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〈判例・裁決例からみた〉国際税務Q&A 【第63回】「DCF法を用いて算出した外国株式評価額の合理性」
〈判例・裁決例からみた〉 国際税務Q&A 【第63回】 「DCF法を用いて算出した外国株式評価額の合理性」 公認会計士・税理士 霞 晴久 〔Q〕 国外グループ法人の組織再編において、DCF法により外国子会社の株式譲渡価額を評価する場合、同子会社が参加するCMSに対する預け金は、非事業用資産として株式譲渡価額を構成することになるのでしょうか。 〔A〕 企業のFCFの創出に貢献しない資産を非事業用資産として事業価値に加算するというDCF法の考え方からすれば、余剰現預金の額は、あくまで保有現預金の額から事業用現預金の額を除いて算定することが基本というべきであり、保有する現預金の全額を余剰現預金として扱うという考え方が正当化されるのは、関係当事者間において異議がない場合等の簡便な方法としてこれを用いる場合であるという考え方が示されました。 ●●●〔解説〕●●● 1 組織再編における株式の評価額 (1) 有価証券の譲渡損益 法人税法61条の2第1項は、同法22条2項又は3項の「別段の定め」として、内国法人が有価証券の譲渡をした場合には、その譲渡に係る譲渡利益額又は譲渡損失額は、その譲渡に係る契約をした日の属する事業年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入するものと定め、ここにいう譲渡利益額とは、その有価証券の譲渡に係る対価の額(同項1号)が譲渡に係る原価の額(同項2号)を超える場合におけるその超える部分の金額をいい、譲渡損失額とは、その有価証券の譲渡に係る原価の額(同項2号)が譲渡に係る対価の額(同項1号)を超える場合におけるその超える部分の金額をいう旨定めている。 上記にいう「有価証券の譲渡に係る対価の額」とは、有価証券の譲渡時における適正な価額、すなわち時価をいい、ここでいう時価とは、財産の客観的な交換価値、すなわち不特定多数の当事者間で自由な取引が行われた場合に通常成立すると認められる価額をいうと解される。 (2) DCF法を用いた株式の評価 DCF法(※1)は、評価対象企業について将来期待することができる経済的利益を当該利益の変動リスク等を反映した割引率により現在価値に割り引いて株式価値を算定する手法であり、収益に着目して企業価値を評価するインカム・アプローチの代表的な評価方法である。 (※1) Discount Cash Flow。割引キャッシュ・フロー法。 具体的には、評価対象企業の事業計画に基づき将来のFCF(※2)を見積もり、年次ごとに割引率を用いて現在価値の総和(事業価値)を求め、当該事業価値に非事業用資産の価値を加算して企業価値を算出し、企業価値から有利子負債の時価を減算して株主に帰属する価値(株式価値)を求める手法である。 (※2) Free Cash Flow。企業の事業活動によって得られる経済的利益から事業活動維持のために必用な投資を差し引くなどして算定した金額(国税不服審判所令和3年3月25日裁決)。 DCF法においては、事業価値に非事業用資産を加算して企業価値を算出することになるところ、非事業用資産とは、一般に、評価対象企業の事業と直接関係しないもので、同企業におけるFCFの創出に貢献しておらず、同企業の事業上、その処分について制約のない資産をいう。余剰資金、遊休不動産、投機目的の有価証券等が非事業用資産の典型例として挙げられる。 企業の営業活動に必要な現預金は、必要運転資本の一部と考えられるため余剰資金には含まれず、営業活動に必要な現預金を超えて保有している現預金が、余剰資金として事業価値に加算されることになる。継続企業の評価方法としては、企業が将来生み出すキャッシュ・フローを全て現在価値に割り戻して合計するDCF法が価値評価の手法として適しており、確かな根拠のある将来キャッシュ・フローが入手できる限りにおいてはDCF法が最も正確に企業価値を推定できる手法であるとされている。 なお、移転価格税制に係る令和元年度の税制改正において、DCF法は、独立企業間価格算定方法の1つとして新たに追加されている(※3)。 (※3) 国税庁HP「移転価格税制の適用に当たっての参考事例集」【事例24】参照。 (3) キャッシュ・マネジメント・システム(CMS(※4))の移転価格税務上の取扱い (※4) Cash Management System。 2022年1月に公表されたOECD移転価格ガイドライン(以下「ガイドライン」という)では、代表的なキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)とされるキャッシュ・プーリングに係る移転価格税制上の取扱いについて、ガイドライン第10章のパラ10.109から10.114において、その定義、導入メリット及び典型的類型等を規定している。そこでは、キャッシュ・プーリングの導入意義について、①外部からの資金調達の削減による効率的・効果的な流動性管理の実現、②連結ベースでの支払利息の削減と余剰資金の集約によるリターンの向上を通じた経済的効果の実現、及び③銀行取引コストの削減が挙げられている(パラ10.109)。 キャッシュ・プーリングの典型的な類型として、フィジカル・プーリングとノーショナル・プーリングがあるが、前者は、各参加会社が保有するプーリング口座の残高がゼロになるように、プール・リーダーの口座との関係で毎日自動的に資金の移動が行われる仕組みとなっているため、ゼロバランス・プーリングと呼ばれることもある。後者の場合、参加会社は特定の銀行の同一支店内にプーリング専用口座を開設し、各参加会社は、余剰資金があれば当該専用口座に預金し、資金不足があれば当該支店から借り入れることで、疑似的に資金過不足のバランスをとることになる(※5)。 (※5) 本稿の作成においてPWC「金融取引移転価格シリーズ 第3回:キャッシュ・プーリング」を参考とした。 キャッシュ・プーリングは、グループ内の個別の金融取引により構成されるものであり、移転価格税制上は、プール・リーダーと各参加会社が授受する金利水準が独立企業間価格に該当するものであるかどうかが問われることになる。 令和4年6月10日付で改定された「移転価格事務運営指針」では、その3-7(3)の(注)で、「(企業グループの財務)活動を通じて移転される当該法人及び当該国外関連者の資金残高を含む当該活動に係る全体の状況に配意し、当該活動を通じて当該法人及び当該国外関連者が意図的に協調することにより生ずる当該企業グループ内の相互作用により当該法人及び当該国外関連者の支払うべき利息の減少又は受け取るべき利息の増加その他の便益(括弧内略)が生じているかどうかの検討も行うことに留意する。」と定め、その3-8(7)で、「金融取引に関連する財務上の活動について独立企業間価格の検討を行う場合において、3-7(3)の検討により相互作用による共通便益が生じていると認められるときは、当該相互作用による共通便益の額が独立企業原則に即して当該法人及び当該国外関連者に適切に配分されているか検討する必要がある」と規定している(※6)。 (※6) キャッシュ・プーリングに係る設例については、前掲(※3)【事例7】を参照。 以下では、CMSに係る資金がDCF法上の株式価格の算定において非事業用資産に含まれるか否かが争われたパナソニックの裁判例を検討する。 2 裁判例 《東京地裁令和7年5月28日判決(令和3年(行ウ)第484号)》(※7) (※7) TAINSコード:Z888-2752 (1) 事案の概要 国内外に子会社及び関係会社を有する企業グループの親法人である原告Xは、平成28年4月1日から平成29年3月31日までの連結事業年度において、海外における各地域の持株会社の機能を各地域統括会社からオランダ子会社N社に統合するため、米国子会社A社の株式をN社に譲渡し(以下A社株式を譲渡した時期を「本件譲渡時」という)、その譲渡価格をもって法人税法61条の2第1項1号の定める「譲渡に係る対価の額」であるとして、法人税の確定申告をしたところ、処分行政庁Yから、当該譲渡価格は適正な評価額よりも過少であり、その差額は有価証券譲渡利益額として益金の額に算入され、かつ、租税特別措置法68条の88第1項に規定する国外関連者に対する寄附金の額に該当するため、同条3項によりその全額が損金の額に算入されないなどとして、法人税の増額更正処分等を受けた。本件の争点は、A社株式の時価の算定に際し、A社が保有する同社の完全子会社であるC社(米国)のDCF法による株式の評価における事業用現預金及び余剰現預金の額の争いである。 