〔知っておきたいプロの視点〕
病院・医院の経営改善
─ポイントはここだ!─
【第11回】
「高額医療機器の稼働率と
画像診断管理加算」
東京医科歯科大学医学部附属病院
特任講師 井上 貴裕
1 過剰投資の危険性
我が国には、地域医療計画において基準病床数による病床規制は存在するものの、医療機器の配置規制がないため、CT・MRI等の高額医療機器が諸外国よりもはるかに普及している。
病院だけでなく、診療所でもCTやMRIが保有されている場合も少なくない。OECD諸国における人口100万人当たりのCT保有台数の平均が12.0台なのに対し、日本は43.1台、人口100万人当たりMRI保有台数についてはOECD平均が22.1台であるのに対し日本は97.3台と、過剰に配置されている。
かといって、病院としては診断機器がなければスムーズな医療提供に支障をきたすおそれもあり、優秀なスタッフを招聘してくることもできなくなってしまう。
ゆえに過剰な投資だとある程度理解していても、高額医療機器を買わないという選択肢を積極的に採用することは困難である。
ただし、設備関係費率が高い病院ほど、医業利益率が悪化する傾向があり、過剰投資は慎む必要があることは言うまでもない。
2 CT・MRIの稼働状況の違い
図表1は、高機能な急性期病院におけるCT・MRI等の高額医療機器の1日当たりの撮影件数である。
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