次に、わが国における法人税の課税所得計算に関して、企業会計準則主義とともに重要な原則である「確定決算主義」について確認しておきたい。
確定決算主義とは一般に、法人は確定した決算に基づき、確定申告書を作成し提出すべきことを指す(法法74①)(※1)。ここでいう「確定した決算」とは、会社法上、定時株主総会による計算書類の承認(会社法438②)又は定時株主総会に提出された計算書類の取締役による内容の報告(会社法439)を意味する(※2)。

前回(1)で触れた「通常性」の要件を満たさないと考えられる不正な支出のうち、加算税や延滞税等は、所得税法の場合と同様に、損金算入が否定されている(法法55③④)。具体的には、延滞税、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税、重加算税、印紙税の過怠税、延滞金、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金、罰金、科料、過料、国民生活安定緊急措置法・独占禁止法・金融商品取引法・公認会計士法による課徴金及び延滞金である。

この別表は、青色申告書を提出する法人が租税特別措置法第42条の12第1項ないし第2項(特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除)又は平成30年改正前の措置法第42条の12の2第1項から第3項まで(特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除)の規定(平成28年改正後の「雇用促進税制」)の適用を受ける場合に作成する。

いうまでもなく、法人税はわが国における基幹税(※1)であり、税理士業務においても最も重要性の高い税目である。しかし、法人税に携わる税理士をはじめとする多くの実務家は、その課税標準である所得の算出方法については、企業会計の処理に若干の調整が必要という程度にざっくりと理解し、それ以上深く突っ込まないで実務にあたっているというのが現状ではないかと思われる。
実務の大半は、そのような理解を前提に通達の該当事項を覚えて適用するという方法でほとんど回っているのであろうが、果たしてそれでよいのだろうか。

平成Y0年3月期の法人税の申告につき、平成Y0年5月10日に申告関係の資料を入手したが、依頼者より「決算書の数字がまだ動く可能性があるので申告は6月になってからで良い。」と言われたため、申告期限の延長申請が行われているものと思い込み、6月に決算書の確定を確認してから申告書を提出した。
しかし、延長申請は行われておらず、前事業年度も期限後申告であったため、2期連続期限後申告となり、平成Y0年3月期以降の青色申告の承認が取り消された。このため、平成Y0年3月期に生じた欠損金額500万円を翌期以降に繰り越すことができなくなってしまった。

組織再編税制の歴史的変遷と制度趣旨 【第62回】

筆者:佐藤 信祐

時価評価課税の範囲の見直しにより、結果的に、連結納税の開始・加入に伴う時価評価、非適格株式交換・移転に伴う時価評価において、営業権に対する時価評価課税が不要とされたが、同書333頁では、「欠損金の引継ぎ及び切捨て並びに特定資産に係る譲渡等損失額の損金不算入の各制度における特例計算(法令113、123の9)において時価純資産価額を算定する際には、引き続き自己創設の営業権を含めます。」と解説されている。

組織再編税制の歴史的変遷と制度趣旨 【第61回】

筆者:佐藤 信祐

日本租税研究協会から平成24年に「外国における組織再編成に係る我が国租税法上の取扱いについて」、平成26年に「外国子会社合算税制(タックス・ヘイブン対策税制)における課税上の取扱いについて」がそれぞれ公表された。いずれとも、外国で組織再編が行われた場合において、我が国の課税関係がどのようになるのかについて解説した内容である(なお、後者の報告書については、現地における連結納税制度、パススルー課税も対象とされている)。

組織再編税制の歴史的変遷と制度趣旨 【第60回】

筆者:佐藤 信祐

平成24年度税制改正では、法人税の実効税率の引下げのための財源として、大法人等に対して、繰越欠損金の控除限度額が縮減されたため、子会社を解散した場合において、当該子会社の繰越欠損金の一部が使用されずに、期限切れ欠損金が使用される場合が生じるようになった。

この別表は、青色申告書を提出する法人が租税特別措置法第42条の12第1項ないし第2項(特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除)又は平成30年改正前の措置法第42条の12の2第1項から第3項まで(特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除)の規定(平成28年改正後の「雇用促進税制」)の適用を受ける場合に作成する。

[Q12]
本税制の適用可否を判定するに当たり事前に検討すべき事項、又は申告時期までに準備すべき事項があれば教えてください。

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