税務判例を読むための税法の学び方【67】
〔第8章〕判決を読む
(その3)
立正大学法学部准教授
税理士 長島 弘
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(2 判決をみるポイント)
② 結果を左右した要素を見極める
(1) 真の「論点」は何か
以前、【第45回】にて記したように、判例は「論点に対する判断」であると、ただし論点とは当事者に論点として取り上げられた部分とは限らない。また、審級により論点は異なる。
そこで、その裁判における判決を左右する真の「論点」が何かを見極めなければならない。
それは判決で「争点」と示されたものとも異なる。
そこで、1つ判決を見てみよう。
この判決は、法律による政省令への委任が租税法律主義に違反しているとされた具体的な事例を提供するものとして、重要な先例的意義を有する(佐藤英明「課税要件法定主義一政令への委任の限界」別冊ジュリスト178号『租税判例百選第4版』10頁(ただしこれは控訴審の評釈である))とされる裁判例である。
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