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《速報解説》 国税庁28年分の路線価を公表~全国平均路線価が8年ぶりに上昇
《速報解説》 国税庁28年分の路線価を公表 ~全国平均路線価が8年ぶりに上昇 Profession Journal編集部 国税庁は7月1日、平成28年分の路線価等を公表した。 平成28年分の全国平均路線価は対前年比0.2%の上昇となり、リーマンショック後、実に8年ぶりとなる上昇へと転じた。全国のうち上昇したのは14都道府県であり、これは訪日外国人客(インバウンド)の増加や国内外の不動産投資の活性化、金利低下に伴う住宅取得需要が影響している。 また、下落した33県のうち29県では下げ幅が縮小したが、残りの4県では下落幅が拡大しており、大都市圏と地方との二極化がますます進んでいる。 〇三大都市圏は依然として上昇傾向 都道府県別の上昇率トップは2020年に五輪開催を控えた東京で2.9%。愛知で1.5%、大阪で1.0%と三大都市圏が揃って3年連続の上昇となっている。ほかには東日本大震災により住宅需要が高い宮城で2.5%、福島で2.3%と高い上昇率を記録している。 しかし、東京電力福島第1原子力発電所の周辺地域の評価額は依然として「0」のままであり、価額を「0」として、相続税・贈与税の申告をすることができる措置(震災特例法34①②,35①、避難指示区域内の土地等評価通達2)が続いている。 〇観光客の多い都市を中心に高い上昇率 都道府県庁所在地の最高路線価の上昇は昨年の21市から25市へと増加した。上昇率トップは大阪市北区角田町の御堂筋で22.1%上がり、東京23区、名古屋、京都、金沢といった10都市では上昇率が10%を超えた。これらは、訪日客の増加が要因とみられる。 なお、地点別の最高路線価は東京都中央区銀座5丁目の「鳩居堂」前で31年連続のトップとなった。価格は1㎡当たり3,200万円で、リーマンショック前を上回る結果となった。 〇被災地域の一部市町村における評価額の算出 熊本は1992年以来の上昇となったが、平成28年分の路線価は評価時点が平成28年1月1日であることから、熊本地震(4月14日)による地価下落等は反映されていない。 そのため、東日本大震災のときと同様に、路線価に対し被害状況に応じて設定された調整率を乗じて「震災の発生直後の価額」を算出する措置が予想されるため、今後の国税庁の発表を留意されたい。 (了)
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《速報解説》 国税庁、「平成28年熊本地震に関する諸費用の法人税の取扱いについて(法令解釈通達)」を公表~災害損失特別勘定や修繕費等の取扱いを示す~
《速報解説》 国税庁、「平成28年熊本地震に関する諸費用の 法人税の取扱いについて(法令解釈通達)」を公表 ~災害損失特別勘定や修繕費等の取扱いを示す~ 公認会計士・税理士 新名 貴則 平成28年6月16日(ホームページ掲載日は21日)、各国税局長及び沖縄国税事務所長に対して、国税庁長官名で「平成28年熊本地震に関する諸費用の法人税の取扱いについて(法令解釈通達)」が通達された。 この中では、平成28年4月に発生した熊本地震に関する、災害損失特別勘定や修繕費等の取扱いについて記載されている。以下では、そのポイントを解説する。 ◆災害損失特別勘定への繰入額 法人が、平成28年熊本地震が発生した日の属する事業年度等(被災事業年度等)において、被災資産の修繕等にかかる費用の見積額を災害損失特別勘定として経理した場合、その金額を被災事業年度等の損金に算入する。ただし、次の①又は②のいずれか多い方の金額の合計額以下である必要がある。 (※1) 法令や地方公共団体の復興計画等により、一定期間修繕等に着手できない場合は、「修繕等の工事に着手できることとなる日から1年を経過する日」とする。 (※2) 修繕等を行うことが確実な被災資産につき、次のような金額によるなど合理的に見積もる。 ▷建設業者等による見積額 ▷再取得価額又は国土交通省建築物着工統計の建築価額等を基礎として計算した被災事業年度等の末日の未償却残高から、被災事業年度等の末日の価額を控除した金額 災害損失特別勘定の繰入額は、「青色申告書を提出しなかった事業年度の災害による繰越損失金」の損失に含まれる。 ここで被災資産とは、平成28年熊本地震により被害を受けた次の資産をいう。 確定申告時には、「災害損失特別勘定の損金算入に関する明細書」を添付する必要がある。 ◆災害損失特別勘定の益金算入 災害のあった日から1年を経過する日の属する事業年度等(1年経過事業年度等)の末日における災害損失特別勘定の金額は、1年経過事業年度等の益金に算入する。 ただし、やむを得ない事情により修繕等が1年経過事業年度等の末日までに完了せず、災害損失特別勘定の残額がある場合も考えられる。このときは、1年経過事業年度等の末日までに「災害損失特別勘定の益金算入時期の延長確認申請書」を所轄税務署長に提出し、確認を受けた場合は、修繕等が完了すると見込まれる日の属する事業年度等に益金算入を延長できる。 ◆損壊した賃借資産等の補修費 次のような費用を修繕費として経理した場合、これを認める。ただし、災害損失特別勘定の繰入対象にはならない。 賃貸人等から、上記の費用に相当する支払を受けた場合は、その支払を受けた事業年度の益金に算入する。 ◆仮設住宅の設置費用 被災した役員や従業員のために法人が仮設住宅用資材を取得又は賃借して、仮設住宅を設置した場合、その組立・設置に要した金額を、居住の用に供した事業年度等の費用として経理した場合、これを認める。 取得した仮設住宅資材を反復使用する場合は、通常の償却を行うことになるが、仮設住宅のためにのみ使用する場合は、その見積使用期間を基礎として償却することができる。ただし、取得価額から処分見込価額を控除した金額を基礎として償却を行う。 (了)
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《速報解説》 平成28年7月1日施行の中小企業等経営強化法、固定資産税が半減される対象設備要件を確認~経営力向上設備等のうち一定の機械装置
《速報解説》 平成28年7月1日施行の中小企業等経営強化法、 固定資産税が半減される対象設備要件を確認 ~経営力向上設備等のうち一定の機械装置 Profession Journal編集部 既報の通り7月1日の施行が決まった中小企業等経営強化法だが、ここで固定資産税が3年間半減される対象設備の要件について確認しておきたい(取得時期や計画認定等についてはこちらを参照)。 注意したいのは、中小企業等経営強化法で定められた経営力向上設備等を取得すれば適用されるわけではないという点。施行期日政令の公布から1日遅れて本日(7月1日付官報第6808号)公布された「地方税法施行規則の一部を改正する省令(総務七〇)」(本稿末に掲載)まで読まなければならない。 〇経営力向上設備等の要件を確認 まずは経営力向上設備等の規定を確認したい。中小企業等経営強化法では13条4項において として対象となる資産の種類が示されており、さらに同省令である中小企業経営強化法施行規則(以下、強化省令)では のいずれかであるとされている。この(ア)及び(イ)は、それぞれ生産性向上設備投資促進税制におけるA類型(先端設備)、B類型(生産ラインやオペレーションの改善に資する設備)に近い規定となっている。 〇地方税法及び政省令で対象を限定 上記で示した経営力向上設備等のうち固定資産税が半減される対象設備は、 において規定が設けられている。 具体的には、上記①の改正法により経営力向上設備等のうち対象となる資産を機械及び装置(一定のリース含む)に限定し、②の改正政令で1台又は1基あたりの取得価額が160万円以上のものに限られるとしたうえで、③の改正省令により10年以内に販売開始されたものであって生産性が旧モデルと比べ年平均1%以上向上するものとして上記強化省令の(イ)が除かれる形となっている。 つまり経営力向上計画に則り経営力向上設備等を取得したとしても、例えばその資産が機械装置ではなく建物附属設備であれば、固定資産税の半減特例は適用できないことになる。 このように、今回の固定資産税の半減特例が適用される対象設備については、中小企業等経営強化法及び同政省令、地方税法及び同政省令にわたっており、上記①②のように地方税法関係の改正法令が強化法関係の改正法令の中に織り込まれているという複雑な規定ぶりとなっているため、読み間違えのないよう注意が必要だ。 この点、まずは生産性向上設備投資促進税制の要件を元にした下記の中小企業庁資料の記述が参考になるだろう。 (※) 中小企業庁「中小企業等経営強化法について(平成28年7月)」p5より一部抜粋 なお上記の生産性1%向上の要件については、生産性向上設備投資促進税制におけるA類型(先端設備)と同様に、各工業会からの証明書を入手し申請時に添付しなければならない。このため、既報のようにその工程を踏まえたうえで認定申請及び対象設備取得に係るスケジュールを立てる必要がある。 上記を踏まえ固定資産税の半減特例に係る対象設備をまとめると、次のようになると考えられる。 〈固定資産税半減特例の適用判定フロー〉 〇基本指針及び事業分野別指針も公表 既報の通り中小企業等経営強化法では国が定めた事業分野別指針及び基本指針に基づき経営力向上計画を策定し認定を受ける必要があるが、7月1日付けで経済産業省ホームページ上にてこれらの指針が公表された。 本稿公開時点では、このページではパブコメに付されていた11分野のうち外食・中食産業、旅館業を除く9分野の事業分野別指針が公表されている。仔細は下記のリンクより参照されたい。(追記:7月1日日付官報号外第147号において、外食・中食産業、旅館業の事業分野別指針が公布されている。) (了)
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2016年上半期(1月~6月)掲載分の目次(PDFファイル)をアップしました!