Xは、C社のDCF法に基づく評価において、C社が参加するCMS(以下「本件CMS」という)に係る資産のうち、偶発債務相当額及び他社への出資金額の合計1億9,770万米ドルを非事業用資産とし、これによりA社株式の価額を64億1,500万米ドルと算定した。これに対しYは、C社のCMS預け金(以下「本件CMS預け金」という)の全額(5億6,134万米ドル)を非事業用資産と判断し、これによりA社株式の評価額を67億7,864万米ドルと算定した。C社の評価基準日(以下「本件評価基準日」という)における現預金及び本件CMS預け金の内訳は以下【表1】のとおり。 【表1】 項目 千米ドル 現金及び当座預金 7,447 本件 CMS 預け金 普通預金 251,218 定期預金 300,000 日本円建て外貨預金(米ドル換算額) 10,131 合計 568,796 Xは上記処分を不服として審査請求したが、国税不服審判所長は本件CMS預け金のうち、定期預金3億米ドルを余剰現預金としてC社株式の価額を判断すべきとし、これによりA社株式評価額を65億1,730万米ドルと算定し、原処分の一部を取り消した。 以上から、各当事者によるA社株式評価額は以下【表2】のとおりとなる。 【表2】 項目 千米ドル X主張 6,415,000 国税不服審判所 6,517,300 Y主張 6,778,640 (2) 争点と当事者の主張 本件の主な争点は、A社株式の評価額であり、具体的には、DCF法によるC社株式の評価におけるC社の事業用現預金及び余剰現預金の額である(※8)。 (※8) 本件の他の争点は、A社株式の譲渡に移転価格税制(措置法68条の88第1項)を適用せず寄附金課税(同条3項)を適用したことの是非であったが、本件では、主たる争点についてXの請求が認容されたことから、東京地裁はその判断を示さなかった。なお、移転価格税制と寄附金の関係については本連載【第50回】を参照。 本件に係る当事者の主な主張は次のとおり。 ① Yの主張 CMSは、一般に、グループ内の参加会社の余剰資金を統括会社の口座に集め、グループ内の資金需要に応じて貸付けを行うものであるから、CMS預け金は、余剰資金の運用形態ということができる。したがって、事業用現預金の額の算定に当たり、評価対象企業が評価基準日時点で保有するCMSへの預け金については、その保有形態に照らし、基本的には余剰現預金と推定するのが相当である。本件CMS預け金について、本件評価基準日における将来の支出の予定の有無や、事業上の使途、タイミング、金額が不明であり、本件CMS預け金の全部又は一部がC社の事業用現預金であると説明し得る合理的な根拠が見いだせなかったことから、これを事業用現預金と認める余地はない。 ② Xの主張 事業用現預金の額の定量的な算定方法について、Yが依拠すると思われる、現預金の保有形態に基づき算定するとの方法は、講学上も実務上も一般に示されていない。DCF法の適用において、余剰現預金の額は、事業用現預金の額を推定し、その額を評価基準日現在の現預金残高から控除して算出することが一般的であるが、Yは、C社の事業用現預金の額について一切検討していなかったものであり、本件CMS預け金について保有形態のみを理由としてその全額を余剰現預金の額として扱うYの主張は不合理である。 (3) 裁判所の判断 東京地裁は、次のとおり、本件CMS預け金の全額を余剰現預金とすべきとするYの主張を斥け、同預け金の一部を余剰現預金としたXの評価額が合理的であるという判断を示した。 ① DCF法を用いたC社株式の評価について ② 評価報告書におけるC社株式の評価の合理性について (※9) Xの企業グループで採用されている指標の1つで、キャッシュ・コンバージョン・サイクル指標の略であり、売上債権+棚卸資産-仕入債務の算式の下、既に投下済みの資金に加えて追加で必要となり得る資金需要の指標を示すものと捉えられている。 ③ YによるC社株式の評価の合理性 (4) 検討 上記1(3)のとおり、CMS預け金は日常的な営業債権債務の決済で得られた資金の受け渡しの結果であって、筆者の感覚ではFCFそのものである。これを全てFCFの創出に貢献しない非事業用資産と認定されることにはかなりの違和感がある(※10)。本件では、CCC理論の下、C社では、手元に現預金を保有しておく必要性が高く、このため、CCC金額と同程度の現預金を事業に必要な現預金として保有しておくとの経営方針を採用しており、実際に、Xの算定した事業用現預金の金額が、平成28年12月末の直近1年間の各四半期末におけるCCC金額の幅の中に納まっていたという事実に照らすと、C社の保有現預金のうち、現金及び当座預金の合計額のみを事業用現預金としたYの判断は著しく不合理ということになろう。 (※10) しかしながら、現実にこのような課税処分が行われてしまうのも事実である。この点につき、西中間浩「キャッシュ・マネジメント・システム内の保有現預金の全額をDCF法の余剰現預金として扱った課税庁の株式評価は合理的なものとは認められないとして更正処分が取り消された事例」(税経通信(2026年2月))は、「税務調査で課税当局のこの種の誤解を生まないためにも、納税者としてはCMS預け金が存在している場合には、その法的な仕組みや実際の運用状況を説明し、営業活動に必要な資金として使用されているものが含まれていることを、疎明資料をもって示すことは有効な防御方法の一つとなりそうである。」と述べている。 ところで、Yは予備的主張として、本件CMS預け金のうち、定期預金額3億米ドル(上記(1)参照)は、C社の余剰現預金であると主張した。これは、国税不服審判所の判断に依拠したのは明らかである。同裁決書(※11)では、「一般的に、定期預金の性質それ自体をもってその額を余剰現預金と判断することは相当ではないが、上記のようなC社の現預金等の資産の状況(筆者注:審判所は「定期預金(中略)については、本件評価基準日を含む相当の期間にわたってC社の事業に投下されることなく保持されていたことは明らか」と事実認定している)からすると、C社が保有する現預金のうち、定期預金相当額については、C社の事業を運営するために確保しておく必要のある現預金とはいえないことが客観的に裏付けられているから、請求人(X)が、本件評価基準日において、不特定多数の当事者間における自由な取引としてC社株式を他に譲渡し、C社を売却しようとした場合、少なくとも定期預金相当額を余剰現預金としてDCF法により算定した価額は、交渉の中で形成し得たと認めるのが合理的である。」と説示している。 (※11) 国税不服審判所令和3年3月25日裁決(TAINSコード:F0-2-1055) 一方、東京地裁は、①本件CMS預け金のうち、定期預金と普通預金との間には、機能的に有意な差異はない、②上記で述べた平成28年12月末の直近1年間の各四半期末における状況から、3億米ドルをC社の余剰現預金とし、残る2億6,879万6,000米ドル(筆者注:上記(1)【表1】参照)を事業用現預金であるとすることは、C社の事業の特性とそれに基づく現預金の必要性を適切に踏まえたものとはいい難いから、3億米ドルを余剰現預金とする上記裁決における判断にも合理性があるとは認められないと判示し、Yの主張を排斥している。 (了)
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連結会計を学ぶ(改) 【第18回】「子会社株式の一部売却②」-支配の喪失-
連結会計を学ぶ(改) 【第18回】 「子会社株式の一部売却②」 -支配の喪失- 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 今回は子会社株式の売却により、支配を喪失するケースについて、「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」(移管指針第4号。以下「資本連結実務指針」という)にしたがって解説する。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 子会社から関連会社となるケース(支配の喪失) 1 子会社株式の売却損益の修正 子会社株式の売却により支配を喪失して関連会社となる場合には、資本連結実務指針45項及び45-2項に従って会計処理を行う(資本連結実務指針41項)。 子会社株式の一部を売却し連結子会社が関連会社となった場合、当該会社の個別貸借対照表はもはや連結されない。 このため、連結貸借対照表上、親会社の個別貸借対照表上に計上している当該関連会社株式の帳簿価額は、当該会社に対する支配を喪失する日まで連結財務諸表に計上した取得後利益剰余金(時価評価による簿価修正額に係る償却及び実現損益累計額を含む)及びその他の包括利益累計額並びにのれん償却累計額の合計額等(以下「投資の修正額」という)のうち売却後持分額を加減し、持分法による投資評価額に修正することが必要となる(資本連結実務指針45項)。 