公開日: 2013/07/11 (掲載号:No.27)
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民法改正(中間試案)―ここが気になる!― 【第5回】「民事法定利率」

筆者: 中西 和幸

民法改正(中間試案)

─ここが気になる!─

【第5回】

「民事法定利率」

 

弁護士 中西 和幸

 

1 民事法定利率に関する改正の概要

前回は損害賠償について解説したが、こうした損害賠償請求に関しては、民事法定利率の問題も同時に考えなければならない。

この民事法定利率は、民法制定当時から変わっていないが、現在の預金金利の水準が低いことから、その変更も民法改正で議論されている。

そこで今回は、利率をどうするか、固定金利か変動金利か、中間利息控除ではどう取り扱うか等について解説する。

 

2 民事法定利率の変更

(1) 民事法定利率が問題となる場面
民事法定利率の出番は、概ね2つに分けられる。

まずは、金銭消費貸借における利息や、履行遅滞による遅延損害金などにおいて利率を明確に定めなかった場合である。

もう1つは、当事者間に法的な関係がなかったところへ債権債務関係が発生する場合、すなわち交通事故等の不法行為における損害賠償請求権や不当利得関係が生じた場合の返還請求権である。

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─ここが気になる!─

【第5回】

「民事法定利率」

 

弁護士 中西 和幸

 

1 民事法定利率に関する改正の概要

前回は損害賠償について解説したが、こうした損害賠償請求に関しては、民事法定利率の問題も同時に考えなければならない。

この民事法定利率は、民法制定当時から変わっていないが、現在の預金金利の水準が低いことから、その変更も民法改正で議論されている。

そこで今回は、利率をどうするか、固定金利か変動金利か、中間利息控除ではどう取り扱うか等について解説する。

 

2 民事法定利率の変更

(1) 民事法定利率が問題となる場面
民事法定利率の出番は、概ね2つに分けられる。

まずは、金銭消費貸借における利息や、履行遅滞による遅延損害金などにおいて利率を明確に定めなかった場合である。

もう1つは、当事者間に法的な関係がなかったところへ債権債務関係が発生する場合、すなわち交通事故等の不法行為における損害賠償請求権や不当利得関係が生じた場合の返還請求権である。

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連載目次

筆者紹介

中西 和幸

(なかにし・かずゆき)

弁護士
田辺総合法律事務所

・昭和61年3月 岡崎高等学校卒業
・平成4年3月 東京大学法学部卒業
・平成4年4月 住友海上火災保険株式会社に就職(平成5年3月まで)
・平成7年4月 弁護士登録(第一東京弁護士会会員となる)、田辺総合法律事務所入所
・平成19年4月 第一東京弁護士会総合法律研究所会社法研究部会部会長就任(平成23年4月まで)
・平成22年4月 CFE(Certified Fraud Examiner:公認不正検査士)資格取得
・平成24年4月 国分寺市オンブズパーソンに就任
・平成24年6月 オーデリック株式会社の社外(独立)監査役に就任

【著書等】
・『会社法関係法務省令逐条実務詳解 ─会社法施行規則・会社計算規則・電子公告規則』編集代表(清文社)
・『信託と倒産』共著(商事法務)
・『企業不祥事と対応【事例検証】』編共著(清文社)
・『〔新訂〕貸出管理回収手続双書 回収』共著(金融財政事情研究会)
・「振替株式に設定された質権と質権設定者の振替株式に対する差押え」共著『金融法務事情』No.1912
・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社)
・『【Q&A】大規模災害に備える企業法務の課題と実務対応』編集代表(清文社)
・『実践!営業秘密管理 企業秘密の漏えいを防止せよ!』編集代表(中央経済社)
・「平成24年株主総会の実務対応(6)株主総会までの準備と議事運営」『旬刊 商事法務』 No.1963
・『最新 役員報酬をめぐる法務・会計・税務』編集代表(清文社)
・「「社外取締役を置くことが相当でない理由」の説明内容と運用のあり方」共著『旬刊 商事法務』 No.1980 

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