改正「退職給付会計」の要点と実務上のポイント【第3回】「適用時の実務・検討ポイント」
2012年5月17日に企業会計基準委員会より、企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第25号「退職給付に関する会計基準の適用指針」が公表された。改正後基準(前述の会計基準及び適用指針を総称してこう呼ぶことにする)の改正前基準からの主な変更点は5点あり、以下のとおりである。今回は第1回で取り上げた上記(1)の「会計処理」、第2回で取り上げた上記(3)の「年金数理計算」に関し、それぞれの改正適用時の実務について述べる。
IFRSは今、どうなっているのか?【後編】
IFRSの議論は、2012年6月に開催された企業会計審議会総会・企画調整部会合同会議を最後にストップした。同会議で、金融庁事務局が挙げた11項目に対する委員からの意見聴取が終わったからであろう。
では、この会議後、IFRSにはどのような動きがあったのであろうか。
IFRSは今、どうなっているのか?【前編】
2012年10月2日(火)、4ヶ月ぶりに金融庁13階共用第1特別会議室にIFRS関係者が集まった。日本でのIFRS適用に関して議論している企業会計審議会総会・企画調整部会合同会議が開催されたからだ。
〔会計不正調査報告書を読む〕【第1回】沖電気工業スペイン販社・不正会計事件「外部調査委員会報告書」
ODCによる無理な販売計画を達成するため、卸売業者に対して過度な押込販売を行った結果、卸売業者の在庫が増加、購入代金の未払いが続出したため、売上の計上・取消しを繰り返したり、債権回収を偽装したりして、卸売業者を支援したことがきっかけとなる。
スペイン販社代表者Aは、以下の理由により不適切な会計処理ではないと抗弁している。
改正「退職給付会計」の要点と実務上のポイント 【第2回】「主要な改正ポイント(その2)」
退職給付債務及び勤務費用の計算方法
〈退職給付見込額の期間帰属方法の見直し〉
改正前基準では、退職給付見込額の期間帰属方法として、期間定額基準を原則とし、その他の方法(給与基準、支給倍率基準、ポイント基準)は一定の場合にのみ認められていた。
「包括利益の表示に関する会計基準」の改正ポイント
平成24年6月29日、企業会計基準委員会は次の「包括利益の表示に関する会計基準」などを改正した。