法人税
法人税に関する制度解説および実務対応のポイントをまとめたカテゴリです。益金・損金の判定、交際費や役員報酬の取扱い、組織再編税制、グループ通算制度など、企業実務に直結する主要論点を幅広く取り扱っています。税制改正の内容整理や通達・裁決事例の解説も掲載し、実務判断に役立つ情報を提供しています。企業の経理担当者や税務実務に携わる専門職の方に向けた実践的な解説を中心に構成しています。
〈徹底分析〉租税回避事案の最新傾向 【第16回】「制度濫用論への対応」
【第15回】で解説したように、ヤフー事件に係る調査官解説では、以下の点を考慮しながら、包括的租税回避防止規定の適用を判断すべきであるとされている。
「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例129(法人税)】 「所得拡大促進税制の適用において、雇用者給与等支給額を、支給ベースで計算すべきところ発生ベースで計算したため、特別控除額が過少となってしまった事例」
令和Z年3月期の法人税につき、「給与等の支給額が増加した場合の法人税額の特別控除」(以下「所得拡大促進税制」という)の適用において、雇用者給与等支給額につき、有利な支給ベース(ソフトウエア仮勘定に振り替えた人件費を給与等支給額に含める)で計算すべきところ、発生ベース(所得の金額の計算上損金の額に算入されたもののみを給与等支給額とする)で計算したため、特別控除額が過少となってしまった。これにより、法人税等につき過大納付税額が発生し、賠償請求を受けた。
〈ポイント解説〉役員報酬の税務 【第56回】「役員が関連法人から金員の支給を受けた場合の課税関係」
当社の役員は、様々な理由で関連法人から直接、金員の支給を受けることがあります。この場合に、税務上何らかのリスクはありますか。
〈徹底分析〉租税回避事案の最新傾向 【第15回】「法人税法132条の2」
新聞報道で有名であるため、その概要を知っている読者も少なくないと思われるが、法人税法132条の2に規定されている包括的租税回避防止規定について争われた最初の裁判例である。本事件は、ヤフー事件ともいわれており、同時に行われたスキームに係るIDCF事件(最一小判平成28年2月29日TAINSコード:Z266-12814)と同様に、制度濫用論に基づく最高裁判決が公表されたことで、その後の包括的租税回避防止規定に係る実務に大きな影響を与えている。
事例でわかる[事業承継対策]解決へのヒント 【第60回】「提携先企業の事業承継」
私は、電子部品の製造・販売を行っているX社(非上場会社)の社長Aです。X社の株式は、私が100%所有しています。
製品の販売にあたっては、長年、Y社(Y社株式はB社長が100%所有)を販売代理店として、顧客の開拓、製品の改良ニーズの把握などのために協業してきました。最近になってB社長より、「今年で65歳となり、そろそろ引退しようと考えているため、Y社の電子部品販売事業を買い取ってくれないか」と打診がありました。なお、B社長には子供がおらず、他に後継者もいないため、廃業も視野に入れているとのことです。
法人税の損金経理要件をめぐる事例解説 【事例58】「パチンコ器及びスロットマシンの少額の減価償却資産該当性」
私は、近畿地方の県庁所在地に本社を置き、本社の所在地県及び近隣の府県一円において、パチンコ及びスロットマシンの遊技店を経営する株式会社Y(資本金10億円で3月決算)に勤務し、現在経理部長を務めております。少子高齢化はわが国の社会経済全般に様々な影響を及ぼしておりますが、エンターテインメント業界もその例外ではなく、人口減は端的に市場規模の縮小をもたらしているところであり、ここ数年、パチンコホールの倒産・民事再生手続の開始といったニュースも度々耳にするところです。
「圧縮記帳と税額控除との調整」に係る制度間の統一的な取扱いを定めた改正通達のポイント
本稿では、租税特別措置法等の税額控除制度の税額控除限度額等の計算の基礎となる取得価額に係る共通の取扱いとして改正された租税特別措置法関係通達の内容に関し、改正に至った背景や改正前後の取扱いについて解説する。
〔徹底解説〕大阪国税不服審判所令和4年8月19日裁決~事業の移転及び継続を必要としたTPR事件との相違~
本事件は、原処分庁が、納税者(請求人)の行った法人税等及び消費税等の各確定申告について、請求人が損金の額に算入した適格合併に係る被合併法人の未処理欠損金額(1,208百万円)は、当該合併等が「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの(法法132の2)」に該当することから、損金の額に算入しないものとして、法人税等及び消費税等の更正処分等を行ったのに対し、納税者が原処分の全部の取消しを求めた事件である。
「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例128(法人税)】 「保育園事業を開始するに当たり、一般社団法人の非営利型で設立すれば法人税等が課税されないところ、営利型で設立したため、法人税等が課税されてしまった事例」
令和V年に一般社団法人の非営利型で保育園事業の設立相談を受けた際、非営利型で設立すれば法人税等が課税されないところ、保育園事業は収益事業に該当するものと誤認し、非営利型で設立しても法人税等は課税されると誤った説明をしたため、営利型で設立することになってしまった。これにより、設立初年度である令和W年3月期から誤りに気付く令和Z年3月期までの法人税等につき、過大納付が発生し、損害賠償請求を受けた。
