《速報解説》 国税庁より「財産債務調書の提出制度(FAQ)」が関係通達と合わせて公表~調書の記載方法や見積価額の算定方法などを解説~
国税庁は7月21日ホームページにおいて「財産債務調書」の創設に伴う関係通達(「内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(国外財産調書及び財産債務調書関係)の取扱いについて」(法令解釈通達))の改正を公表した。また、同日付で創設された「財産債務調書制度に関するお知らせ」ページ(下記リンク参照)には、法令通達を踏まえた「財産債務調書の提出制度(FAQ)」を公表し、制度の概要から財産の価額の算定方法、様々なケースを踏まえた調書の記載方法を、48の設問で解説している。
《速報解説》 非居住者を扶養控除等の対象とするときに必要な「親族関係書類」「送金関係書類」の取扱い詳細が明らかに~平成27年度税制改正に係る所得税基本通達の一部改正が公表~
平成28年分以後の所得税及び平成29年度分以後の個人住民税について、国外に居住する親族を扶養控除等の対象とするときには、「親族関係書類」「送金関係書類」を扶養控除等申告書や確定申告書に添付等することが義務付けられる。
所得税法等の一部を改正する法律(平成27年法律第9号)等の施行に伴い、このほど所得税法基本通達の一部が改正され、「親族関係書類」「送金関係書類」の範囲や取扱いが明らかにされた。
《速報解説》 『国外転出時課税制度』に係る所得税基本通達の一部改正が公表~7月1日からの適用開始に向け新設31項で取扱いの詳細を示す~
国外転出時課税制度が平成27年7月1日から適用される。これに先立ち、国税庁は所得税基本通達(法令解釈通達)の一部改正(平成27年4月23日付課資3-2、課個2-7ほか)により出国時課税制度に関する法令解釈通達を発遣した。この通達は法令と同様、平成27年7月1日から適用される。
なお本制度については4月8日付けでFAQやリーフレットが公表されている。
《速報解説》 馬券訴訟の最高裁判決を受け所得税基本通達の改正パブコメが公表~雑所得に該当する場合の詳細な要件を通達34-1に追加~
競馬の馬券の払戻金に係る所得区分については、去る3月10日の最高裁判所判決により、争点となった馬券の購入の態様から、営利を目的とする継続的行為から生じたものであり、雑所得に該当すること、必要経費についてはすべての外れ馬券の購入金額が対象となることが確定した。
判決の確定を受けて、国税庁は、翌11日、「最高裁判所判決(馬券の払戻金)に係る課税の概要等について」と題する文書を発表し、裁判で争点となっていた所得税基本通達の改正予定を明らかにした。
《速報解説》 平成27年7月1日以後の国外転出から「出国時課税制度」(いわゆる『出国税』)が導入~1億円以上の有価証券等保有者を対象(税制改正大綱の記載内容を検証)~
早ければ平成27年度税制改正で導入されると予想されていた「出国時課税制度」(いわゆる『出国税』)が、予想どおり平成27年税制改正大綱において、所得税関係の改正案の中の「国外転出をする場合の譲渡所得等の特例の創設」として盛り込まれた(大綱p27最終行~)。平成27年7月1日以降の国外転出に適用される予定である。地方税については引き続き検討するとされており、今回の大綱には盛り込まれていない。
《速報解説》 非居住者を扶養控除等の対象とする場合の「親族関係書類・送金関係書類」の添付を義務化~会計検査院の指摘受け平成28年分所得税から(平成27年度税制改正大綱)~
扶養控除等又は配偶者特別控除の適用を適正に行う観点から、国外に居住する親族について扶養控除等又は配偶者特別控除の適用を受ける居住者に対し、親族関係書類及び送金関係書類の添付等を義務付けることが示された。
《速報解説》 平成28年より『ジュニアNISA』が創設~未成年者口座は毎年80万円まで所得税非課税。既存NISAの限度額は120万円へ拡充(平成27年度税制改正大綱)~
家計の安定的な資産形成を支援するとともに、経済成長に必要な成長資金を確保するため、既存NISA(非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置)は20歳以上が対象であるが、「平成27年度税制改正大綱」において、若年層への投資のすそ野の拡大を図るため、0歳~19歳を対象とする『ジュニアNISA』が創設されることが明らかとなった。
《速報解説》 住宅ローン控除等、6つの住宅税制特例が適用期限1年6ヶ月延長~消費税率引上げの影響を考慮し平成31年6月30まで(平成27年度税制改正大綱)~
住宅は、取引価額が高額であることから、消費税率引上げ前の駆け込み需要と引上げ後の反動が大きくなる可能性が高い。住宅税制の見直しは、消費税率引上げによる住宅投資への影響を平準化及び緩和することを目的としている。
《速報解説》 東京国税局、グリーン投資減税について、認定を受けた者と確定申告する者が異なる場合でも即時償却は適用可能との文書回答事例を公表~ただし前所有者が既に事業供用した設備等は適用不可~
東京国税局は、平成26年11月11日付で、「太陽光発電設備の認定を受けた者と確定申告をする者が異なる場合の租税特別措置法第10条の2の2の適用の可否について」の事前照会に対し、回答文書を公表した。
《速報解説》 東京国税局から(文書回答事例)「既に退職所得の選択課税の申告書を提出している非居住者が退職手当等の追加支給を受けた場合の手続について」が公表~申告書提出日から5年以内であれば更正の請求により還付可能~
海外支店等で勤務している内国法人の使用人(非居住者)が、現地で退職することになった場合、その者に支給される退職金のうち、居住者であった期間の勤務に対応する部分は「国内源泉所得」となる。そして、次のとおり源泉所得税が徴収されることになる。
ただしこの制度によると、仮にこの者が最後まで国内勤務のまま退職し、上記と同額の退職金を受け取った場合(退職所得控除の適用)と比較して、かなり多額の源泉所得税を徴収されることになる。