個別財務諸表上、子会社株式の売却損益は、売却価額と売却した分の帳簿価額(個別財務諸表上の帳簿価額)の差額として算定される。 一方、連結財務諸表上は、売却した分の帳簿価額(個別財務諸表上の帳簿価額)を、連結財務諸表上の帳簿価額に修正する必要がある。 このため、売却前の投資の修正額とこのうち売却後の株式に対応する部分との差額(その他の包括利益累計額を除く)について、個別財務諸表で計上した子会社株式売却損益の修正として処理することとなる(資本連結実務指針45項)。 2 その他の包括利益累計額の取扱い その他の包括利益累計額に関する処理については、連結財務諸表上、子会社に係るその他の包括利益累計額(その他有価証券評価差額金、退職給付に係る調整累計額など)のうち一部売却に係る部分については、子会社株式の売却により連結上の実現損益となるため、個別財務諸表上の子会社株式売却損益(当該部分が既に含まれている)の修正に含めないとされている(資本連結実務指針45項)。 当該実現損益は当期純利益を構成するため、組替調整額(「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号)9項)の対象となる。 3 取得関連費用の取扱い 資本連結実務指針8項のとおり、連結財務諸表上、子会社株式の取得関連費用は、発生した連結会計年度の費用として処理されるが、個別財務諸表においては、付随費用は、取得価額に含めることとなる。支配獲得後において、子会社株式を追加取得した際に発生した取得関連費用(連結財務諸表)及び付随費用(個別財務諸表)も同様である(資本連結実務指針46-2項、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号)26項、「金融商品会計に関する実務指針」(移管指針第9号)56項)。 このため、子会社株式の売却時において、付随費用は個別財務諸表上の売却簿価に含まれるが、連結財務諸表上の売却持分には含まれないことから、個別財務諸表上の取得価額に含まれている付随費用のうち売却した部分に対応する額については、連結財務諸表上、個別財務諸表に計上した子会社株式売却損益の修正として取り扱う(資本連結実務指針46-2項)。 また、引き続き保有する部分に対応する額については、子会社が連結子会社及び関連会社のいずれにも該当せず連結範囲から除外される際に、連結株主資本等変動計算書上の利益剰余金の区分に連結除外に伴う利益剰余金減少高(又は増加高)等その内容を示す適当な名称をもって計上することとなる(資本連結実務指針46-2項)。 支配を喪失して子会社から関連会社となり、持分法を適用することとなった場合には、連結財務諸表上、関連会社株式の投資原価には支配喪失以前に費用処理した支配獲得時の付随費用を含めないとされている(資本連結実務指針46-2項、66-7項)。 4 のれんの未償却額の取扱い 支配獲得後に追加取得や一部売却等が行われた後に、子会社株式を一部売却し、支配を喪失して関連会社になった場合、支配獲得後の持分比率の推移等を勘案し、適切な方法に基づいて、関連会社として残存する持分比率に相当するのれんの未償却額を算定する(資本連結実務指針45-2項)。 支配を喪失して関連会社になった場合におけるのれんの未償却額の算定に当たっては、いくつかの考え方があり得るが、支配獲得後の持分比率の推移等を勘案し、のれんの未償却額のうち、支配獲得時の持分比率に占める関連会社として残存する持分比率に相当する額を算定する方法や支配喪失時の持分比率に占める関連会社として残存する持分比率に相当する額を算定する方法などの中から、適切な方法に基づいて、関連会社として残存する持分比率に相当するのれんの未償却額を算定することとなる(資本連結実務指針66-6項)。 Ⅲ 子会社が連結子会社及び関連会社のいずれにも該当しなくなるケース(支配の喪失) 1 子会社株式の売却損益の修正 「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号)29項は、子会社株式の一部を売却し、子会社が連結子会社及び関連会社のいずれにも該当しなくなった場合、連結財務諸表上、残存する当該被投資会社に対する投資は、個別貸借対照表上の帳簿価額をもって評価するとしている。 この場合の子会社株式売却損益の修正額は、関連会社になった場合(資本連結実務指針45項及び45-2項)に準じて算定する(資本連結実務指針46項)。 売却後の投資の修正額の取崩額は、連結株主資本等変動計算書上の利益剰余金とその他の包括利益累計額の区分に、連結除外に伴う増減等その内容を示す適当な名称をもって計上する(資本連結実務指針46項)。 2 取得関連費用の取扱い 前述のように、子会社株式の一部を売却し、子会社が連結子会社及び関連会社のいずれにも該当しなくなった場合には、連結財務諸表上、残存する当該被投資会社に対する投資は、個別貸借対照表上の帳簿価額をもって評価するとされており、当該個別貸借対照表上の帳簿価額には付随費用が含まれることになる(資本連結実務指針46項、46-2項)。 子会社株式の売却時において、付随費用は個別財務諸表上の売却簿価に含まれるが、連結財務諸表上の売却持分には含まれないこととなるので、個別財務諸表上の取得価額に含まれている付随費用のうち売却した部分に対応する額については、連結財務諸表上、個別財務諸表に計上した子会社株式売却損益の修正として取り扱い、引き続き保有する部分に対応する額については、子会社が連結子会社及び関連会社のいずれにも該当せず連結範囲から除外される際に、連結株主資本等変動計算書上の利益剰余金の区分に連結除外に伴う利益剰余金減少高(又は増加高)等その内容を示す適当な名称をもって計上することとなる(資本連結実務指針46-2項)。 (了)
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空き家をめぐる法律問題 【事例75】「区分所有者が海外に在住する場合の諸問題」
空き家をめぐる法律問題 【事例75】 「区分所有者が海外に在住する場合の諸問題」 弁護士 羽柴 研吾 - 事 例 - 私が区分所有するマンションでは、外国籍の区分所有者が居住している形跡がなく管理費も滞納になっています。 今後予定されている大規模修繕の実施に支障が生じないようにしたいのですが、区分所有者が海外にいる場合にはどのような問題が想定されるでしょうか。また、管理組合として対応するべきことはありますか。 1 検討の視点 近年、海外在留邦人の増加や海外投資家による国内不動産投資の増加により、区分所有者が国内に住所を有しない事例が増えていることが指摘されている。また、区分所有者が外国籍で連絡がつかず、意思決定や管理費の徴収に支障が生じている区分所有建物も存在する。 本事例では、このような海外居住の区分所有者に起因する主な法的問題を整理し、令和8年4月1日施行の建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」という)に新設された国内の管理人制度を紹介する。 2 海外に区分所有者がいる場合に想定される主な問題 (1) 意思決定への影響 区分所有者の中に海外居住者がいる場合、当該区分所有者は物理的に総会へ出席できず、委任状等の提出も期待できないことがある。このため総会の定足数(成立要件)の充足や、特別決議の賛成数確保が困難となり、管理組合の意思決定が停滞するリスクがある。 改正後の区分所有法では、所在等不明の区分所有者がいる場合に、裁判所の認定を受けて当該区分所有者を総会の議決数の母数から除外できる制度(区分所有法第38条の2)等が創設されているが、所在調査は費用と時間を要することも多く、また、単に国外に住所があるとの理由のみでは新たな制度の利用は難しいと思われる。 (2) 管理費・修繕積立金の滞納 特に区分所有者が行方不明の場合には、管理費や修繕積立金が長期間滞納になっており、管理組合が督促状を国外の住所に送付しても応答がないことがある等、債権回収が滞りやすい。管理財源の不足を招き、その結果、他の区分所有者の負担を増加させ、建物管理に支障を来すこともある。 このような事例では、①不在者財産管理制度等の管理制度を利用した区分所有権の売却、②区分所有法第7条に基づく先取特権の行使、③共同利益違反行為を理由に区分所有法第59条の競売請求を行使することも考えられる。 しかし、区分所有建物の状態によっては売却を実現できない場合もあるなど、滞納管理費の回収リスクは一定程度存在する。 (3) 専有部分の維持管理への支障 空き住戸になっている専有部分では、室内設備の不具合や漏水などが発生しても、居住者がいないため長期間気付かれないおそれがある。