-お知らせ- いつもプロフェッションジャーナルをご愛読いただきありがとうございます。 2016年上半期(1月~6月)掲載分の目次をアップしました。 2016年上半期(1月~6月)掲載目次ファイル ※PDFファイル PDFファイルを開いて各記事タイトルをクリックすると、該当の記事ページが開きます。 (※) お使いのブラウザによって開かないものがあります。 パソコンやクラウド等に保存していただくと、PDFファイルから各記事ページへすぐに移動できますので、ご活用下さい(PDFファイル内の文字検索もできます)。 Back Number ページからもご覧いただけます。
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プロフェッションジャーナル No.175が公開されました!~今週のお薦め記事~
2016年6月30日(木)AM10:30、 プロフェッションジャーナル No.175を公開! プロフェッションジャーナルのリーフレットは 全国のTAC校舎で配布しています! -「イケプロが実践するPJの活用術」「第一線で活躍するプロフェッションからPJに寄せられた声」を掲載!- - ご 案 内 - プロフェッションジャーナルの解説記事は毎週木曜日(AM10:30)に公開し、《速報解説》は随時公開します。
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金融・投資商品の税務Q&A 【Q1】「上場外国株式(外貨建)を譲渡した場合の譲渡損益及び為替差損益の取扱い」
金融・投資商品の税務Q&A 【Q1】 「上場外国株式(外貨建)を譲渡した場合の 譲渡損益及び為替差損益の取扱い」 PwC税理士法人 金融部 ディレクター 税理士 箱田 晶子 ●○ 検 討 ○● 株式等に係る譲渡所得等の金額の計算に当たっては、株式等の譲渡対価の額が外貨で表示されて、当該対価の額を日本円又は外貨で支払うこととされている場合は、外貨で表示されている対価の金額を約定日の為替レートで換算した日本円の金額により譲渡収入を計算することとされています。 この場合に使用する為替レートは、対価の支払をする者(本件の場合、国内証券会社)の主要取引金融機関(その支払者がTTB(電信買相場)を公表している場合にはその支払者)の当該外貨に係るTTBにより日本円に換算した金額によります。一方、取得価額は、取得した株式の外貨金額を取得時のTTS(電信売相場)で円換算した金額となります。 したがって、為替差損益部分については、株式等の譲渡に係る譲渡所得の金額に含められることになり、別途雑所得として区分する必要はありません。 おたずねの場合、以下の金額が上場株式等に係る譲渡所得等の金額として取り扱われます(購入手数料や売却手数料はないものとします)。 譲渡所得等とされる金額が、上場株式等に係る譲渡所得等として申告分離課税20.315%(所得税15.315%、地方税5%)の対象となります。 (了)
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空き家(被相続人の居住用家屋)に係る譲渡所得の特別控除の特例のポイント 【第2回】「他の特例制度との重複適用・選択適用」
空き家(被相続人の居住用家屋)に係る 譲渡所得の特別控除の特例のポイント 【第2回】 「他の特例制度との重複適用・選択適用」 税理士 内山 隆一 1 適用期間に係る留意事項 本特例の譲渡期間は、『相続日から同日以後3年を経過する日の属する年の12月31日まで』、とされており、かつ、その期間が『平成28年4月1日から平成31年12月31日まで』の適用期間内であることが必要となる。 したがって、相続開始時期に応じそれぞれ次のような適用関係となる。 2 他の特例制度との適用関係の整理 本特例は、被相続人の居住用財産の譲渡による所得を、譲渡者の居住用財産の譲渡による所得であるかのごとく3,000万円の特別控除を認めるものであるが、このことが譲渡者自身の居住用財産を譲渡した場合の特例の適用にどのように影響するかについて整理しておく必要がある。 (1) 本特例との重複適用が認められていない特例 (2) 本特例との重複適用が認められている特例 【参考図】 (※) 国土交通省ホームページより 3 相続税額の取得費加算との選択適用に当たっての注意点 相続税額の取得費加算額は、相続開始時期により、次のように計算が異なるため注意を要する。 相続開始時期が平成26年12月31日までである場合には、相続で取得した土地等を1つでも譲渡すれば、相続で取得したすべての土地等の相続税評価額に対応する相続税額を取得費に加算して譲渡対価から控除できるため、相続財産の大半が土地等である場合には3,000万円の特別控除よりも有利になる可能性は充分あると考えられる。 