確定拠出年金制度の改正をめぐる今後の展望」
【第6回】
(最終回)
「今後検討されること」
特定非営利活動法人確定拠出年金総合研究所(NPO DC総研)
理事長 秦 穣治
最後に、厚生労働省企業年金部会の議論で整理が行われ、今般は法制化されずに引き続き検討されることになった項目について記述する。
これらの項目は、税務当局(財務省)との折衝があり、厚生労働省の頑張りが期待されるところだが、今改正では見送られた拠出限度額の引上げなど非常に重要な項目が残されている。
一部は以前に説明しているが、非常に重要な部分なので形を変えて説明する。
1 DB・DC合算での拠出限度額
① DB、DCを合わせた拠出限度額の設定
② 限度額の設定の年単位化(現行DCは月単位)
③ 限度額は給与比例(標準報酬など)
④ 限度額の水準は、現在の退職給付水準を勘案して設定
・・・概ね2,500万円(1,000名以上の大企業で3,000万円弱)
⑤ 限度額改定のルール化
・・・公的年金の給付水準調整を勘案した自動的な改定ルールの設定
ここで注目されるのは、限度額を絶対額ではなくて、例えば給与比例にして、現行DCの難点である重要な仕事を担う給与水準の高い加入者の拠出額が上限を超える問題を解決したい、という考えがあることある(DBでは上限の思想がなくこの問題はない)。
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