賞与に対する所得税(源泉徴収)とは?

賞与に対する所得税(源泉徴収)とは

解説:プロフェッションネットワーク

更新日:2024/04/11

賞与とは、定期の給与とは別に支払われる給与等で、賞与、ボーナス、夏期手当、年末手当、期末手当等の名目で支給されるものその他これらに類するものをいいます。

賞与から源泉徴収する所得税及び復興特別所得税は、毎月の給与とは異なり、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(別表第4)」をもとに計算します。

当ページでは、賞与に対する源泉徴収税額の計算方法を具体的に解説します。

賞与の意義

賞与とは、定期の給与とは別に支払われる給与等で、賞与、ボーナス、夏期手当、年末手当、期末手当等の名目で支給されるものその他これらに類するものをいいます。

なお、給与等が賞与の性質を有するかどうか明らかでない場合、次のようなものは賞与に該当するものとされます。

  1. 純益を基準として支給されるもの
  2. あらかじめ支給額又は支給基準の定めのないもの
  3. あらかじめ支給期の定めのないもの。ただし、雇用契約そのものが臨時である場合のものを除きます。
  4. 法人税法第34条第1項第2号≪事前確定届出給与≫に規定する給与(他に定期の給与を受けていない者に対して継続して毎年所定の時期に定額を支給する旨の定めに基づき支給されるものを除きます。)
  5. 法人税法第34条第1項第3号に規定する業績連動型給与

賞与に対する所得税(源泉徴収)

賞与から源泉徴収する所得税及び復興特別所得税は、毎月の給与とは異なり、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(別表第4)」をもとに計算します。

通常の場合の源泉徴収税額の計算

次のように計算します。

  1. 前月の給与から社会保険料等を差し引きます。
  2. 上記(1)の金額と扶養親族等の数を「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(別表第4)」に当てはめて税率(賞与の金額に乗ずべき率)を求めます。
    この場合、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している場合は甲欄、提出していない場合は乙欄の金額や率を使用します。
  3. 賞与から社会保険料等を差し引いた金額に上記(2)の税率を乗じて計算した金額が、賞与から源泉徴収する税額になります。


賞与に対する源泉徴収税額の算出率

特殊な場合の源泉徴収税額の計算

次のように計算します。

  1. 前月の給与の金額(社会保険料等を差し引いた金額)の10倍を超える賞与(社会保険料等を差し引いた金額)を支払う場合
    • ① 賞与から社会保険料等を差し引いた金額を6で除します。
    • ② 上記①の金額に前月の給与から社会保険料等を差し引いた金額を加算します。
    • ③ 上記②の金額を「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」に当てはめて税額を求めます。
    • ④ 上記③の金額から前月の給与に対する源泉徴収税額を控除します。
    • ⑤ 上記④の金額を6倍した金額が賞与から源泉徴収する税額になります。
  2. 前月に給与の支払がない場合
    • ① 賞与から社会保険料等を差し引いた金額を6で除します。
    • ② 上記①の金額を「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」に当てはめて税額を求めます。
    • ③ 上記②の金額を6倍した金額が賞与から源泉徴収する税額になります。

    (注) (1)及び(2)いずれも、賞与の計算期間が半年を超える場合には、賞与から社会保険料等を差し引いた金額を12で除して、同じ方法で計算します。そして、求めた金額を12倍したものが源泉徴収する税額になります。

その他賞与から控除されるもの

賞与からは、上記の所得税及び復興特別所得税の他、原則として健康保険料、厚生年金保険料及び雇用保険料が控除されますので、それらの金額を差し引いた金額が支給額となります。

ただし、それぞれの保険料が控除されない場合もありますので、注意が必要です。

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