管理者等が配管の更新工事等のための専有部分への立入りや管理費等の徴収をする必要があるときに、当該区分所有者から連絡先が通知されていない場合には、立入りの同意を得ることができない。そのため、必要に応じて裁判等をする必要があるが、国外にいる区分所有者に対して法的手続を講じることは一般に相応の時間や費用を要する。 3 区分所有法の改正による新たな措置 区分所有者が海外に在住し、専有部分を空き住戸にしている場合には、国内在住者の場合に比べて上記2のような法的問題が深刻化しやすい。そこで、新たに区分所有者が国外にいる場合における管理人の仕組み(区分所有法第6条の2)が創設された。区分所有者は、国内に住所等を有しない又は有しないこととなる場合には、その専有部分及び共用部分の管理に関する事務を行わせるため管理人(以下「国内管理人」という)を選任することができるものとされた。 国内管理人は、①保存行為、②専有部分の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為、③集会の招集の通知の受領、④集会における議決権の行使に加え、⑤共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設について区分所有者に対して負う債務又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して負う債務の弁済を行う権限を有する(同条第2項)。そのため、専有部分の適正な管理や管理費等の支払が期待できる。 もっとも、①区分所有者は、国内管理人の選任を義務付けられていないため、選任を義務付けるためには管理規約にその旨の条項を設ける必要があることに留意が必要である。また、②当該専有部分が国外の区分所有者を含め複数で共有されている場合には、共有者全員が国内に住所等を有しない場合に初めて国内管理人の選任ができるものと考えられている。さらに、③国内管理人は、管理費の支払権限こそ有するものの、支払義務を負わず委任の範囲内で弁済を行うにすぎない。そのため、区分所有者本人に支払能力がなければ最終的に滞納問題が解決しないおそれが残る。加えて、④国内管理人は訴訟手続の代理人ではないため、管理組合が裁判手続によって管理費の回収を図る際には、従来どおり国外の区分所有者に対し送達をする必要がある。 このように、国内管理人にも一定の限界はあるが、国内管理人が本人と連絡を取り合って問題解決に当たることが期待されており、管理組合にとっては窓口を確保することで紛争予防・迅速化に一定の効果があると考えられる。 4 本事例において 管理組合としては、区分所有法の改正に対応するため、総会を開催して国内管理人を含む必要な事項について管理規約を改正しておく必要がある。また、区分所有建物によっては、総会が開催されないまま事実上の運用で管理が行われている物件も少なからず存在するように思われる。令和8年4月1日施行の改正は多岐にわたるため、そのような区分所有建物ではこれを契機に総会を開催して管理規約を正式に定め、管理組合による管理を適切に行っていくことが期待される。 (了)
読み物
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〈小説〉『国税審査官エイトの勤務日誌』~ある国税不服審判所の記録~【第3話】「お天気の葛本審査官①」
〈小説〉 国税審査官エイトの勤務日誌 ~ある国税不服審判所の記録~ 第3話 お天気の葛本審査官① 公認会計士・税理士 八ッ尾 順一 大阪国税不服審判所は、合同庁舎の13階にある。13階の全てのフロアーが審判所である。なお、合同庁舎の1階から3階までが税務署で、4階から12階は国税局である。夜遅くなっても、国税局の窓だけは明るい。 永途がエレベーターに乗ろうとすると、後ろから、中年の男が駆け足でエレベーターに滑り込んでくる。 細身で、メガネをかけた男は、ニヤニヤ笑いながら、永途に「えらい、良い天気ですね」と声をかける。 永途は、中年の男に、軽く頷く。 13階で、エレベーターが止まると、中年の男も永途の後に続いて出る。 「・・・審判所の方ですか?」 永途は、振りかえると、男に尋ねる。 「・・・はい、審理部の葛本といいます・・・」 そう言うと、中年の男は、傍らにある審理部のドアを開けて、中に入った。 審理部は、納税者である審査請求人と直接に会うことはなく、各合議体がそれぞれ作成した議決書の内容をもう一度見直す、いわゆる「審理」という作業を行う部署である。 永途が第二部の座席に着くと、もう、黒田は分厚い資料を読んでいる。 「おはようございます」 永途が声をかけると、黒田は老眼鏡を外して、大きく頷く。 黒田は、税務署で「酒類指導官」をしていた。 酒類指導官というポストは、統括官クラスである。昔は酒税は、間接税部門であったが、平成元年に消費税が導入されることによって、税務行政組織の中で、直接税と間接税との区分は廃止となり、直接税の法人税部門や所得税部門も間接税の消費税を担当することになった。 「・・・あの・・・葛本さんという人・・・審理部にいるんですか?」 永途が尋ねる。 「・・・葛本・・・ああ、お天気の葛本か・・・」 黒川は、急に笑い出した。 そしてすぐ、黒田は、笑いをこらえるように「えらい、良い天気ですね・・・と尋ねられただろう」と永途に訊く。 永途は、黒田の笑う顔を見ながら、頷く。 「・・・葛本は、朝、人に会うときには、必ずその言葉を使うのだ・・・えらい、良い天気ですね・・・」 黒田は、よほどおかしいのか、まだ、笑っている。 「・・・あの・・・天気の悪いときでも・・・そう言うのですか?」 黒田は、ようやく笑いを止めて、「・・・いや、そのときは・・・黙っている」と答える。 永途は、エレベーターで会った葛本の顔を思い出しながら、「えらい、良い天気ですね」と呟いてみる。 黒田は、笑いが止まると、真剣な顔をして、「・・・しかし、葛本は、とても頭が良い・・・税務大学校で、金時計を貰っている・・・」と言う。 「・・・専門の税は何ですか?」 永途が尋ねる。 「・・・ぼくと違って、法人税だよ・・・」 酒税専門の黒田は、すねたように言う。 「・・・酒税なんで、税理士になっても、何の役にも立たない・・・」 黒田は不満そうに言う。 「・・・しかし・・・税理士の資格は、もう持っているのでしょ・・・」 永途が尋ねる。 「・・・ああ、持っているよ・・・10年前にね・・・」 そう言うと、黒田は、傍らに置いてある税務六法を取り出し、税理士法8条1項10号イを広げる。 黒田は、55歳になっている。もう、指定官職になることはないと割り切っているので、出世欲はない。 「・・・ぼくはね・・・審判所に配属されて良かったと思う・・・酒税だけでなく、法人税や所得税なども・・・勉強できるからね・・・君のように、もっと若いときに審判所に来ていればなおさら良かった・・・」 永途も大きく頷く。そのとき、背後から大きな声が聞こえてきた。 「おはよう」 剛速球の田中審判官である。 永途は、振りかえると、大きな声で「おはようございます」と言った。 (つづく)
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PJ Bookmark-April 2026- 「役員報酬の「期首改定」、死角はありませんか?」
B PJ Bookmark ── April 2026 ── ◇ 役員報酬の「期首改定」、 死角はありませんか? PJ Bookmark 連載開始にあたって プロフェッションジャーナルには、税務・会計・労務・法務・経営・読み物にわたる連載記事が数多く蓄積されています。その数は連載中のものだけでも60タイトル近くにのぼり、掲載記事の総数は10,000本を超えました(2026年4月現在)。 一方で、これだけのアーカイブがあると、ご自身の関心やお手元の案件に関連する記事が別の連載に埋もれていることも少なくありません。たとえば「役員報酬」ひとつをとっても、税務の連載だけでなく、労務の連載や会計の連載にも関連する記事が掲載されています。 PJ Bookmarkは、ひとつのテーマに対し、関連する記事を連載・分野を横断して編集部がご紹介させていただきます。ふだんお読みの連載とは別の連載の中に、思いがけず役に立つ記事が見つかる──そんなきっかけになれば幸いです。 3月決算法人にとって、4月は役員報酬を見直す重要なタイミングです。定期同額給与の改定は原則として期首から3か月以内に行う必要があり、事前確定届出給与の届出期限も控えています。改定手続の一つひとつが損金算入の可否に直結するため慎重な対応が求められますが、関連する論点は税務面だけにとどまりません。社会保険料への影響や、会計上の用語の違いが思わぬところで問題になることもあります。