《速報解説》
『経団連ひな型』が株主総会資料の電子提供制度開始等に向けて更新される
~電子提供措置事項記載書面への記載省略不可事項の縮減を反映~
公認会計士 阿部 光成
Ⅰ はじめに
2023年1月18日、日本経済団体連合会 経済法規委員会企画部会は、「会社法施行規則及び会社計算規則による株式会社の各種書類のひな型」(改訂版)を更新した。
これは、2019年12月の会社法改正に伴い、既存の株式会社で2023年3月以降に開催される株主総会において株主総会資料の電子提供制度が始まることなどに対応し、令和4(2022)年12月26日、「会社法施行規則等の一部を改正する省令」(法務省令第43号)が公布されたことを反映したものである。
経団連のホームページの「「会社法施行規則及び会社計算規則による株式会社の各種書類のひな型」(改訂版)公表にあたって」の末尾に新旧対照表が掲載されている。また、経団連ひな型の紹介ページにおいて、更新履歴も記載されている。
文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
Ⅱ 主な更新点
① 経団連ひな型本文の6ページの記載について、法務省令第43号にしたがって、電子提供措置事項記載書面への記載を省略できない事項が縮減されたことを反映している。
② 経団連ひな型本文の146ページの記載について、電子提供措置事項の説明に関し、「「会社法施行規則等の一部を改正する省令案」に関する意見募集の結果について」の法務省回答も踏まえて記述を精緻化している。
(了)