なお、相続税額の取得費加算の特例は、本特例の適用期間とは異なり、「相続の開始があった日の翌日から、その相続に係る相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日まで」の譲渡について適用される (1) 相続開始時期が平成26年12月31日までである場合 ① 家屋に係る取得費加算額 ② 土地等に係る取得費加算額 (2) 相続開始時期が平成27年1月1日以後である場合 ① 家屋に係る取得費加算額 ② 土地等に係る取得費加算額 ▷まとめ (連載了)
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連結納税適用法人のための平成28年度税制改正 【第2回】「欠損金の繰越控除制度の見直し」
連結納税適用法人のための 平成28年度税制改正 【第2回】 「欠損金の繰越控除制度の見直し」 公認会計士・税理士 税理士法人トラスト パートナー 足立 好幸 [2] 連結欠損金の繰越控除制度の見直し (1) 連結欠損金の控除限度額の段階的引下げの見直し 連結欠損金の繰越控除制度における控除限度額の段階的引下げについて、次のとおり見直しを行う(法法81の9①、平成27年所法等改正法附則30②、平成28年所法等改正法18)。 (2) 繰越期間の見直し 平成27年度税制改正において講じた次の措置(平成29年4月1日施行)について、平成30年4月1日から施行し、同日以後に開始する連結事業年度において生じる連結欠損金について適用することとする(法法81の9①、法規37の3の2①、国通23①・70②、平成23年12月所法等改正法附則22①、平成27年所法等改正法附則30①、53①③、平成27年法規改正法規附則2③、平成28年所法等改正法18、平成28年法規改正法規3)。 連結欠損金の繰越期間を10年(改正前:9年)に延長する措置 連結欠損金の繰越控除制度の適用に係る帳簿書類の保存要件における保存期間を10年(改正前:9年)に延長する措置 法人税の欠損金額に係る更正の期間制限を10年(改正前:9年)に延長する措置 法人税の欠損金額に係る更正の請求期間を10年(改正前:9年)に延長する措置 この改正によって、連結欠損金の繰越期間は、次のようにまとめられる。 [3] 事業税に係る繰越欠損金の繰越控除制度の見直し (1) 控除限度額の段階的引下げの見直し 連結納税適用法人は、事業税については単体納税適用法人と同様の取扱いとなり、事業税に係る繰越欠損金についても、法人税に係る繰越欠損金と同様に、控除限度額の段階的引下げが見直されている(地法72の23①③④、地令20の3②③、21①)。 (2) 繰越期間の延長の見直し 事業税に係る繰越欠損金の繰越期間についても、法人税に係る繰越欠損金と同様に、繰越期間を10年に延長する措置の施行日(対象となる発生事業年度又は連結事業年度)の見直しが行われている(地法72の23③④、平成23年12月地法改正法附則7②、平成27年地法改正法附則1九の二、9②、平成28年地法改正法6)。 [4] 控除対象個別帰属調整額及び 控除対象個別帰属税額の繰越控除制度の見直し (1) 控除対象個別帰属調整額 控除対象個別帰属調整額は、連結納税開始又は加入に伴い切り捨てられた連結納税開始前又は加入前の繰越欠損金に連結子法人の最初連結事業年度終了日における連結法人税率を乗じて計算することとなるが、平成28年4月1日以後に開始する連結事業年度から連結法人税率が段階的に引き下げられたことに伴い、控除対象個別帰属調整額を計算するための連結法人税率も段階的に引き下げられることとなる(地法53⑤⑥、321の8⑤⑥)。 また、控除対象個別帰属調整額の繰越期間についても、法人税に係る繰越欠損金と同様に、繰越期間を10年に延長する措置の施行日(対象となる発生事業年度)の見直しが行われている(地法53⑤、321の8⑤、平成23年12月地法改正法附則6④・9④、平成27年地法改正法附則1九の二・7④・16⑤、平成28年地法改正法6)。 なお、控除対象個別帰属調整額は、法人税又は事業税に係る繰越欠損金のように、控除限度額はなく、法人税割から全額、控除することが可能となる(地法53⑤、321の8⑤)。 (2) 控除対象個別帰属税額 控除対象個別帰属税額の繰越期間についても、法人税に係る繰越欠損金と同様に、繰越期間を10年に延長する措置の施行日(対象となる発生事業年度)の見直しが行われている(地法53⑨、321の8⑨、平成23年12月地法改正法附則6④・9④、平成27年地法改正法附則1九の二・7④・16⑤、平成28年地法改正法6)。 なお、控除対象個別帰属税額は、法人税又は事業税に係る繰越欠損金のように、控除限度割合はなく、法人税割から全額、控除することが可能となる(地法53⑨、321の8⑨)。 (了)