今回は「期首の役員報酬」を切り口に、関連する記事を5本ご紹介します。 〇 期首の報酬改定で何を検討するか 期首に役員報酬を見直す場面では、次のような検討事項があるかと思います。 まず、定期同額給与を改定する場合の手続です。期首に改定しようとすると、職務執行期間との関係で論点が生じます → 1本目。 税務 〈ポイント解説〉役員報酬の税務 【第64回】「定期同額給与の期首からの改定」 執筆:中尾隼大 税理士 3月決算法人が4月から報酬額を変更する場合、定時株主総会(通常6月)ではなく期首時点で改定を行うことになります。本記事では、この「期首からの改定」について、役員の職務執行期間との関係でどのように整理すべきかを、国税庁の情報や文献を参照しながら検討しています。明確な結論が示されていない論点であるだけに、「定時株主総会で据置きの確認決議をしておくべき」という実務上の対応策まで踏み込んで解説されている点が参考になります。この時期の相談に備えて、論点を確認しておくのに適した記事です。 この記事を読む あわせて、事前確定届出給与については、届出後に支給を見送る場合の手続上のリスク →2本目 や、届出額と異なる金額で支給してしまった場合に実際にどのような問題が起きるか →3本目 という点も、この時期に確認しておきたい事項です。 税務 〈ポイント解説〉役員報酬の税務 【第37回】「事前確定届出給与を全額無支給とする場合の留意点」 執筆:中尾隼大 税理士 届出書を提出したものの、資金繰り等の事情で支給を見送るケースは実務上珍しくありません。「支給額ゼロなら損金不算入額もゼロ」という整理自体は広く知られていますが、本記事ではその前提となる手続、「株主総会等での無支給決議と役員による受給辞退」を改めて確認し、手続を経なかった場合の債務免除益課税と源泉徴収義務のリスクを丁寧に解説しています。業績悪化改定事由による変更届出書の検討、書面添付制度や届出書の取下げ書の活用といった実務上の選択肢も示されており、万一の際の対応手順を確認しておける記事です。 この記事を読む 税務 「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント 【事例91(法人税)】 執筆:齋藤和助 税理士 経理担当者の出産・育児をきっかけに、税理士が給与計算・振込業務まで引き受けたところ、届出額と異なる金額で振り込んでしまい、事前確定届出給与の全額が損金不算入に──という事例です。注目したいのは予防策のパートで、給与計算・振込は税理士の資格に基づく業務に該当しないため、税理士職業賠償責任保険の支払対象外であることが指摘されています。顧問先との関係で周辺業務を引き受ける場面は日常的にあり得ますが、その際の契約や責任範囲について考えるきっかけとなる記事です。上記の「事前確定届出給与の無支給」の記事とあわせてお読みいただくと、この制度をめぐる実務リスクがより具体的に把握できるかと思います。 この記事を読む 次に、報酬額の設定そのものについてです。「月額報酬と賞与の配分を変えることで社会保険料の負担を抑えたい」という相談を受けることもあるかと思いますが、税務上のメリットだけでなく、所得税の増加や将来の年金受給額への影響まで含めた総合的な判断が必要になります →4本目。 労務 給与計算の質問箱 【第73回】「役員の社会保険料の削減」 執筆:上前剛 税理士・特定社会保険労務士 「役員報酬を低く、役員賞与を高く設定すれば社会保険料が減る」という話題について、2025年度の社会保険料率をもとに具体的な数字で比較した記事です。年間総額1,200万円を「月額100万円」で支給する場合と「月額5万円+賞与1,140万円」で支給する場合の差額が明示されているほか、社会保険料控除の減少に伴う所得税の増加、法定福利費の減少による法人税等への影響、傷病手当金・老齢厚生年金の受給額低下といった留意点も整理されています。メリット・デメリットの双方が具体的な数字とともに示されており、顧問先への説明資料としても活用しやすい内容です。 この記事を読む さらに、そもそも「役員報酬」という用語が会社法・会計基準・税法のそれぞれで異なる定義を持つという点も、計算書類の作成などの場面で意外と見落とされやすいところです →5本目。 会計 〈会計基準等を読むための〉コトバの探求 【第6回】「"役員報酬"に関する会計基準から勘定科目を考える」 執筆:阿部光成 公認会計士 ここまでの4本の記事が「いくら払うか」「どう届け出るか」という実務面の記事であるのに対し、この記事は「そもそも"役員報酬"とは何を指すのか」という用語の定義を整理するものです。会社法上の「報酬等」、ストック・オプション等に関する会計基準の「報酬」、実務対応報告第41号の「報酬等」──似た用語でありながら定義が異なるこれらを一覧で比較し、それぞれの勘定科目がどの会計基準から導かれるかを確認できます。税務と会計で用語の指す範囲が異なる点は、計算書類や事業報告の作成にも関わるところですので、ご関心のある方にはぜひお目通しいただきたい記事です。 この記事を読む Afterword 今回は「期首の役員報酬」を切り口に5本の記事をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。プロフェッションジャーナルには役員報酬に関する記事がこのほかにもたくさん掲載されています。役員退職給与、株式報酬、不相当に高額な給与の判定など、掘り下げた記事がありますので、気になるテーマがあればぜひ探してみてください。 Profession Journal (了)
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《速報解説》 国税庁、取引相場のない株式等の評価に係る評価通達を一部改正~防衛特別法人税の創設に伴い、法人税額等相当額の控除割合を変更~
《速報解説》 国税庁、取引相場のない株式等の評価に係る評価通達を一部改正 ~防衛特別法人税の創設に伴い、法人税額等相当額の控除割合を変更~ Profession Journal編集部 国税庁は、令和8年3月30日に「財産評価基本通達の一部改正について(法令解釈通達)」を公表した。また、この改正に伴い、「「財産評価基本通達の一部改正について」通達のあらましについて(情報)」もあわせて公表している。 この改正は、令和7年度税制改正により「防衛特別法人税」が創設されたことに伴い、取引相場のない株式等を純資産価額方式により評価する際の「法人税率等の合計割合」を見直すものである。 1 改正の内容 (1) 法人税率等の合計割合の見直し 従来の純資産価額方式による取引相場のない株式等の評価では、「相続税評価額による純資産価額」から「帳簿価額による純資産価額」を控除した残額に「法人税率等の合計割合(37%)」を乗じて、法人税額等相当額を算定していた 。 今回、令和7年度税制改正において防衛特別法人税が創設されたことに伴い、「法人税率等の合計割合」の算定根拠となる税率が変わるため、「法人税率等の合計割合」を従来の「37%」から「38%」へと改正している。 なお、防衛特別法人税の算定における基礎控除額に相当する金額については、評価方法の簡便性を考慮し、「法人税率等の合計割合」の算定に当たって加味しないことが示されている。 (2) 文言の整理 財産評価基本通達の文言上も、合計割合の対象として「防衛特別法人税」が含まれることが明記されるよう整理された。 改正後 改正前 186-2 185((純資産価額))の「評価差額に対する法人税額等に相当する金額」は、次の(1)の金額から(2)の金額を控除した残額がある場合におけるその残額に38%(法人税(地方法人税及び防衛特別法人税を含む。)、事業税(特別法人事業税を含む。)、道府県民税及び市町村民税の税率の合計に相当する割合)を乗じて計算した金額とする。 (以下省略) 186-2 185((純資産価額))の「評価差額に対する法人税額等に相当する金額」は、次の(1)の金額から(2)の金額を控除した残額がある場合におけるその残額に37%(法人税(地方法人税を含む。)、事業税(特別法人事業税を含む。)、道府県民税及び市町村民税の税率の合計に相当する割合)を乗じて計算した金額とする。 (以下省略) なお、前述の「「財産評価基本通達の一部改正について」通達のあらましについて(情報)」では、参考として令和8年4月1日以後に開始する事業年度等の「法人税率等の合計割合」の内訳が下記のとおり示されている。 2 適用時期 上記の改正については、令和8年4月1日以後に相続、遺贈又は贈与により取得した取引相場のない株式等の評価に適用することとされている。 3 評価明細書の改正予定 今回の改正に伴い、以下の評価明細書における「評価差額に対する法人税額等相当額」欄については、別途、令和8年6月頃に改正することがアナウンスされている。 4 実務上の留意点 以上のことから、令和8年4月以降に発生する相続・贈与等においては、法人税額等相当額の控除割合の変更(37%→38%)を勘案した株価のシミュレーションや新様式での明細書作成に留意したい。 (了)
