税効果会計における
「繰延税金資産の回収可能性」の
基礎解説
【第7回】
「固定資産の減損損失に係る将来減算一時差異の取扱い」
仰星監査法人
公認会計士 竹本 泰明
1 はじめに
前回は、解消見込年度が長期にわたる将来減算一時差異の取扱いについて、通常の将来減算一時差異とどのように異なるかを説明した。
今回は、固定資産の減損損失に係る将来減算一時差異の取扱いについて説明する。
2 なぜ固定資産の減損損失が将来減算一時差異となるのか
そもそも、なぜ固定資産の減損損失が将来減算一時差異となるのか、おさらいも兼ねて触れていきたい。
(1) 一時差異となる理由
固定資産について減損損失を計上した場合、会計上と税務上で次のように取り扱われる。
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