社外取締役の教科書
【第13回】
「士業が社外取締役に就任する際の注意点(その1)」
クレド法律事務所
駒澤大学法科大学院非常勤講師
弁護士 栗田 祐太郎
1 「社外取締役に士業を迎えたい」との要請は増加している
本連載で繰り返し説明しているように、「社外」取締役には、その会社と「しがらみ」がなく、客観的な見地より、企業経営上の課題や問題点につき、多角的な意見を述べる役割が期待されている。
このような要請から、近時では、税理士、公認会計士、弁護士等の士業が社外取締役への就任を打診され、実際に就任する例が急増している。
そこで今回と次回とで、これまでの連載の整理を兼ねて、士業が社外取締役に就任する場合に注意すべき点を、項目別に説明したい。
2 「就任を打診されたとき」「就任時」に注意すべきポイント
【注意点1】
「取締役」として、厳格な法的責任を問われる立場となることを肝に銘じる。
これについては、【第3回】及び【第9回】で詳しく解説した。また、具体的に裁判となった事例も、【第10回】、【第11回】で紹介した。
すなわち、社外取締役も「取締役」である以上、会社法等が課している①会社に対する善管注意義務、②忠実義務(競業避止義務等も含む)、そして③第三者に対する責任(会社法429条)といった各種の法的義務を負い、これに違反すれば損害賠償義務等の法的責任を負う。
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