ハラスメント発覚から紛争解決までの企業対応 【第22回】「男性社員に対するセクハラ事案への対処法」
当社は女性社員の割合が高く、女性の管理職も少なくありません。そのためか、いわゆる「女子会トーク」のような会話が職場でなされることもあり、当社はこれを黙認してきましたが、先日、某部門の男性社員から、「部門の女性社員同士で、自分たちの身体の特別な部分について生々しい話をしているのが聞こえてくる。中には、自分の身体の特別な部分について具体的に描写したうえで意見を求めてくる女性社員もおり、不快だし、困惑している。これはセクハラではないのか」との指摘がありました。
税理士事務所の労務管理Q&A 【第5回】「在宅勤務導入に当たっての留意点①(労働時間管理)」
コロナ禍や災害時の対応として、在宅勤務等のテレワークを導入する企業が増えています。テレワークとは、労働者が情報通信技術を利用して行う事業場外勤務のことをいいますが、業務を行う場所に応じて、次の分類があります。
社長のためのメンタルヘルス 【第8回】「睡眠の大切さについて」
10年ほど前、医学者の講習において、講師の先生が「睡眠学は欧米では何十年も前から重要視されているが、日本ではようやく幾つかの大学に講座ができたばかりの段階にある」と語ってみえたのを覚えている。
ハラスメント発覚から紛争解決までの企業対応 【第21回】「社員にワクチン接種を勧奨する場合の注意点」
先日、新型コロナワクチンの追加接種の実施方針が国から示され、また、厚生労働省が3回目の職場接種に関する説明会を実施しました。追加接種の対象となるのは1回目、2回目の接種を受けた人だということなので、当社においては、1回目・2回目のワクチン接種を受けていない社員に向けて社長がメッセージを発信することを検討しています。メッセージの概要は以下のとおりです。
社長のためのメンタルヘルス 【第7回】「社長にも相談相手が必要」
本連載においては先月の第6回まで、厚生労働省や医学会の資料を用いて、客観的・総論的な解説を行った。今後の連載では、メンタル不調の予防や解決のための具体策や事例を挙げ、日常生活に資する内容とする方針である。今回の前半は、社長にも多くの相談相手が必要であることに言及し、後半は外部の相談窓口の紹介に充てる。
ハラスメント発覚から紛争解決までの企業対応 【第20回】「LGBTに対するハラスメント及びLGBTの髪型や服装に対する制約にかかる法的問題点」
当社の社員Aが、「自分の生物学的性別は男性だが、性自認は女性だから、明日から女性の服装・化粧をして勤務します」と宣言し、化粧をしてスカートやハイヒールをはいて就業するようになりました。他の社員から「男のくせに化粧するなんて気持ち悪い。不快だから止めさせてほしい」等の苦情が出ていますし、そのような社員Aの姿を取引先や顧客に見られたら、当社の信用が損なわれて当社の業績に影響するのではないかと心配しています。
社員Aに化粧や女性の服装をするのを止めるよう説得したり、命令したりしても問題ないでしょうか。
税理士事務所の労務管理Q&A 【第4回】「健康診断の実施義務」
常時労働者を雇用している事業所の事業主(労働安全衛生法では事業者という)には、健康診断の実施が義務付けられています。規模・業種を問いませんので、税理士事務所等の士業についても例外ではありません。
健康診断には、特殊な業務に従事する労働者に対する健康診断もありますが、今回は、雇い入れ時の健康診断と定期健康診断について、対象労働者、事後の措置、留意点等を解説します。
給与計算の質問箱 【第22回】「賃金請求権の時効」
当社の社員が9月1日に入社し、同月3日に退職しました。当社の給料は末日締め翌月25日払いです。退職した社員が音信不通になり給与振込の銀行口座が不明なので、9月分給料(10月25日支給)を振り込むことができません。そこで、退職した社員から給料を支払うよう会社に連絡があったら直ちに給料を支払うことにしました。その他、注意点がありましたらご教示ください。
社長のためのメンタルヘルス 【第6回】「社長自身も注意したい労災の認定基準」
先月の第5回に引き続き、今回も既存の労災防止の手段を社長にもお使いいただけるという観点から、精神疾患の労災認定基準を題材として解説する。労働者災害補償保険法(労災法)の定めによれば、労災とは「業務を要因とする事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等」であるが、業務・通勤によるケガや病気は、社長といえども無縁ではない。
ハラスメント発覚から紛争解決までの企業対応 【第19回】「セクハラと社内恋愛の見分け方」
当社の社員A(女性)から、「上司B(男性)から性交渉を強要されるなどのセクハラ被害を受けた」との申告がありました。
そこで、上司Bに対して事情聴取を行ったところ、上司Bから、「私と社員Aとは恋愛関係にあり、性交渉についても社員Aの同意があるから、セクハラではない」との反論がなされました。