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《速報解説》 令和8年度税制改正に係る「所得税法等の一部を改正する法律」が3月31日(火)付官報:特別号外第17号にて公布~年度内の成立・公布、施行日は原則4月1日~
《速報解説》 令和8年度税制改正に係る 「所得税法等の一部を改正する法律」が 3月31日(火)付官報:特別号外第17号にて公布 ~年度内の成立・公布、施行日は原則4月1日~ Profession Journal編集部 令和8年度税制改正関連法は、今年1月の衆議院解散・総選挙の影響により、国会における審議入りが例年より1ヶ月ほど遅れたことで年度内での成立を困難とする見方もあったものの、3月31日(火)夕方の参議院本会議で可決され、同日の官報特別号外第17号にて「所得税法等の一部を改正する法律」が公布された(法律第12号)。施行日は原則令和8年4月1日(法附則第1条)。地方税関係の改正法である「地方税法等の一部を改正する法律」も官報特別号外第15号にて公布されている(法律第2号)。 令和8年度改正については、既報のとおり、物価上昇に連動して基礎控除等を引き上げる恒久的な仕組みが創設され、課税最低限の178万円への引き上げが行われるほか、防衛特別所得税の創設や分離課税の導入含めた暗号資産取引等に係る課税の見直し、住宅ローン控除の延長・拡充等が行われる。そのほかにも「強い経済」の実現に向けて大胆な設備投資促進税制の創設や研究開発税制の抜本的強化を行う一方、賃上げ促進税制の大企業向け措置の適用期限前廃止、中小企業者等の少額減価償却資産の特例の見直しといった手当てがされるほか、インボイス制度導入時の経過措置の見直し、国境を越えた電子商取引に係る課税の適正化、貸付用不動産の評価見直し、青色申告特別控除の見直しなどの幅広い項目が織り込まれている。 * * * 以下では主な法律、政令、省令等の官報該当ページへのリンクを紹介する。 なお本誌では例年同様、主要な改正事項については毎週木曜日公開号において、専門家による解説記事を順次掲載するとともに、各府省庁・主な団体等より公表された令和8年度税制改正関連の情報については「令和8年度税制改正に関する《資料リンク集》」及び「新着情報」を随時更新していくので、そちらを併せて参照いただきたい。 また、税制改正大綱を受けた主な改正情報については、すでに本誌掲載済みの「令和8年度税制改正大綱」に関する《速報解説》 をご覧いただきたい。 官報:令和8年3月31日(火)付(特別号外第17号)及び 令和8年3月31日(火)付(特別号外第15号)で公布された主な税制改正関連法令 法令のあらまし ◆所得税法等の一部を改正する法律 附則:施行期日・経過措置など 所得税法の一部改正(第1条関係) 所得税法施行令等の一部を改正する政令 所得税法施行規則の一部を改正する省令 法人税法の一部改正(第2条関係) 法人税法施行令及び法人税法施行令及び法人税法施行令等の一部を改正する政令の一部を改正する政令の一部を改正する政令 法人税法施行規則等の一部を改正する省令 消費税法の一部改正(第3条関係) 消費税法施行令等の一部を改正する政令 消費税法施行規則等の一部を改正する省令 国際観光旅客税法の一部改正(第4条関係) 国税通則法の一部改正(第5条関係) 国税徴収法の一部改正(第6条関係) 国税徴収法施行令の一部を改正する政令 国税徴収法施行規則の一部を改正する省令 租税特別措置法の一部改正(第7条関係) ・所得税関係 ・法人税関係 ・相続税関係 ・地価税関係 ・登録免許税関係 ・消費税関係 ・酒税関係 ・たばこ税関係 ・揮発油税・地方揮発油税関係 ・石油石炭税関係 ・航空機燃料税関係 ・自動車重量税関係 ・国際観光旅客税関係 ・印紙税関係 租税特別措置法施行令の一部を改正する政令(附則) ・所得税関係 ・法人税関係 ・相続税関係 ・地価税関係 ・登録免許税関係 ・消費税等関係 租税特別措置法施行規則等の一部を改正する省令(附則) ・所得税関係 ・法人税関係 ・相続税関係 ・地価税関係 ・登録免許税関係 ・消費税等関係 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う国税通則法等の臨時特例に関する法律の一部改正(第8条関係) 輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律の一部改正(第9条関係) 租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律の一部改正(第10条関係) 租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律施行令の一部を改正する政令 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の一部改正(第11条関係) 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律施行令の一部を改正する政令 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律施行規則の一部を改正する省令 東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部改正(第12条関係) 我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部改正(第13条関係) 所得税法等の一部を改正する法律の一部改正(第14条関係) 地方法人税法施行令の一部を改正する政令 内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律施行令の一部を改正する政令 租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律施行令の一部を改正する政令 租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律施行規則の一部を改正する省令 復興特別所得税に関する政令の一部を改正する政令 復興特別所得税に関する省令の一部を改正する省令 新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律施行令の一部を改正する政令 新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律施行規則の一部を改正する省令 防衛特別法人税に関する政令の一部を改正する政令 防衛特別所得税に関する政令 防衛特別所得税に関する省令 所得税法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う国際観光旅客税の記帳義務に関する経過措置に関する政令 消費税法施行令等の一部を改正する政令の一部を改正する政令 国税収納金整理資金に関する法律施行令の一部を改正する政令 地域再生法施行規則の一部を改正する内閣府令 総合特別区域法施行規則及び国家戦略特別区域法施行規則の一部を改正する内閣府令 産業競争力強化法施行規則の一部を改正する命令 東日本大震災復興特別区域法第四十三条の地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置が適用される場合等を定める省令等の一部を改正する省令 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律施行規則の一部を改正する省令 租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律の施行に関する省令の一部を改正する省令 税理士法施行規則の一部を改正する省令 国税質問検査章規則の一部を改正する省令 減価償却資産の耐用年数等に関する省令の一部を改正する省令 国税関係法令に係る情報通信技術を活用した行政の推進等に関する省令の一部を改正する省令 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律施行規則の一部を改正する省令 中小企業等経営強化法施行規則の一部を改正する省令 地方税法等の一部を改正する法律 ( 附 則 ) ・1条関係 ・2条関係 地方税法施行令等の一部を改正する政令 