組織再編税制の歴史的変遷と制度趣旨 【第52回】
拙著『組織再編における繰越欠損金の税務詳解(第2版)』(中央経済社)37-38頁では、繰越欠損金を利用するために、支配関係が生じてから5年を経過しているグループ会社と合併を行う場合につき、ペーパー会社との合併を例に挙げて、清算をした場合と比較しても、事務上の手間が変わらないことから、包括的租税回避防止規定を適用することが困難であるとした。
その後、平成22年度税制改正により、清算により、完全子法人の残余財産が確定した場合であっても、適格合併を行った場合と同様に、繰越欠損金を引き継ぐことができるようになったため、現行法上は、なおさら包括的租税回避防止規定が適用されるリスクは少ないと解される。
特別事業再編(自社株対価M&A)に係る課税繰延措置等特例制度の解説 【第1回】「M&Aをめぐる創設の背景」
自社株式を対価とする買収は、手元資金の確保や外部からの資金調達を要しない買収手法として、大規模なM&Aの際に、欧米等では広く用いられている。日本では、会社法の規制、株主に強いられる譲渡益課税がネックとなり、普及に至っていないというのが現状であった。
〔平成30年度税制改正で創設された〕コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制)のポイント 【第1回】「制度創設の背景と概要」
平成30年度税制改正において、「革新的情報産業活用設備を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除制度」(いわゆる「コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制)」)(措法42の12の6)が創設された。本連載では、当該税制の概要や手続等について解説する。
【第1回】では当該税制が創設された背景と、税制の概要について解説する。
〈平成30年度改正対応〉賃上げ・投資促進税制(旧・所得拡大促進税制)の適用上の留意点Q&A 【Q8】「「経営力向上が確実に行われたこと」の意義」
[Q8]
中小企業者等向けの上乗せ控除制度の要件とされている「経営力向上が確実に行われたこと」とは、具体的に何を示せばよいのでしょうか。
〈事例で学ぶ〉法人税申告書の書き方 【第29回】「別表6(23) 雇用者給与等支給額が増加した場合又は給与等の引上げ及び設備投資を行った場合の法人税額の特別控除に関する明細書」及び「別表6(23)付表1 給与等支給額、当期償却費総額及び比較教育訓練費の額の計算に関する明細書」〈その2〉
この別表は、青色申告書を提出する法人が平成30年度改正後の租税特別措置法第42条の12の5第1項の規定の適用を受ける場合に作成する。
平成30年度改正のいわゆる賃上げ・投資促進税制は、平成30年4月1日から平成33年4月1日までの間に開始する各事業年度において、以下の(イ)及び(ロ)の要件をすべて満たした場合、国内雇用者(注1)に対する給与等支給額(注2)の対前年度増加額について、その一定割合の税額控除ができる(当期の法人税額の20%が上限)制度である。
平成30年度税制改正における『連結納税制度』改正事項の解説 【第9回】「その他の税制改正」
企業会計基準委員会(ASBJ)が平成30年3月30日に公表した「収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号)」及び「収益認識に関する会計基準の適用指針(企業会計基準適用指針第30号)」について、その適用に対応するため、税務上の収益の認識基準に関して新たな改正又は既存の取扱いの明確化が行われた。
組織再編税制の歴史的変遷と制度趣旨 【第51回】
拙著『組織再編における税制適格要件の実務Q&A(第3版)』(中央経済社)242-243頁では、ほとんど資産及び負債がない場合であっても、ノウハウや顧客名簿などの無形資産があったり、事業に付随する偶発債務があったりする場合には、これらを移転すれば、主要資産等引継要件を満たすことができるとした。
資産及び負債に含み損益がない場合には、適格分割であっても、非適格分割であっても、譲渡損益が実現しないはずである。そのため、ほとんど資産及び負債がない場合において、実務上、譲渡損益が発生する事案として問題とされているのは、のれんに対する譲渡損益を実現させる場合である。
〈平成30年度改正対応〉賃上げ・投資促進税制(旧・所得拡大促進税制)の適用上の留意点Q&A 【Q7】「教育訓練費、比較教育訓練費、中小企業比較教育訓練費の意義」
[Q7]
平成30年度の税制改正によって新たに設けられた、上乗せ控除のための要件とされている教育訓練費の取扱いについて教えて下さい。
〈平成30年度改正対応〉賃上げ・投資促進税制(旧・所得拡大促進税制)の適用上の留意点Q&A 【Q6】「控除税額及び上乗せ控除税額の計算」
[Q6]
平成30年度の税制改正によって、控除税額及び上乗せ控除税額の計算はどのように変更されたのでしょうか。