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〈事例で学ぶ〉法人税申告書の書き方 【第5回】「別表8(1) 受取配当等の益金不算入に関する明細書」-平成28年4月1日以後終了事業年度分-
〈事例で学ぶ〉 法人税申告書の書き方 【第5回】 「別表8(1) 受取配当等の益金不算入に関する明細書」 -平成28年4月1日以後終了事業年度分- 公認会計士・税理士 菊地 康夫 Ⅰ はじめに 本連載では、法人税申告書のうち、税制改正により変更もしくは新たに追加となった様式、複数の書き方パターンがある様式、実務書籍への掲載頻度が低い様式等を中心に、簡素な事例をもとに記載例と書き方のポイントを解説していく。 第5回目は、平成28年度税制改正を受けて、法人税申告書(別表)様式を定める改正法人税施行規則が4月15日付で公布されたことにより、第3回目で採り上げた「別表8(1) 受取配当等の益金不算入に関する明細書」と「別表8(1)付表 受取配当等の額の明細書」が統合され、新様式の「別表8(1) 受取配当等の益金不算入に関する明細書」となったので、あらためてこれを採り上げ解説する。 Ⅱ 概要 この別表は、法人が内国法人から受ける配当金等の額について、「受取配当等の益金不算入」の規定(法人税法第23条等)の適用を受ける場合に作成する。 別表8(1)は、そもそも平成27年4月1日以後開始する事業年度からの改正で持株比率基準等の見直しが行われ、昨年度の様式変更で改正前後の取扱いが同じ様式内にまとめられたことにより、別表8(1)と8(1)付表に分割されていた。しかし、改正前の記載が不要となる事業年度からは、関連法人株式等以外の負債利子計算欄が不要となることもあり、本年度の様式変更では付表がなくなり、再び別表8(1)として1つの様式に統合される新様式となった。 なお、平成27年4月1日以後開始する事業年度からの改正事項の概要は以下のとおりであるが、詳しい内容は連載【第3回】を参照されたい。 〈益金不算入の対象となる株式等の区分及びその配当等の益金不算入割合〉 (注) その他にも、通常の株式投資信託の収益の分配金については、改正前は収益の分配金の2分の1の金額の50%相当額が益金不算入であったが、その全額が益金不算入とされるなどの改正が行われている。 〈受取配当等の益金不算入額を計算するときの負債利子の取扱い〉 (注) 同時に、負債利子控除額の計算における簡便法の基準年度が、平成27年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する事業年度とされる改正が行われている。この結果、平成27年4月1日以後最初に開始する事業年度は、原則法のみしか採用できないことに留意する。 Ⅲ 「別表8(1)」の書き方と留意点 (1) 設例 (2) 今回の別表が適用される事業年度 平成28年4月1日以後終了する事業年度。 (3) 別表の記載例 ※画像をクリックすると、別ページでPDFが開きます。 (4) 別表の各記載欄の説明 別表8(1) [当年度実績により負債利子等の額を計算する場合]欄 〔受取配当等の額の明細〕 [各区分共通] [完全子法人株式等] [関連法人株式等] [その他株式等] [非支配目的株式等] (了)
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理由付記の不備をめぐる事例研究 【第14回】「交際費と福利厚生費」~福利厚生費ではなく交際費等に該当すると判断した理由は?~
理由付記の不備をめぐる事例研究 【第14回】 「交際費と福利厚生費」 ~福利厚生費ではなく交際費等に該当すると判断した理由は?~ 中央大学大学院商学研究科 博士後期課程 (酒井克彦研究室所属) 泉 絢也 今回は、青色申告法人X社に対して、一部の役員及び従業員が酒食するために支出した費用を、福利厚生費ではなく交際費等に該当するものとした法人税更正処分(再更正処分)の理由付記の十分性が争われた、東京地裁昭和56年4月15日判決(税資117号4頁。以下「本判決」という)を取り上げる。 1 更正通知書に記載された更正の理由(本件理由付記) (注) 素材とした本判決の判決文から読み取ることができる理由付記の一部を筆者が加工している。 