税務判例を読むための税法の学び方【13】
〔第4章〕条文を読むためのコツ
(その6)
自由が丘産能短期大学専任講師
税理士 長島 弘
(前回はこちら)
(4 主文の主要素を見極める方法)
⑥ 関連した法令用語による文脈の把握
ここで書く内容は、いくつかある。
1つ目であるが、前回は対句に着目して整理する方法を書いたが、ある意味ではその内容に含まれるものである。前回、「対句」といった場合、様々なものが考えられることを述べた。そして、文章内に同じような表現が繰り返されている場合を取り上げた。
しかし「対句」とは、ある語に別の語がセットとして続く場合も指す。ここではこのセットの語が法令用語であるものを、分類して説明する。
以下の簡単な条文で説明しよう。
所得税法第77条は、地震保険料控除について規定したものであるが、そこには「居住者が、各年において、自己若しくは自己と生計を一にする配偶者その他の親族の有する家屋で常時その居住の用に供するもの又は・・・」 とある。
この「もの」は、日常用語においては意識して使い分けてはいないため、これが法令用語と言われても釈然としない者も多いであろう。しかし、法令上「者」「物」「もの」は、明確な意図のもとに使い分けられている。
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