公開日: 2012/11/22 (掲載号:No.0 創刊準備4号)
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特定役員退職手当等の実務上の留意点

筆者: 柴田 知央

特定役員退職手当等の

実務上の留意点

 

税理士 柴田 知央

 

1 退職所得の改正の概要

退職所得は、原則、退職手当等から退職所得控除額を控除した後の金額の2分の1が課税対象となる。
しかしながら、平成24年度の税制改正により、特定役員に対する退職手当等(以下「特定役員退職手当等」)については2分の1が廃止され、退職手当等から退職所得控除額を控除した金額が、そのまま課税対象となる。
この改正により、特定役員退職手当等に係る退職所得は、課税対象が従来の倍となるため、税負担が非常に重くなる。

 

2 いつから適用されるのか

この改正は、平成25年分以後の所得税について適用される。退職所得の収入計上時期は、退職手当等の収入すべきことが確定した日の属する年分の所得となる。
「収入すべきことが確定した日」とは、原則、退職手当等の支給の基因となった退職の日をいう。
役員に支給する退職手当等については、株主総会など権限を有する機関の決議を要するものについては、その役員の退職後、その決議があった日となる。
ただし、その決議において、具体的な支給金額を定めていない場合には、支給金額が具体的に定められた日となるので、注意が必要である。

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実務上の留意点

 

税理士 柴田 知央

 

1 退職所得の改正の概要

退職所得は、原則、退職手当等から退職所得控除額を控除した後の金額の2分の1が課税対象となる。
しかしながら、平成24年度の税制改正により、特定役員に対する退職手当等(以下「特定役員退職手当等」)については2分の1が廃止され、退職手当等から退職所得控除額を控除した金額が、そのまま課税対象となる。
この改正により、特定役員退職手当等に係る退職所得は、課税対象が従来の倍となるため、税負担が非常に重くなる。

 

2 いつから適用されるのか

この改正は、平成25年分以後の所得税について適用される。退職所得の収入計上時期は、退職手当等の収入すべきことが確定した日の属する年分の所得となる。
「収入すべきことが確定した日」とは、原則、退職手当等の支給の基因となった退職の日をいう。
役員に支給する退職手当等については、株主総会など権限を有する機関の決議を要するものについては、その役員の退職後、その決議があった日となる。
ただし、その決議において、具体的な支給金額を定めていない場合には、支給金額が具体的に定められた日となるので、注意が必要である。

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筆者紹介

柴田 知央

(しばた・ともひろ)

税理士

平成4年明治大学商学部商学科卒。平成18年税理士登録。
外資系税理士法人を経て、辻・本郷税理士法人において法人全般に関する会計税務の他、相続税や同族会社の事業承継対策などを担当。
平成21年柴田知央税理士事務所設立。

【著書】
・『法人成りの活用と留意点』(共著、税務研究会出版局、2015年)
・『数字でわかる中小企業のための法人税特例ガイドブック』(税務研究会出版局、2013年)
・『令和6年10月改訂 基礎の基礎 1日でマスター 法人税申告書の作成』(清文社、2024年)

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