〔知っておきたいプロの視点〕
病院・医院の経営改善
─ポイントはここだ!─
【第12回】
「慢性期DPCの予想される制度概要と影響」
東京医科歯科大学医学部附属病院
特任講師 井上 貴裕
1 なぜ慢性期DPCなのか
2025年に向けての医療制度改革の一環として、2012年度診療報酬改定で急性期医療における医療機関群(Ⅰ群・Ⅱ群・Ⅲ群)が設定されたことは注目されるところである。しかし、今後の高齢社会を考えると、むしろ急性期後の医療が重要になることは明らかであり、その対応策として慢性期医療に関しても新たな方向性が台頭してきている。
「慢性期医療費包括支払い制度(仮称慢性期DPC)について」(一般社団法人日本慢性期医療協会)によると、2025年には全対象患者757万人のうち慢性期医療の受け持ち部分はその90%と想定されている(図表1)。
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