《速報解説》
令和6年度税制改正大綱(与党大綱)が公表される
~定額減税の実施詳細、外形標準課税の対象範囲拡大、
「中堅企業」の成長促進と賃上げ税制拡充、扶養控除等見直しは見送り、
インボイス制度に係る帳簿記載事項見直し等示す~
Profession Journal編集部
12月14日(木)、自由民主党・公明党は「令和6年度税制改正大綱」(いわゆる与党大綱)を公表した。
昨年は令和5年度大綱公表直前に「防衛力強化に係る財源確保のための税制措置」が盛り込まれたことをきっかけに社会の目が従来以上に税へ向けられ、本年中もインボイス制度を含む税制の各政策に注目が集まった。また、岸田総理を増税メガネと揶揄する声や定額減税への批判も聞かれたところだ。これら情勢を踏まえると、今週12日(火)に公表されたその年の世相を表す漢字ひと文字が「税」だったことも腑に落ちよう。
このような注目集まる中、与党(自由民主党・公明党)により取りまとめられた「令和6年度税制改正大綱」は、物価高への対応及び税収増を国民に還元するとした定額減税、子育て世帯等への措置とする住宅ローン控除の見直しなどが盛り込まれている。また、企業に関する措置としては、長く議論されてきた外形標準課税の見直し(課税強化)、デフレ完全脱却のための賃上げ促進税制の拡充のほか、従業員2,000人以下の中堅企業の成長促進に向けた各施策、事業承継税制の特例措置の申請期限延長などが明記されており、全体としては現状の物価高やデフレ、少子高齢化といった社会経済問題への対応を税制の観点から手当てする改正項目が中心となっている。
また、すでに10月から開始されているインボイス制度について、実態を踏まえた帳簿の記載事項の見直しが行われるなど既存制度への手当ても見られる。
ただし、最後まで与党間の議論続いた扶養控除等人的控除の見直しについては、来年度以降の対応とされており、後述のとおり今後閣議決定される大綱での書きぶりが注目される。
以下、主な改正事項を紹介する。すでに公開を始めているが、例年のとおり重要な改正事項については年末から年始にかけて個別に速報解説を順次公開していくので、そちらを参照いただきたい。
なお、こちらの[資料リンク集]ページも今後更新を重ねていくので、ログインの上、ブックマークボタンを押すなどして確認できるようにしていただきたい。
さらに12月22日(金)及び24(日)には毎年ご好評いただいている弊社主催セミナー「60分でわかる!令和6年度税制改正大綱はこう読む」が開催されるため、ぜひお申込みの上、ご視聴されたい。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。