金融・投資商品の税務Q&A 【Q90】「相続した株式と同一銘柄の株式を譲渡した場合の譲渡所得の計算」
私(居住者たる個人)は、昨年、相続によりA株式(上場)を取得しました。今年になって、A株式を譲渡しましたが、相続により取得したもののほかに、市場で購入したものもあります。この場合、譲渡所得の計算は、どのように行うことになるのでしょうか。また、A株式は源泉徴収を選択した特定口座で保有していますが、留意点があれば教えてください。
租税争訟レポート 【第77回】「所得税等の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分の取消請求事件~青色事業専従者給与の適正額(第1審:長野地方裁判所令和4年12月9日判決、控訴審:東京高等裁判所令和5年8月3日判決)」
本件は、長野県岡谷市内に開設された診療所で内科等の医業を営む医師であり、青色申告の承認を受けている原告が、平成28年分から平成30年分の所得税及び復興特別所得税(以下「所得税等」と総称する)の各確定申告について、看護師である自己の配偶者に支払ったとする青色事業専従者給与年額1,800万円(月額100万円+賞与300万円×2回)の相当性を一部否認して、処分行政庁がした増額更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分(以下「本件各処分」と総称する)は違法であると主張して、更正処分の増額部分及び過少申告加算税の賦課決定処分の取消しを求める事案である。
給与計算の質問箱 【第61回】「通勤手当の非課税限度額」
当社に従業員としてAとBが入社することになりました。
Aは、マイカー通勤で自宅から会社までの距離は片道約30kmです。ガソリン代相当額として通勤手当20,000円を毎月支給する予定です。
Bは、新幹線通勤で定期代として通勤手当120,000円を毎月支給する予定です。
AとBの給与計算にあたり注意点があれば、ご教示ください。
令和6年分 確定申告実務の留意点 【第3回】「特に注意したい事項Q&A」-定額減税及び暗号資産に係る税務上の取扱い等-
令和6年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告において、定額減税が適用される。申告書にどのように記載するのか。
令和6年分 確定申告実務の留意点 【第2回】「定額減税の適用における同一生計配偶者・扶養親族のチェックポイント」
本連載第1回で解説したとおり、今回の定額減税の減税額は、納税者本人と同一生計配偶者及び扶養親族の数に応じて算出される。ただし、減税額計算の人数に含める納税者本人、同一生計配偶者及び扶養親族は、いずれも居住者であることが要件とされている(措法41の3の3②)。
以下、定額減税の適用における同一生計配偶者及び扶養親族に関するチェックポイントを解説する。
令和6年分 確定申告実務の留意点 【第1回】「令和6年分の申告に適用される改正事項」
今回から3回シリーズで、令和6年分の確定申告に係る実務上の留意点を解説する。
第1回(本稿)と第2回は、「令和6年分における特別税額控除」(以下、「定額減税」という)を取り上げる。
〈令和6年分〉おさえておきたい年末調整のポイント 【第3回】「年調減税事務に関する実務Q&A」
定額減税の適用には、令和6年分の合計所得金額が1,805万円以下という所得制限がある。しかし、月次減税事務においては、この所得制限を超える人についても、6月以後の給与等に係る源泉徴収税額から減税額を控除している。
この場合、年末調整でどのように処理するのか。
「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例140(所得税)】 「土地を家屋とともに譲渡しなければならない旨の説明をしなかったため、結果として居住用財産の譲渡にならず、居住用財産の譲渡の特例が適用できなくなってしまった事例」
令和Y年分の所得税につき、相続により取得した居住用財産の譲渡に際して「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」(以下単に「3,000万円の特別控除の特例」という)及び「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」(以下単に「軽減税率の特例」という)の適用を相続人2人(被相続人の自宅に同居していた配偶者と長男)とも受けるべく、自宅の土地を相続人2人で2分の1ずつ相続したが、土地を家屋とともに譲渡しなければならない旨の説明をしなかったため、家屋は配偶者1人で相続してしまった。これに相続税申告後に気付いたことから、配偶者の家屋の持分2分の1を長男に贈与してから譲渡したが、贈与を受ける前に長男が引越していたため、居住用財産の譲渡にはならず、上記居住用財産の譲渡の特例が受けられなくなってしまった。これにより、上記特例が受けられなくなった所得税等につき過大納付が発生したとして賠償請求を受けた。
〈令和6年分〉おさえておきたい年末調整のポイント 【第2回】「定額減税適用の留意点と源泉徴収票への記載」
第1回に引き続き、第2回(本稿)も定額減税について取り上げる。本稿では、定額減税を適用する際の留意点と源泉徴収票への記載について解説する。
