Question
弊社は国内に完全子会社を2社保有しており、連結納税制度の導入を検討しています。
連結納税制度を適用した場合の会計処理のポイントについて教えてください。

【第6回】から前回まで、個別の一時差異の取扱いについて説明し、主にどこまで繰延税金資産として計上できるかという、いわば税効果会計における貸借対照表の側面を中心に解説してきた。
今回は、税効果会計における損益計算書の側面、とりわけ、損益計算書上でどのように税引前当期純利益と法人税等の関係が示されているかという点を説明していきたい。

今回は、その他有価証券の評価差額と同様に、純資産の部の「評価・換算差額等」に計上される繰延ヘッジ損益に係る一時差異の取扱いについて、その他有価証券の評価差額に係る一時差異の取扱いとの比較を交えながら説明していきたい。

ここまでの説明で、連載を継続的にご覧の読者の中には、その他有価証券評価差額金が損益計算書で計上されないのであれば、会計上の収益又は費用と税務上の益金又は損金の額は一致するのだから税金の前払い(将来減算一時差異)や繰延べ(将来加算一時差異)が生じないのでは、と感じた方もいるかもしれない。

役員退職慰労引当金は、役員の将来における退職慰労金の支給に備えて設定される引当金である。役員に対する退職慰労金の支給は在任期間の報酬の後払いとしての性質を持ち、株主総会の承認決議を前提とすることから、当該決議前の時点において確定債務ではないものの、会計上は引当金の計上要件に照らして、以下の要件を満たす場合は各事業年度の負担相当額を役員退職慰労引当金として計上することになる。

固定資産の減損損失に係る将来減算一時差異は、比較的大きな金額が発生しやすい上、解消までに長期間を要する可能性が高い等の理由で、個別に取扱いが定められている。
その取扱いは次のとおりである。

連載【第3回】及び【第4回】で解説したとおり、将来減算一時差異に係る繰延税金資産の回収可能性に関する取扱いは、会社の分類に基づく取扱いが原則的な取扱いとなる。
しかし、解消見込年度が長期にわたる将来減算一時差異については、繰延税金資産の回収可能性に関して、原則的な取扱いとは異なる取扱いが認められている。

連載【第2回】で解説したとおり、タックス・プランニングとは将来の法人税等の発生額を見込む(計画する)ことであるが、将来の法人税等の発生額を見込む際には様々な状況を検討することになる。
将来の利益計画を立案することは当然であるが、例えば保有資産の売却を検討しているのであれば、その時期や金額の見積りが必要となり、その見積りの際には実現可能性を十分に考慮しなければならない。具体的には、当該資産の売却等に係る意思決定の有無、実行可能性及び売却される当該資産の含み益等に係る金額の妥当性を考慮する必要がある。

前回は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号)において、過去の納税状況や将来の業績予測等をもとに会社が5つに分類され、分類1~3について、それぞれ繰延税金資産の回収可能性をどのように判断するよう規定されているのかを説明した。
今回は、残りの分類4~5の会社の繰延税金資産の回収可能性の判断指針を説明する。

「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号)では、過去の納税状況や将来の業績予測等をもとに要件を設けて会社を分類し、分類結果に応じて繰延税金資産の回収可能性の判断指針を示している。基本的には、会社を1~5の5種類に分類して繰延税金資産の回収可能性を判断する。
今回は、分類1~3について、分類の概要と回収可能性の判断の指針をみていこう。

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