地方税法施行規則及び地方税法施行規則の一部を改正する等の省令の一部を改正する省令 地方税法施行規則の一部を改正する省令(総務四五) 地方税法施行規則の一部を改正する省令(総務四六) 地方税法施行規則の一部を改正する省令(総務四七) ▷その他の主な関係法令・告示 非課税口座に受け入れることができる上場株式等の範囲に関する基準の一部を改正する件 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律施行令第十二条の三第一項第一号及び第十七条の三第一項第一号の規定に基づき内閣総理大臣が定める区域の件等を廃止する告示 租税特別措置法施行規則に規定する総務大臣の行う市街地再開発事業用資産の買換え特例制度に係る証明に関する手続を定める件の一部を改正する件 租税特別措置法施行令第二十六条の二十八の二第三項の規定に基づき、文部科学大臣又は文部科学大臣及び総務大臣が財務大臣とそれぞれ協議して定める要件及び方法を定める告示の一部を改正する告示 所得税法第百八十九条第一項の規定に基づき、同項に規定する所得税法別表第二の甲欄に掲げる税額が算定された方法に準ずるものとして財務大臣が定める方法を定める件の一部を改正する件 法人税法第八十二条の三第七項の規定に基づき財務大臣が指定する国又は地域を指定する件 法人税法施行規則第五十九条第三項(同令第二十六条の三第二項、第六十二条及び第六十七条第三項において準用する場合を含む。)に規定する保存の方法を定める件の一部を改正する件 消費税法施行令第二条の四第二項の規定に基づき、財務大臣の定める基準を定める件の一部を改正する件 消費税法施行令第五十条第三項、第五十四条第五項、第五十八条の二第三項、第五十八条の三第三項、第七十条の十三第二項及び第七十一条第五項並びに消費税法施行規則第五条第三項、第十六条第三項及び第二十六条の七第四項の規定に基づき、これらの規定に規定する保存の方法を定める件の一部を改正する件 事業適応の実施に関する指針の一部を改正する告示 事業再編の実施に関する指針の一部を改正する告示 消費税法施行規則第五条第一項第一号の規定に基づき国税庁長官が指定する書類を定める件 消費税法施行令第四十九条第一項第一号に規定する国税庁長官が指定する者を定める件の一部を改正する件 租税特別措置法施行規則第十八条の二十一第八項に規定する国税庁長官の定める方法を定める件の一部を改正する件 国税関係法令に係る情報通信技術を活用した行政の推進等に関する省令第五条第四項、法人税法施行規則第三十六条の四第六項及び第三十八条の四十八第五項、地方法人税法施行規則第七条第六項及び第七条の四第四項、消費税法施行規則第二十三条の四第五項並びに防衛特別法人税に関する省令第五条第六項の規定に基づき国税庁長官が定めるファイル形式を定める件 国税関係法令に係る情報通信技術を活用した行政の推進等に関する省令第五条第三項第四号に規定する国税庁長官が定める添付書面等を定める件の一部を改正する件 国税関係法令に係る情報通信技術を活用した行政の推進等に関する省令第五条第七項に規定する国税庁長官が定める者を定める件の一部を改正する件 国税関係法令に係る情報通信技術を活用した行政の推進等に関する省令第五条第七項に規定する国税庁長官が定める場合を定める件の一部を改正する件 国税関係法令に係る情報通信技術を活用した行政の推進等に関する省令第五条の二第一項に規定する国税庁長官が定める申請等を定める件の一部を改正する件 国税関係法令に係る情報通信技術を活用した行政の推進等に関する省令第五条第三項第三号に規定する国税庁長官が定める添付書面等及び国税庁長官が定めるものを定める件の一部を改正する件 国税関係法令に係る情報通信技術を活用した行政の推進等に関する省令第五条第五項に規定する国税庁長官が定める添付書面等を定める件の一部を改正する件 租税特別措置法施行規則第十八条の十五の三第四十二項に規定する国税庁長官が定める期間を定める件 租税特別措置法施行規則第十八条の十五の三第三十五項に規定する国税庁長官の定める基準を定める件の一部を改正する件 租税特別措置法施行規則第十八条の十五の三第三十六項に規定する国税庁長官の定めるファイル形式を定める件の一部を改正する件 法人税法施行規則第五十九条第三項の表の第一号の上欄に掲げる書類を定める件の一部を改正する件 電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律施行規則第二条第七項に規定する国税庁長官が定める書類を定める件の一部を改正する件 国税徴収法施行規則第一条の五第三項に規定する国税庁長官が指定する許認可等を定める件の一部を改正する件 国税通則法第二十二条に規定する国税庁長官が定める書類を定める件の一部を改正する件 租税特別措置法施行令第三十九条の二十五第一項第一号に規定する厚生労働大臣が財務大臣と協議して定める基準の一部を改正する件 租税特別措置法施行令第四十二条の七第一項に規定する厚生労働大臣が財務大臣と協議して定める基準を定める件 法人税法施行規則第五条の二第一項第三号に規定する厚生労働大臣及び農林水産大臣の定める基準の一部を改正する件 事業上の関係者との関係の構築の方針に記載する事項を定める告示の一部を改正する告示 租税特別措置法施行令第四十二条の四第一項の農林水産大臣が定める基準を定める件の一部を改正する件 中小企業等経営強化法施行規則第十六条第三項の規定に基づく経営の規模の拡大に著しく資するものとして経済産業大臣が定める要件等に関する告示の一部を改正する告示 平成二十一年経済産業省告示第六十八号の一部を改正する件 事業上の関係者との関係の構築の方針の公表及び届出に係る手続を定める告示の一部を改正する告示 租税特別措置法施行令第三十九条の三十四の二第一項第六号に規定する事業の成長発展が見込まれるものとして経済産業大臣が定める要件の一部を改正する告示 生産工程効率化等設備のうちエネルギーの利用による環境への負荷の低減に著しく資するものとして経済産業大臣が定める基準の一部を改正する告示 生産工程効率化等設備のうちエネルギーの利用による環境への負荷の低減に特に著しく資するものとして経済産業大臣が定める基準の一部を改正する告示 国内外における経営資源活用の共同化に関する調査に関する省令の規定に基づく経済産業大臣の証明に係る基準等の一部を改正する告示 租税特別措置法施行規則第十八条の四第六項第二号、第十八条の二十一第八項第一号ヌ、第十八条の二十五第十一項第一号及び第十九条の十一の四第三項第一号ハの規定に基づき、国土交通大臣が財務大臣と協議して定める書類を定める件 租税特別措置法施行規則第十三条の三第一項第十三号ハ、第十四号ニ及び第十五号ニ並びに第九項第一号ニ及び第二号ホ並びに第二十一条の十九第二項第十三号ハ、第十四号ニ及び第十五号ニ並びに第十項第一号ニ及び第二号ホの規定に基づき、国土交通大臣が財務大臣と協議して定める書類を定める件 租税特別措置法施行規則第十八条の二十一第八項第一号リの規定に基づき、国土交通大臣が財務大臣と協議して定める書類を定める件 租税特別措置法施行規則第二十条第二十五項第一号に規定する試験研究機関等の長又は当該試験研究機関等の属する国家行政組織法第三条の行政機関に置かれる地方支分部局の長の行う認定に関する手続を定めた告示等の一部を改正する件 寄附金控除の対象となる寄附金又は法人の各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入する寄附金を指定する件の一部を改正する件 法人の各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入する寄附金を指定する件の一部を改正する件 租税特別措置法施行規則第五条の七第二十一項第一号イ及び第二十条の二第二十一項第一号イに規定する指定大学等に係る経済産業大臣が定める要件 地方税法施行規則附則第六条第二十三項に規定する内閣総理大臣が定める償却資産の一部を改正する件 地方税法第二十五条第一項第一号に規定する非課税独立行政法人を指定する件の一部を改正する件 平成三十一年総務省告示第百七十九号の一部を改正する件 地方税法施行規則第九条の三第二号及び第十五条の十第二号に規定する総務大臣が定める割合を定める件を廃止する件 高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則第一条第一項第四号イ及びロの各種学校及び団体を指定する件を廃止する告示 地方税法施行規則の規定に基づき、文部科学大臣が総務大臣と協議して定める書類を定める告示を廃止する告示 地方税法施行令附則第七条第二十五項に規定する厚生労働大臣が総務大臣と協議して指定する区域を定める件 地方税法附則第十五条の十一第一項に規定する基準に適合する旨を証する書類を定める件 地方税法施行規則附則第六条第二十九項に規定する船舶を定める告示及び地方税法施行規則附則第六条第二十九項に規定する国土交通大臣の証明に関する手続を定める告示の一部を改正する告示 (了)
