《速報解説》
非上場株式評価改正に係る第4回有識者会議が開催
~国税庁による論点整理と改正方向の明示~
税理士 柴田 健次
国税庁は令和8年7月3日、「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」の第4回を開催し、その資料が公開された。
1 はじめに
第1回から第3回までの有識者会議では、会計検査院指摘の実態整理と国税庁が問題視する圧縮スキームの開示(第1回)、学術・実務家による評価通達本体への根本的問題提起(第2回)、中小企業・実務家・会計学の三者三様の視点(第3回)と、様々な角度からの問題提起がなされてきた。
これに対し、第4回有識者会議では、国税庁がこれまでの各委員意見を体系的に整理し、「当局として御意見いただきたい事項」として6項目の具体的な検討方向を提示するとともに、別添資料として8つの具体的スキーム事例(評価額圧縮効果を数値で明示)を開示した点で、これまでの3回とは性格を異にする会議となった。
本稿では、第4回資料の要点を整理し、改正の方向性を読み解く。改正時期については、これまでの速報においても申し上げたとおり、令和9年度税制改正大綱において法人版事業承継税制の見直しと併せて議論がなされ、令和9年中に非上場株式の評価方法を明らかにしたうえで、令和10年の相続・遺贈・贈与から適用されるものと筆者は推測している。
2 基本的・念頭に置くべき事項
第4回資料は、まず「基本的・念頭に置くべき事項」として、①「時価」の意義、②評価方法の見直しと事業承継税制の恒久化・拡充を同時・一体を前提条件とすること、③スキームへの対応、④評価方法の検討に当たって会社法やM&Aの算定方法を参考とすることについて、の4点を整理した。
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