2 本件理由付記から読み取ることができる関係図 3 本判決の判断 本判決は、次のとおり、理由付記に不備はないと判断した(控訴審である東京高裁昭和57年7月28日判決・訟月29巻2号300頁もこの判断を維持している)。 (1) 求められる理由付記の程度 (2) 理由付記の十分性 4 私見 (1) 関係法令等の確認 ア 交際費等の3要件 一般に、次の3つの要件すべてを満たす支出は交際費等に該当すると解されている(東京高裁平成15年9月9日判決・判時1834号28頁等参照)。 イ 交際費等から除かれる費用 ただし、「専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用」など一部の費用については交際費等から除かれている(措法61条の4④一~三、措令37の5)。 (2) 本件理由付記において前提とされている交際費等の要件 本件理由付記には、課税庁が交際費等の要件をどのように捉えているのかについて明記されていないが、課税庁は、素材とした本判決に係る訴訟において、措置法の規定によれば、法人の支出が交際費等に該当する要件は、次の2点であると主張している。 かかる主張によれば、本件更正処分は、交際費等の要件について、上記(1)の3要件ではなく、この2要件であることを前提として行われたものであると推測される。 そして、課税庁は、本件支出額が交際費等から除かれる「専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用」に該当するか否かという点に関連して、このような交際費等から除かれる福利厚生費の意義について、次のとおり主張している。 課税庁は、交際費等から除かれる福利厚生費と交際費等の区分に係る判断基準として、従業員の全体が参加することが予定されたものであること、かつ、社会常識上一般に福利厚生の範囲と認められる内容及び程度の給付のために必要な限度のものであること、を要するという解釈を明らかにしているのである。 この点、本件理由付記には、課税庁がこのような解釈を採用したものであることは明記されていないが、少なくとも本件との関係では、このような法解釈まで理由付記に記載を要するものではないと解しておく。 (3) 求められる理由付記の程度 本件再更正処分は、X社が福利厚生費として経理処理した支出の中から、交際費等に該当すると認められるものを支払年月日、支払先及び支払金額によって具体的に特定し、それが一部の役員及び従業員の社外のバー及び小料理店における飲食代であることから福利厚生費ではなく交際費等に該当すると判断したものであると解することができる。 このように、本件再更正処分は、X社の帳簿書類記載の事実そのものを否定したものではなく、帳簿書類に記載の支出があったこと自体を認めた上で、当該支出についての法的評価を異にし、当該支出が福利厚生費ではなく交際費等に該当するとしたものであるから、帳簿書類の記載自体を否認することなしに更正をする場合に該当する。 したがって、理由付記の程度としては、更正通知書記載の更正の理由が、そのような更正をした根拠について帳簿記載以上に信憑力のある資料を摘示するものでないとしても、更正の根拠を更正処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正理由の付記として欠けるところはないことになる(最高裁昭和60年4月23日第三小法廷判決・民集39巻3号850頁等参照)。 (4) 求められる理由付記の程度 次のとおり、本件理由付記は、法の求める理由付記として十分なものであると考える。 本件理由付記は、本件更正処分の理由として、X社が福利厚生費として損金経理した△△△円のうち、①一部の役員及び従業員(前記(2)の「課税庁主張の交際費等の要件」の〔1〕に対応)が、②社外のバー及び小料理店で飲酒した行為(前記(2)の「課税庁主張の交際費等の要件」の〔2〕に対応)につき支出したものは、③租税特別措置法61条の4第4項の括弧書で示される通常要する費用に該当しないので(前記(1)イの「交際費等から除かれる費用」に対応)、福利厚生費でなく交際費等になることを明らかにしている。 このように、本件理由付記は、その記載内容から法令上の根拠が明らかになるものであり、かつ、法令上の要件に対応する具体的な事実を記載するものであり、これによって課税庁の判断過程が明らかとなるものであるから、更正処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという理由付記の趣旨目的に適うものであると考える。 * * * 次回は、前代表取締役に対する役員退職給与の額が過大であるとして、その一部の損金算入を否認した法人税更正処分の理由付記の事例を取り上げる。 (了)
