有料老人ホームをめぐる税務上の留意点 【第2回】「有料老人ホームにおける法人税実務のポイント」
有料老人ホームの会計は、入居時に高額な入居一時金を預かることから、厚生労働省が「有料老人ホーム設置運営標準指導指針」(以下「指導指針」という)を設け、経理会計の独立性、事業収支計画の策定、情報公開と監査制度等を定めている。
有料老人ホームの税務は、株式会社形態のものと非営利法人形態のものでは課税対象が異なり、株式会社形態の場合は、すべての所得が法人税等の課税対象となるが、非営利法人形態の場合には収益事業から生じた所得のみが法人税等の課税対象となる。
貸倒損失における税務上の取扱い 【第26回】「判例分析⑫」
そもそも、事前照会を行うような納税者はどちらかというと保守的に租税法を解釈する納税者が多いため、「社会通念」のような曖昧なもので、かつ、意図的ではないにしても、事前照会で提出した事実関係とは異なる事実関係が知らないところで存在し、それが税務調査で指摘されてしまうリスクを考えると、それに頼った対応というのはあまり望ましくないというのも実態である。それを考慮すれば、子会社の再生において、第2会社方式により旧会社を特別清算するという手法を選択しているケースが多いが、法人税基本通達9-6-1(2)により形式的に判断できるやり方の方が好ましいというのも実態である。
生産性向上設備投資促進税制の実務 【第10回】「各制度の比較」
生産等設備に関する特別償却や税額控除といった税制措置には、本連載で取り上げた「生産性向上設備投資促進税制」(措法42の12の5)のほかに、平成25年に創設された「生産等設備投資促進税制」(措法42の12の2)が存在する。
法人税改革の行方 【第4回】「中小企業・同族会社をめぐる論点」
政府税制調査会では、企業規模を見る上での資本金の意義は低下してきており、資本金基準が妥当か否か見直すべきとの意見が出た。しかし、企業規模に関する指標として資本金に代わる有力な指標が明示されたかというと、そうではない。
〈条文解説〉地方法人税の実務 【第7回】「地方法人税『確定申告書』の書き方」
地方法人税の申告書様式については、当初、「地方法人税法施行規則の一部改正」(平成26年4月14日:官報号外第84号)により新設の様式として定められていたが、納税者及び税務署等における事務負担の軽減や地方法人税申告の失念を避けるため、日本税理士会連合会からの要望により、法人税申告書別表1(1)と同一の申告書で行えるよう、様式の改正が行われた。
組織再編・資本等取引に関する最近の裁判例・裁決例について 【第9回】「資産調整勘定の計上(東京地裁平成26年3月18日判決)①」
新聞報道で有名であるため、資産調整勘定の計上について争われていたということだけは知っている読者も多いと思われるが、別訴において争われた第1回から第8回で解説した内容と異なり、やや複雑なストラクチャーであることから、否認を受けた理由については、新聞報道だけからは推測し難い。
生産性向上設備投資促進税制の実務 【第9回】「中小企業投資促進税制の上乗せ措置」
前回までは、生産性向上設備投資促進税制(措法42の12の5)の制度概要や別表の記載例等を紹介してきた。
その中で、中小企業投資促進税制(措法42の6)の上乗せ措置については、制度自体は大変重要にもかかわらず、これまでの解説の中で混在していたため整理ができていなかった。
そこで今回は、中小企業投資促進税制の上乗せ措置の理解を深めるために、テーマを絞って解説する。
貸倒損失における税務上の取扱い 【第25回】「判例分析⑪」
このように、法人税基本通達9-6-2の適用については、その全額が回収不能であることが要求されているため、本事件においても、その点が議論となっている。また、第19回で紹介した大阪地裁昭和44年5月24日判決(行集20巻5・6号675頁、判タ238号263頁、金判168号8頁、税資56号703頁)にあるように、「企業会計の場合よりも厳格なある種の制約を加えることは、当然に起こりうることである。」としていることから、企業会計における全額回収不能の判断よりも厳格な判断が行われる場合も考えられるという点に留意が必要である。
山本守之の法人税“一刀両断” 【第2回】「交際費課税の本来あるべき姿」
それではと一部の法人が飲食人員の水増しをして交際費課税を免れるというケースも出てきました。国税局はこれに対して居酒屋に反面調査をし、水増しした事例について重加算税を課すというシーソーゲームが始まっています。
