企業における
『マイナンバー導入プロジェクト』の
始め方&進め方
【第1回】
「企業内の“旗振り役”となる構成メンバーを集める」
仰星監査法人
公認会計士 岡田 健司
はじめに
~マイナンバーへの企業対応は順調か~
2015年も2月に入ったが、読者の勤務する企業、あるいは読者が関与する企業でのマイナンバーの導入準備は、順調に進められているだろうか。
筆者の印象では、政省令等、ガイドライン、各種Q&Aあるいは法定調書の様式案等が順次公表されてはいるものの、社会全体としては依然認知度合いは低く、急いで取り組まなければならないというトーンにまでは至っていないのが実態と思われる。
「なかなか準備が進まない理由」としては、指針となる情報が最近になって矢継ぎ早に公表されていること、「本人確認」をはじめとする実務がほとんどの会社にとって初めてであることから、その手続き等、手探りにならざるを得ない状況であることも推測される。
また、着手にすら至っていない企業においては、マイナンバー制度自体の認知度の低さに加え、その実務への影響が十分に浸透していないことから、何から着手したらよいか分からないこともその理由に挙げられるのでないだろうか。
マイナンバー制度への対応について、まず何より、『旗振り役となるコアメンバー』の存在が不可欠である。
次に、このコアメンバーを中心として実務への影響を検討し、実際に実務への落とし込みを進めていく『導入プロジェクト』の存在が必要となる。
そこで本連載では、どのようにこのプロジェクトを立ち上げ、どのような役割分担で、どのように進めていけばよいかを解説していきたい。
本連載は計3回シリーズとし、およそ次の内容を予定している。
第1回 「企業内の“旗振り役”となる構成メンバーを集める」(本稿)
第2回 「メンバーの役割とプロジェクトの全体像」
第3回 「プロジェクトをどう進めるか(まとめ)」
なお、2015年におけるマイナンバーへの対応については、本誌に掲載した下記の拙稿をご覧いただきたい。
【参考記事】
〔2015年からできる!〕企業が行うマイナンバー制度への実務対応
1 マイナンバー制度が企業実務へ与えるインパクト
企業がマイナンバー制度へ対応するにあたって、まず、実務への影響度を認識する必要がある。
詳細は上記の拙稿にてご理解いただけると思うが、およそ次の2点が特徴として挙げられる。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。