内に認定先端設備等導入計画に従って取得をした先端設備等に該当する機械装置等で一定のものに対して課する固定資産税の課税標準は、新たに固定資産税が課されることとなった年度から3年度分の固定資産税に限り、下記の算式により計算した額とされる。

#No. 272(掲載号)
# 安積 健
2018/06/14

税理士業務に必要な『農地』の知識 【第10回】「農地の固定資産税」

今回は農地の固定資産税の計算について解説を行う。固定資産税は、納税者が申告するのではなく市町村から賦課される税金であるため、その計算方法について意外と理解されていない部分がある。そのため、改めて基本的な計算方法について確認をしておきたい。

#No. 230(掲載号)
# 島田 晃一
2017/08/10

居住用超高層建築物(タワーマンション)に係る固定資産税等の課税の見直し

平成29年度税制改正法案が平成29年3月27日に可決・成立し、同月31日に公布された。タワーマンションに係る「固定資産税・都市計画税」及び「不動産取得税」の改正内容についても地方税法、総務省令の公表により明らかになったことから、本稿では、当該規定に基づき具体的な計算方法等について解説する。
「固定資産税・都市計画税」と「不動産取得税」については、本論点において同様の改正がされているが、本稿では特に断りがない限り、主に固定資産税についての解説をすることとする。

#No. 216(掲載号)
# 角田 壮平
2017/04/27

中小企業等経営強化法に基づく固定資産税の軽減措置について

平成28年5月24日の衆議院本会議において、「中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律の一部を改正する法律」が可決・成立し、6月3日に公布、7月1日に施行された。
本改正により、法律の名称は「中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律」から「中小企業等経営強化法」へと改題され、新たに「経営力向上計画」(法第13~14条)が新設された。また、改正法の附則において、地方税法を改正して、新たに地方税法附則第15条第46項を設ける形で、固定資産税の軽減措置が導入された。

#No. 193(掲載号)
# 佐伯 徳彦
2016/11/10

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