《速報解説》 中小企業庁、R6改正に対応した「中小企業向け賃上げ促進税制ご利用ガイドブック」等を公表~繰越控除措置の適用には確定申告時に明細書の添付を要する旨示す~
改正を受け、当初8月下旬に公表との予告がなされていた「中小企業向け賃上げ促進税制ご利用ガイドブック(令和6年9月20日更新)」(以下「中小企業向けガイドブック」という)及び「中小企業向け賃上げ促進税制よくあるご質問Q&A集(令和6年9月20日更新)」だが、去る9月20日に公表のはこびとなった。
《速報解説》 R6改正に係る改正産強法、令和6年9月2日付けで施行~戦略分野国内生産促進税制や中小企業事業再編投資損失準備金制度の拡充措置が適用開始~
令和6年度税制改正のうち、主に法人税関係の特例措置に関係する「新たな事業の創出及び産業への投資を促進するための産業競争力強化法等の一部を改正する法律(令和6年法律第45号)」(以下「改正産強法」という)が本日付けで施行された。
《速報解説》 国税庁、R6改正に対応した法人税基本通達等の一部改正を公表~賃上げ促進税制の繰越税額控除制度に係る通達等を整備~
令和6年6月24日、国税庁は令和6年度税制改正に対応した「法人税基本通達等の一部改正について(法令解釈通達)」を公表した。
《速報解説》 改正法人税法施行規則の公布により、令和6年度税制改正に対応した法人税申告書(別表)様式が明らかに~中堅企業区分・繰越税額控除制度の創設に伴い賃上げ促進税制に係る様式が改正~
令和6年度税制改正に対応した法人税申告書(別表)の様式を定めた改正法人税法施行規則(財務省令第36号)が、4月12日付官報号外第94号で公布された。これら改正後の様式は原則、令和6年4月1日以後終了事業年度から適用される(改正法規附則3)。官報同号では地方法人税及び租税特別措置の適用額明細書の様式改正も行われている。
以下、新設された様式を中心に紹介する。
《速報解説》 福岡国税局、支配関係のある協同組合が株式会社に組織変更して合併を行った場合の欠損金額の引継制限に関する文書回答事例を公表~5年前の日から継続して支配関係がある場合への該当性~
本稿では、福岡国税局が令和6年3月25日付(ホームページ公表は令和6年4月8日)に回答した文書回答事例「支配関係のある協同組合が株式会社に組織変更して合併を行った場合の欠損金額の引継制限について(5年前の日から継続して支配関係がある場合への該当性)」の解説を行う。
《速報解説》 一定の市場暗号資産に関する期末時価評価等からの除外~令和6年度税制改正大綱~
現行の法人税法においては、法人(内国法人又は恒久的施設を有する外国法人。以下同様)が各事業年度末時点において活発な市場を有する暗号資産(以下「市場暗号資産」という)を有する場合、当該市場暗号資産の法人税法上の評価額は時価法により評価した金額となり(法人税法61条2項)、かつ、当該法人がかかる市場暗号資産を「自己の計算」(同条3項)において有する場合には、期末時価評価による損益を当該法人の損金又は益金に算入するのが原則である。
《速報解説》 中小企業者等の少額減価償却資産の特例、適用期限の延長に加え対象法人の見直しあり~令和6年度税制改正大綱~
取得価額30万円未満の減価償却資産を対象とした「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」(措法67の5)については、「令和6年度税制改正の大綱」(12月22日(金)閣議決定)において令和8年3月31日までの2年延長が示されたが、下記の通り一部対象法人の見直しも行われる。
《速報解説》 民間企業によるイノベーション投資を促進するためのイノベーションボックス税制の創設 ~令和6年度税制改正大綱~
令和5年12月22日に閣議決定された「令和6年度税制改正大綱」において、イノベーションボックス税制の創設が明記され、次のように、国内で自ら研究開発した知的財産権から生ずる譲渡所得やライセンス所得のうち、最大30%の金額をその事業年度の損金に算入できることとされた。この税制は、イノベーションの国際競争が激化する中、日本の研究開発拠点としての立地競争力を強化し、民間による無形資産投資を後押しすることを目的とするものである。
《速報解説》 賃上げ促進税制の拡充及び延長等~令和6年度税制改正大綱~
わが国経済は依然としてデフレ構造下にあり、その脱却は積年の課題である。本年度はさらに、国際情勢の緊迫化、労働者人口の減少、円安状況の長期化等に端を発する物価上昇の中、実質賃金の下振れ圧力が強くなっており、こうした環境が持続的な経済成長を目指す取組みに対する重荷となっている。そのような状況下にあって、本年度の税制改正では、「物価上昇を上回る賃金上昇の実現」が最優先課題として設定された。
かかる状況を踏まえ、令和4年度から適用されている「賃上げ促進税制」(給与等の支給額が増加した場合の法人税額の特別控除。措法42の12の5)が強化されることとなった。これにより一層の賃上げを促すほか、子育てと仕事の両立や女性活躍推進の取組みについても支援する税制を目指す。
《速報解説》 「中堅企業」の定義創設及び中小企業事業再編投資損失準備金制度の拡充・延長~令和6年度税制改正大綱~
令和5年12月14日に公表された令和6年度税制改正大綱(以下「大綱」という)において、中小企業事業再編投資損失準備金制度の拡充と延長が明らかにされた。また、本制度の改正に関連して、大綱で「中堅企業」の位置付けが明確となり、中堅・中小企業による本制度の利用が可能な改正となった。
本稿では、これらの改正点を踏まえて、まず、新たに位置付けられた「中堅企業」の定義に触れ、次いで中小企業事業再編投資損失準備金制度の拡充・延長について解説する。