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《速報解説》 確定申告の無料相談会場等で税理士がマイナンバーを取り扱う場合の対応をまとめた「国税庁による質疑応答集」が日税連HP上で公表~税務支援においても納税者との同意書取交しを要請

筆者:Profession Journal 編集部

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《速報解説》

確定申告の無料相談会場等で

税理士がマイナンバーを取り扱う場合の対応をまとめた

「国税庁による質疑応答集」が日税連HP上で公表

~税務支援においても納税者との同意書取交しを要請

 

Profession Journal編集部

 

平成28年分の確定申告から、確定申告書には納税者のマイナンバー(個人番号)の記載が必要となる。

毎年確定申告時期には税理士会や税務署、納税協力団体などによる確定申告の無料相談会が全国各地で開催されるが、各会場で税理士会の税務支援事業として納税者の税務相談や申告書作成等に従事する税理士にとって、会場に訪れた納税者のマイナンバーを取り扱う際の対応が気になるところだ。

そこでこのたび日税連の会員専用ページにおいて、国税庁個人課税課が作成した「マイナンバー制度に関する質疑応答集~税務支援事業編~」が公表された。

【参考】 日本税理士会連合会ホームページ
「マイナンバー制度に関する質疑応答集~税務支援事業編~」について

この質疑応答集の冒頭では、「平成28 年分確定申告から確定申告書へのマイナンバー記載が開始することに伴い、実務的な対応の本格化に向けて局署における協議が行われることとなるため、平成28 年分の確定申告期の税務協力が円滑に実施されるよう、基本的な事項及び協議の中で団体から質問のあった事項等を質疑応答集として取りまとめた」と記載されている。

なお日税連ホームページによると、「税務支援」事業は、

(1) 税理士会が主体的に実施する「独自事業」

(2) 国税当局が行う委託事業を受託して実施する「受託事業」

(3) 商工会や青色申告会など税理士会が指定する団体と協議し、税理士を派遣して実施する「協議派遣事業」

に区分され、毎年、全国の税理士が約180万人の納税者の相談に応じており、ボランティアとなる税理士の延べ従事人数は約14万人に上るとのことだ。

質疑応答集は次の4章からなっており、全77問が掲載されている。

  • 第1章 【税理士本人確認編】
  • 第2章 【税務支援(独自事業・受託事業)編】
  • 第3章 【税務支援(協議派遣事業)編】
  • 第4章 【関係民間団体編】

この質疑応答集だが、解説内容の多くで言及されているのが、来場した納税者と業務に従事する税理士が「特定個人情報の取扱いに関する同意書」を取り交わす必要があるかどうか、というもの。

例えば第2章【税務支援(独自事業・受託事業)編】のQ7では、

受託事業における従事税理士の業務は局署によって様々な態様があるものの、同意書が必要な従事形態と同意書が不要な従事形態について教えてほしい。

という質問に対し、同意書の要否は特定個人情報(マイナンバーを内容に含む個人情報)を取り扱うかどうかにより判断され、単に相談のみの場合は特定個人情報を取り扱うことはないため同意書は不要と考えられるものの、無料相談では相談と申告書等の作成を明確に区分することが困難なケースが考えられるため、その場合には同意書の作成が必要と考えるとの回答がなされている。

その他基本的には税務支援業務に従事する税理士は相談に訪れた納税者と同意書を取り交わすことを要請しているが、多くの来場者が予想される確定申告の相談会場ではその対応が負担となる可能性がある。

そこで

  • 書面により同意書を交わすことは煩雑であることから、署・支部との協議により不要とすることはできないか。不要とすることができない場合は、会場等に明示することにより代替とすることはできないか。(【税務支援(独自事業・受託事業)編】Q8)
  • 同意書の名宛人を会場責任者の税理士や支部長名等によることはできないのか。(【税務支援(独自事業・受託事業)編】Q11)
  • 受託事業において、会場に税務署の職員が常駐する場合、職員が特定個人情報を管理することに限定すれば、同意書の作成は必要ないのではないか。(【税務支援(独自事業・受託事業)編】Q15)
  • 相談会場においては、マイナンバーを記載せずに申告書等の作成指導を行い、納税者がマイナンバーを記載して税務署に提出するよう指導したいが、そのような対応は可能か。(【税務支援(独自事業・受託事業)編】Q30)

といった質問及び回答についても掲載されている。

また、税務支援における同意書については、原則として業務に従事する税理士(又は税理士会等)において保存することとされ、保存年限については法令上の定めはないものの、課税処分の期間制限を踏まえ7年間の保存とすることが望ましいとしている。

(※) 同意書の様式として日税連ホームページには「特定個人情報の取扱いに関する覚書(ひな型)」が掲載されている。

その他、納税者が自身のマイナンバーを把握していない場合の対応(【税務支援(独自事業・受託事業)編】Q19)や、納税者が同意書の記載に応じない場合(【税務支援(独自事業・受託事業)編】Q18)、納税者が同意書に押印するための印鑑の持参を失念した場合(【税務支援(独自事業・受託事業)編】Q17)など、相談会場で起こりうる事項への対応も掲載されている。

実際の相談会場では様々なケースの発生が予想されるが、税理士は税務支援業務への要請があった場合に備えこの質疑応答集に目を通すとともに、各会場の運営組織・団体へ、対応方針や実務内容について事前の確認をしておきたい。

なお、第1章【税理士本人確認編】では、顧問先等の本人確認の必要の有無や、税務代理人として申告書等を税務署へ提出する場合の税理士の身元確認書類の添付など、税務支援にかかわらず税理士業務において必要となる対応がまとめられている。

すでに「税理士のためのマイナンバー対応ガイドブック」等で制度を学んでいる税理士も、例えば

番号法施行規則及び国税庁告示によれば、知覚による身元確認も認められているので、税務署に顔馴染みのある税理士の場合、税理士証票の写しの添付や提示は必要ないのではないか。(【税理士本人確認編】Q10)

といった実際に想定しうる場面についての解説も掲載されているため、一読をお勧めしたい。

(了)

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・著 者:鈴木涼介、福田あづさ 著

・出版社:清文社

・発行日:2016年10月27日

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