企業の[電子申告]実務Q&A
【第1回】
「大法人の電子申告義務化の全体像」
SKJ総合税理士事務所
税理士 坂本 真一郎
〈質問〉
「電子申告の義務化」制度について教えてください。
●○●○解説○●○●
2004年2月に名古屋国税局管内でスタートし、同年6月に全国拡大した「国税電子申告・納税システム(e‐Taxシステム)」も、今年(2018年)で15年目に突入しました。
しかしながら、直近(2016年度)の法人税の電子申告利用率を見てみると、全法人ベースでは79.3%の利用率であるのに対して、国税局調査部所管の大企業(原則、資本金1億円以上の法人)に限っては未だ56.9%の利用率にとどまっています。
書面による申告の場合、せっかく企業が作成した申告等データがそのまま電子的に提出されないということになり、所轄税務署では職員による再データ化(申告書等の読取・入力作業等)が必要となるため、双方にとって非効率です。
したがって、企業がICT(情報通信技術)を活用して作成・管理しているデータをそのまま円滑に提出できる環境を整備し、電子署名の簡便化やe‐Taxシステムの機能改善等その他の納税者利便性も向上させつつ、法人税等の電子申告利用率100%を実現するために、平成30年度税制改正において「電子情報処理組織による申告の特例」が創設されました。
これにより、一定の法人が行う法人税等の申告は、電子情報処理組織(「電子申告」)で提出しなければならないこととされ、これを「電子申告の義務化」と呼んでいます。
電子申告の義務化の対象となる税目、法人の範囲、手続等は、以下のとおりとなります。
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