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《速報解説》 「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則及び連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令」が公布される~期中会計基準及び防衛特別法人税に係る当面の取扱いを受け改正~
《速報解説》 「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則及び連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令」が公布される ~期中会計基準及び防衛特別法人税に係る当面の取扱いを受け改正~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 2026(令和8)年3月31日、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則及び連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令」(内閣府令第28号)が公布された。財務諸表等規則ガイドライン及び連結財務諸表規則ガイドラインも改正されている。これにより、2025年12月19日から意見募集されていた内閣府令(案)が確定することになる。内閣府令(案)に対するコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方も公表されている。 これは、「期中財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第37号)等及び「防衛特別法人税の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」(実務対応報告第48号)を受けたものである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 期中会計基準関係 次の改正を行う。 Ⅲ 防衛特別法人税関係 次の改正を行う。 Ⅳ 施行日等 改正後の規定は公布の日(2026年3月31日)から施行する。 経過措置に注意する。 (了)
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《速報解説》 金融庁が「記述情報の開示の好事例集2025」(最終版)を公表~好事例として採り上げた企業の主な取組みについて記載~
《速報解説》 金融庁が「記述情報の開示の好事例集2025」(最終版)を公表 ~好事例として採り上げた企業の主な取組みについて記載~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 2026(令和8)年3月27日、金融庁は、「記述情報の開示の好事例集2025」の最終版を公表した。 これは、2025年12月25日の「記述情報の開示の好事例集2025(サステナビリティ情報の開示)」に続くものであり、今回の事例集では、「MD&A、事業等のリスク」の開示例、「重要な契約等、コーポレート・ガバナンスの状況等」の開示例を取り上げている。「定量分析」も記載している。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 事業等のリスクの開示例 主な開示のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 好事例として採り上げた企業の主な取組みが記載されている(同業他社20数社の実態を参考に、項目数と頁数の目途を先に決めてからコンテンツを作成することとしたこと、最初の1ページだけで概況を理解してもらえるような構成にしたことなど)。 好事例のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 Ⅲ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(MD&A)の開示例 主な開示のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 好事例として採り上げた企業の主な取組みが記載されている(中期経営計画の進捗、目標としている財務指標に対しての期間比較や進捗、現状分析をグラフなどのビジュアルを使ってわかりやすく説明することを重視したことなど)。 好事例のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 Ⅳ 重要な契約等の開示例 主な開示のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 好事例のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 Ⅴ コーポレート・ガバナンスの概要の開示例 主な開示のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 好事例として採り上げた企業の主な取組みが記載されている(取締役会の実効性評価については、次年度の取組みまで開示することで、課題対応への責任が明確となり、評価が形式的なものにとどまらず、実効性向上に向けた継続的な改善を促す仕組みとして機能していることなど)。 好事例のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 Ⅵ 監査の状況の開示例 主な開示のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 好事例として採り上げた企業の主な取組みが記載されている(監査の情報を詳しく開示することで、株主が当社の内部統制について具体的に知ることができ、投資家側の判断材料が増えることなど)。 好事例のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 Ⅶ 株式の保有状況の開示例 主な開示のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 好事例として採り上げた企業の主な取組みが記載されている(株式保有、出資等の社内検討に際し、グループの基本方針・判断軸が明確となったことで、各事業部門長の意識向上に寄与したことなど)。 好事例のポイントとして、例えば、次のことが記載されている。 (了)
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《速報解説》 金融庁、有報の作成・提出に際しての留意すべき事項等を公表~サステナビリティや重要な契約等の識別された課題への対応の参考となる開示例集も示す~
《速報解説》 金融庁、有報の作成・提出に際しての留意すべき事項等を公表 ~サステナビリティや重要な契約等の識別された課題への対応の参考となる開示例集も示す~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 2026(令和8)年3月27日、金融庁は、「有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項等(識別された課題への対応にあたって参考となる開示例集を含む)について」を公表した。 2026年3月期以降の有価証券報告書の作成に当たっては、これらに記載されている事項に特に注意し、適切に作成する必要があると考えられる。 なお、2026年3月31日以降に終了する事業年度に係る有価証券報告書のレビューについては、後日公表する予定とのことである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 令和7年度 有価証券報告書レビューにおいて識別された主な課題及び留意事項等 「令和7年度 有価証券報告書レビューにおいて識別された主な課題及び留意事項等」として、以下に述べる課題が指摘されている。 今後の提出会社による自主的な改善に資するよう、有価証券報告書レビューで識別された課題への対応にあたって参考となる開示例が「別紙2」として取りまとめられている。 1 サステナビリティに関する考え方及び取組 2 コーポレート・ガバナンスの状況等 3 重要な契約等 4 内部統制報告書 (了)
