178 件すべての結果を表示

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第42回】倉敷紡績株式会社「特別調査委員会報告書(平成27年11月24日付)」

平成27年6月、元従業員A氏(平成27年6月末日退職)と、クラボウの中国子会社であるP社との取引において、①P社が立替払いをしていた検品代等の費用の未払い、②P社からの仕入商品に係る不適切な単価調整及び③P社への預け在庫に係る実地棚卸不備及び架空生地在庫の存在が明らかとなった。

#No. 155(掲載号)
# 米澤 勝
2016/02/04

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第41回】株式会社マツモトキヨシホールディングス「調査委員会調査報告書(平成27年11月11日付)」

イタヤマ・メディコ元社長の供述によると、最初に改竄データを作成して棚卸資産の架空計上を行ったのは平成15年3月期であり、調査委員会の入手した資料でも、同期において104百万円の差が発生していることを確認できたため、不正の開始時期は平成15年3月期であり、その後、発覚するまで12年以上、続けられていたことになる。

#No. 152(掲載号)
# 米澤 勝
2016/01/14

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第40回】株式会社東芝「役員責任調査委員会調査報告書(平成27年11月9日付)」

株式会社東芝(以下「東芝」という)は、平成27年11月7日「役員責任調査委員会の調査報告書の受領及び当社元役員に対する損害賠償訴訟の提起並びに米国における訴訟等に関するお知らせ」と題するリリースを公表、週が明けた9日には役員責任調査委員会の調査報告書を公表した。
本稿では、東芝が、平成27年9月7日に過年度決算の修正を発表した後、元取締役5名に対する損害賠償請求に至った経緯を確認したうえで、報告書における役員の責任追及について検討することとしたい。

#No. 146(掲載号)
# 米澤 勝
2015/11/26

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第39回】株式会社SJI「社外委員会検証報告書(平成27年8月7日付)」

株式会社東芝の会計不正事件は、役員の責任をどう追及するかという局面を迎えているところであるが、昨年10月、元代表取締役による資金流用問題が表面化した株式会社SJIにおいては、社外委員会による役員の法的責任の認定、元取締役との間の和解が公表されている。
今回は、SJI第三者委員会による事実認定、東京証券取引所・証券取引等監視委員会の処分、SJI社外委員会による責任認定といった一連の流れを検証したい。

#No. 143(掲載号)
# 米澤 勝
2015/11/05

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第38回】サンリン株式会社「社内調査委員会調査報告書(平成27年9月10日付)」

不正行為の当事者である従業員は、当初、自身の前勤務先であり、また、サンリンと取引関係にある、父親が経営する有限会社A商店(以下「A商店」という)の請求書と領収書を偽造することにより、請求代金を支店の手許現金から支払わせ、着服を繰り返していた。
支店には「買掛金諸口支払」という制度(サンリンの電算システムに仕入先コードを設けず、単発のスポット取引を処理する方法)を悪用したものではあったが、手口としては単純であり、また着服金額も比較的少額だった(平成21年9月~平成23年9月)。

#No. 141(掲載号)
# 米澤 勝
2015/10/22

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第37回】KDDI株式会社「外部調査委員会調査報告書(平成27年8月21日付)」

DMXは、2014年12月期決算について、PricewaterhouseCoopers LLP(以下「PwC」という)による会計監査を受けていたところ、DMX及びそのグループ会社の取引の一部に、実在性に疑いのある取引が存在することを指摘された。具体的には、中国本土における取引の実在性を証明する証憑の提出をPwCが求めたにもかかわらず、期日までにこれを提出することができなったというものである。

#No. 139(掲載号)
# 米澤 勝
2015/10/08

〔会計不正調査報告書を読む〕【第36回】株式会社東芝「過年度決算の修正,2014年度決算の概要(平成27年9月7日付)」

株式会社東芝(以下「東芝」という)は、平成27年9月7日「過年度決算の修正、2014年度決算の概要及び第176期有価証券報告書の提出並びに再発防止策の骨子等についてのお知らせ」と題するリリースその他を公表し、同日夕刻には、代表執行役社長による記者会見が行われた。
本稿では、東芝が、平成27年7月20日に第三者委員会調査報告書(以下「報告書」という)を受領した後、過年度決算の修正及び2014年度決算発表までの経緯を確認したうえで、報告書における指摘事項がどのように修正されたかを検討することとしたい。

#No. 135(掲載号)
# 米澤 勝
2015/09/10

〔会計不正調査報告書を読む〕【第35回】北越紀州製紙株式会社「調査委員会調査報告書(平成27年5月28日付)」

平成27年5月1日、総務部長X(以下「X」という)の休暇中、A銀行からHTCに対し、当座貸越契約の更新依頼の電話があり、電話を受けた課長はこれを不審に思い、HTC社長に報告した。また、当該課長は、郵便物の中にHTCとは取引のないB銀行発信のものを見つけ、開封したところ、HTCの返済予定表が入っていた。
5月6日、出社したXに直接確認したところ、XはHTCの資金を着服したことを告白したため、内部調査を行ったところ、過年度決算に訂正事項を生じる可能性が高いことが判明し、平成27年3月期決算短信(連結)の公表を延期するとともに、社内調査委員会(以下「当委員会」という)を設置して詳細な調査を行うことを決定したものである。

#No. 133(掲載号)
# 米澤 勝
2015/08/27

〔会計不正調査報告書を読む〕【第34回】株式会社東芝「第三者委員会調査報告書(平成27年7月21日付)」(後編)

第三者委員会によって提言された再発防止策は、認定した発生原因に対応するものとはいえ、残念ながらあまり具体的なものではない。
唯一実効性がありそうな施策として、「経営監査部を発展的に解消」したうえで、「各事業部門・カンパニー等から独立した立場」で、「社外取締役などを統括責任者とする」「強力な内部監査部門」を新設することが挙げられている。

#No. 131(掲載号)
# 米澤 勝
2015/08/06

〔会計不正調査報告書を読む〕【第33回】株式会社東芝「第三者委員会調査報告書(平成27年7月21日付)」(前編)

株式会社東芝(以下「東芝」という)は、平成27年7月20日に第三者委員会調査報告書を受領した旨、及びその要約版(以下「要約版」という)を公表し、翌21日には約300ページの大部となった調査報告書全文(以下「全文」という)を公表するとともに、取締役代表執行役社長以下8名の取締役と相談役で元社長の辞任が伝えられた。
この問題を、東芝が初めて公表したのは4月3日「特別委員会の設置に関するお知らせ」と題するリリースだった。それから3ヶ月半。特に7月に入ってからは、加熱するマスコミ報道、これを打ち消すような会社側のリリースが連日のように出されてきた。

#No. 130(掲載号)
# 米澤 勝
2015/07/30
#