公開日: 2024/10/03 (掲載号:No.588)
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〔令和6年度税制改正〕中小企業事業再編投資損失準備金制度の拡充・延長 【第2回】

筆者: 荻窪 輝明

〔令和6年度税制改正〕

中小企業事業再編投資損失準備金制度拡充・延長

【第2回】

 

公認会計士・税理士
荻窪 輝明

 

《【第1回】はこちら

1 本制度の拡充・延長の背景

2 本制度の概要

3 特別事業再編計画に係る措置の追加

(1) 適用対象法人

① 産競法の中小企業者、中堅企業者

② 特別事業再編計画

③ 認定特別事業再編事業者

(2) 適用対象となる株式又は出資、適用事業年度

(3) 積立限度額

特定株式等(※7)の取得価額×90% or 100%(措法56条①)

(※7) 合併により合併法人に移転するものを除く(措法56①)。

《図表8》積立率

その認定特別事業再編計画に従って行う最初の特別事業再編のための措置(※8)として取得をした株式等(要は2回目のM&A) 左記以外の株式等 (要は3回目以降のM&A) 90% 100%

(※8) 前回(※6)参照

なお、特定株式等の取得価額に90%(100%)を乗じて計算した金額は、その適用事業年度においてその特定株式等の帳簿価額を減額した場合には、その減額した金額のうちその適用事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された金額に相当する金額を控除した金額とする(措法56①)。

財務省「令和6年度 税制改正の解説」によれば、《図表8》に示されている「その認定特別事業再編計画に基づいて行う最初の特別事業再編のための措置として取得した株式等」に該当するかどうかの判定において、以下の留意点が挙げられている。

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〔令和6年度税制改正〕

中小企業事業再編投資損失準備金制度拡充・延長

【第2回】

 

公認会計士・税理士
荻窪 輝明

 

《【第1回】はこちら

1 本制度の拡充・延長の背景

2 本制度の概要

3 特別事業再編計画に係る措置の追加

(1) 適用対象法人

① 産競法の中小企業者、中堅企業者

② 特別事業再編計画

③ 認定特別事業再編事業者

(2) 適用対象となる株式又は出資、適用事業年度

(3) 積立限度額

特定株式等(※7)の取得価額×90% or 100%(措法56条①)

(※7) 合併により合併法人に移転するものを除く(措法56①)。

《図表8》積立率

その認定特別事業再編計画に従って行う最初の特別事業再編のための措置(※8)として取得をした株式等(要は2回目のM&A) 左記以外の株式等 (要は3回目以降のM&A) 90% 100%

(※8) 前回(※6)参照

なお、特定株式等の取得価額に90%(100%)を乗じて計算した金額は、その適用事業年度においてその特定株式等の帳簿価額を減額した場合には、その減額した金額のうちその適用事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された金額に相当する金額を控除した金額とする(措法56①)。

財務省「令和6年度 税制改正の解説」によれば、《図表8》に示されている「その認定特別事業再編計画に基づいて行う最初の特別事業再編のための措置として取得した株式等」に該当するかどうかの判定において、以下の留意点が挙げられている。

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連載目次

〔令和6年度税制改正〕
中小企業事業再編投資損失準備金制度の拡充・延長

【第1回】

1 本制度の拡充・延長の背景

2 本制度の概要

3 特別事業再編計画に係る措置の追加

(1) 適用対象法人

① 産競法の中小企業者、中堅企業者

② 特別事業再編計画

③ 認定特別事業再編事業者

(2) 適用対象となる株式又は出資、適用事業年度

【第2回】

(3) 積立限度額

(4) 準備金の積立て(損金算入)

(5) 準備金の取崩し(益金算入)

① 10年経過後5年均等による準備金の取崩し

② 特定の事由に該当することとなった場合における準備金の取崩し

③ 青色申告書の提出の承認を取り消された場合等における準備金の取崩し

(6) 申告要件等

4 拡充枠を利用するために必要な特別事業再編計画に関する手続き等

5 経営力向上計画に係る措置の見直し及び期限延長

(1) 特定保険契約を締結した場合の準備金の積立て

(2) 特定保険契約を締結した場合の準備金の取崩し

(3) 認定期限の延長

(4) その他

【第3回】

6 産競法の改正

7 特別事業再編計画に基づく本制度の適用

❶ 特別事業再編計画の申請・認定

❷ 「課税の特例」基準への適合確認

❸ 特別事業再編計画の実施(M&A)

❹ 税務申告

❺ 計画の「実施状況報告書」提出・公表

8 本制度とM&Aとの関係性

9 Q&A

筆者紹介

荻窪 輝明

(おぎくぼ・てるあき)

公認会計士・税理士
荻窪公認会計士事務所 代表
太陽グラントソントン税理士法人 ディレクター

東京都出身。立命館大学法学部卒業後、証券会社、監査法人、コンサルティング会社で勤務。主な業務分野は、上場・非上場会社や医療法人等に対する会計監査、株式上場、組織再編、事業再生、事業承継、株式価値評価、財務デュー・ディリジェンス等の支援業務、税務相談など。びわ湖放送のTV番組「滋賀経済NOW」にレギュラー出演中。神戸大学非常勤講師(2020~2023年)、関西学院大学非常勤講師(2024年)。

【著書】
・「youのたっくす、meになるカイケイ?~あなたの税金、身になる会計!~」(税務研究会出版局、2020年)
・「経営陣に伝えるための「税効果会計」と「財務諸表の視点」」(税務研究会出版局、2019年)。
・「平成31年3月改訂/Q&A 企業再編のための 合併・分割・株式交換等の実務-その法律・会計・税務のすべて-」(共著、清文社、2019年)
・「事例でみるスタンダード債権回収手続-専門家の視点と実務対応-」(共著、新日本法規出版、2019年)

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