税務ピンポイント解説 【第1回】「スイッチOTC薬控除制度」
平成28年度税制改正で、セルフメディケーション(自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること)の推進を目的とした新たな医療費控除の特例(スイッチOTC薬控除)制度(措法41の17の2)が創設されました。
〈小説〉『資産課税第三部門にて。』 【第9話】「誤指導と信義則」
「困ったもんだよ・・・」 田中統括官は渋い顔をして谷垣調査官に話しかけた。
昼休みの時間で、谷垣調査官は食事が終わった後、新聞を読んでいる。
「何かあったのですか?」 谷垣調査官は新聞から目を離し田中統括官の方に振り向いた。
〈小説〉『資産課税第三部門にて。』 【第8話】「相続時精算課税の税務調査」
「谷垣くん・・・どうだった?」
田中統括官は税務調査から帰ってきた谷垣調査官に声をかけた。
「ええ・・・」 谷垣調査官は黒いカバンを机に置くと、田中統括官の机へ向かった。
「実は、贈与の漏れを発見したのですが・・・」
〈小説〉『資産課税第三部門にて。』 【第7話】「未分割遺産とその法定果実」
「この相続税の申告書は未分割で提出されているのですが・・・」
相続税の申告書を見ながら田中統括官はうなずく。
「そんなことは申告書を見れば分かる・・・それで一体、どうしたっていうんだ。」 谷垣調査官の質問の意味が理解できず、田中統括官の声が苛立っている。
「この未分割の相続財産の中に、賃貸マンションがあるのです。」
〈小説〉『資産課税第三部門にて。』 【第6話】「限定承認とみなし譲渡課税」
「お~い、谷垣君。」 田中統括官が谷垣調査官を呼ぶ。
「この相続税の申告書を見ると、相続人は、限定承認をしているらしい・・・」
田中統括官は申告書に添付されている家庭裁判所からの限定承認受理の通知書を見ながら、谷垣調査官に声をかけた。
〈小説〉『資産課税第三部門にて。』 【第5話】「マイナンバーの影響」~資産情報の調査~
「個人番号及び法人番号か・・・今年、2016年から制度がスタートするんだな。」 田中統括官は、谷垣調査官の質問に興味を持った様子で言った。
「マイナンバーが導入されたら、資産税の税務調査もかなり変わってくるだろうな。」 田中統括官は腕を組んで思案顔になる。
〈小説〉『資産課税第三部門にて。』 【第4話】「相続時精算課税」~相続時の更正~
「統括官、この納税者の税務調査に行きたいのですが・・・」
田中統括官が顔を上げると、谷垣調査官が机の前に立っている。
田中統括官は谷垣調査官が差し出した贈与税の申告書を見て言った。
「これは・・・相続時精算課税の申告書だな。」
実務家による実務家のためのブックガイド -No.1- 井ノ上陽一 著『ひとり税理士の仕事術』
私も「ひとり税理士」である。職員を雇う予定もなければ、規模を拡大する気持ちもない。おそらく、本書の著者である井ノ上陽一氏に、考え方はかなり近い。とはいえ、共感できない部分も少なくはない。たとえば、著者は、「はしがき」の中で、「ひとり税理士を提唱する理由」として、次の3つを挙げている。
此の国にも『日本企業』! 【第12回】「どの国にも?日本企業!」
今年1年間、月1回のペースで、様々な国で活躍する日本企業の姿をお伝えしてまいりました。取材した企業が進出した国々は、アジアから南米・アフリカまで多岐にわたり、取材した筆者も改めて「こんな国で活躍する日本企業があるのか」と感じさせられた企画でした。
紙面を借りて読者のみなさんにご紹介することができた会社は11社にすぎませんが、企画段階でチェックした会社は20社を超えていまして、締め切りまでに取材予定が立たないため諦めた例もあり、また様々な事情により取材が叶わない会社もありました。