公開日: 2021/12/16 (掲載号:No.449)
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〔令和4年度税制改正大綱〕グループ通算制度の見直しと今後の課題

筆者: 佐藤 信祐

〔令和4年度税制改正大綱〕

グループ通算制度見直しと今後課題

 

公認会計士 佐藤 信祐

 

1 令和4年度税制改正大綱

令和3年12月10日に公表された令和4年度税制改正大綱では、グループ通算制度の改正についても記載されている。このうち、本稿では、投資簿価修正に関する改正について解説を行うものとする。

グループ通算制度では、投資簿価修正後の離脱法人の株式の帳簿価額が当該離脱法人の離脱日の前日の属する事業年度終了の時における簿価純資産価額に相当する金額とされている(法令119の3⑤、119の4①)。そのため、例えば、簿価純資産価額30億円の会社を70億円で買収した後に、90億円で転売した事案を想定すると、投資簿価修正を行った結果として、グループ通算制度を採用していない場合に比べて不利になるという批判があった。具体的には、以下の事例を参照されたい。

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〔令和4年度税制改正大綱〕

グループ通算制度見直しと今後課題

 

公認会計士 佐藤 信祐

 

1 令和4年度税制改正大綱

令和3年12月10日に公表された令和4年度税制改正大綱では、グループ通算制度の改正についても記載されている。このうち、本稿では、投資簿価修正に関する改正について解説を行うものとする。

グループ通算制度では、投資簿価修正後の離脱法人の株式の帳簿価額が当該離脱法人の離脱日の前日の属する事業年度終了の時における簿価純資産価額に相当する金額とされている(法令119の3⑤、119の4①)。そのため、例えば、簿価純資産価額30億円の会社を70億円で買収した後に、90億円で転売した事案を想定すると、投資簿価修正を行った結果として、グループ通算制度を採用していない場合に比べて不利になるという批判があった。具体的には、以下の事例を参照されたい。

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連載目次

筆者紹介

佐藤 信祐

(さとう・しんすけ)

公認会計士・税理士、法学博士
公認会計士・税理士 佐藤信祐事務所 所長

平成11年 朝日監査法人(現有限責任あずさ監査法人)入所
平成13年 公認会計士登録、勝島敏明税理士事務所(現 デロイトトーマツ税理士法人)入所
平成17年 税理士登録、公認会計士・税理士佐藤信祐事務所開業
平成29年 慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了(法学博士)

【主な著書】
・『ケース別に分かる企業再生の税務』(共著、中央経済社)
・『企業買収・グループ内再編の税務─ストラクチャー選択の有利不利判定─』(共著、中央経済社)
・『組織再編税制 申告書・届出書作成と記載例』(共著、清文社)
・『制度別逐条解説 企業組織再編の税務』(共著、清文社)
・『組織再編における株主課税の実務Q&A』(共著、中央経済社)
・『組織再編における包括的租税回避防止規定の実務』(中央経済社)
・『債務超過会社における組織再編の会計・税務』(共著、中央経済社)
・『グループ法人税制における無対価取引の税務Q&A』(共著、中央経済社)
・『組織再編・グループ内取引における消費税の実務Q&A』(共著、中央経済社)
・『実務詳解 組織再編・資本等取引の税務Q&A』(共著、中央経済社)
・『これだけ!組織再編&事業承継税制』(共著、中央経済社)
・『無対価組織再編・資本等取引の税務』(中央経済社)
・『グループ法人税制・連結納税制度における組織再編成の税務詳解』(共著、清文社)
・『消費税 個別対応方式の実務 プラス 100Q&A』(共著、清文社)
・『組織再編による 事業承継対策』(共著、清文社)
・『組織再編の会計と税務の相違点と別表四・五(一)の申告調整』(共著、清文社)
・『中小企業のための組織再編・資本等取引の会計と税務』(共著、清文社)
・『条文と制度趣旨から理解する 合併・分割税制』(清文社)
・『事業承継M&Aの実務』(共著、清文社)
・『組織再編税制大全』(清文社)
・『新版 サクサクわかる! 超入門 中小企業再編の税務』(清文社)
・『サクサクわかる! 超入門 合併の税務』(清文社)
・『サクサクわかる!M&Aの税務』(清文社)
・『サクサクわかる!株主対策の税務』(清文社)
・『ドリル式 組織再編成の確定申告書 別表四・五(一)徹底攻略』(清文社)
・『不動産M&Aの税務』(日本法令)
・『みなし配当の税務』(日本法令)

その他M&A、グループ内再編、事業再生及び事業承継に関する書籍多数。

        

関連書籍

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公認会計士・税理士 森田政夫 共著 公認会計士・税理士 西尾宇一郎 共著

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