〈徹底分析〉
租税回避事案の最新傾向
【第3回】
「第三者間の非時価取引」
公認会計士 佐藤 信祐
5 第三者間の非時価取引
(1) 資産調整勘定
一般的にM&Aは第三者間取引であることから、その間で合意された価額は時価と推定されるため、寄附金又は受贈益の問題が生じるはずがないように思われる。ただし、実務上、第三者間取引であっても、非時価取引であると疑われる事案も想定される。
例えば、P社がA社の発行済株式の全部を保有している場合において、P社が行っている一部の事業とA社株式を譲渡するような場合には、A社株式の時価を引き下げるとともに、P社が行っている事業の時価を引き上げることにより、資産調整勘定(税務上ののれん)の金額を引き上げようとすることが考えられる。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。