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【第1回】で解説したように、企業結合の分類には、①取得、②共同支配企業の形成、③共通支配下の取引があるが、今回は、共同支配企業の形成の判定について解説する。
結合分離適用指針では、付録として、「〔フローチャート〕 共同支配企業の形成の判定(第175項関係)」があるので、判定に際して利用することが考えられる。
なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。

株式移転とは、1又は2以上の株式会社がその発行済株式の全部を新たに設立する株式会社に取得させることをいう(会社法2条32号)。
「株式移転設立完全親会社」とは、株式移転により設立する株式会社をいい(会社法773条1項第1号)、また、「株式移転完全子会社」とは、株式移転において、株式移転設立完全親会社に発行済株式の全部を取得させる株式会社をいう(会社法773条1項5号)。
株式移転のイメージは次の図のとおりである。

株式交換とは、株式会社がその発行済株式(株式会社が発行している株式をいう)の全部を他の株式会社又は合同会社に取得させることをいう(会社法2条31号)。
会社法では、株式交換は、完全親会社又は完全子会社とするための当時会社の間で行われる組織再編として規定されている(会社法767条、769条1項)。

現金等の財産と分離先企業の株式を受取対価とする事業分離において、分離先企業が子会社となる場合や子会社へ事業分離する場合、分離元企業は次の処理を行う(事業分離等会計基準24項、109項、109-2項、結合分離適用指針99項、104項、230項、232項)。

会社分割等、事業分離の対価として分離先企業の株式のみを受け取った場合は、当該分離先企業に対する分離元企業の株式の持分比率等により、分離先企業は次のように分類される(結合分離適用指針97項)。
① 事業分離により分離先企業が子会社となる場合(結合分離適用指針98項から99項)
② 事業分離により分離先企業が関連会社となる場合(結合分離適用指針100項から102項)
③ 事業分離により分離先企業が共同支配企業の形成となる場合(結合分離適用指針196項及び197項)
④ 事業分離により分離先企業が①から③以外となる場合(結合分離適用指針103項)

分離元企業では、事業分離により移転した事業に係る資産及び負債の帳簿価額は、事業分離日の前日において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠した適正な帳簿価額のうち、移転する事業に係る金額を合理的に区分して算定する(事業分離等会計基準10項)。

事業分離は、会社分割や事業譲渡、現物出資等の形式をとり、分離元企業が、その事業を分離先企業に移転し対価を受け取るものである(事業分離等会計基準62項)。
分離元企業から移転された事業と分離先企業(ただし、新設される企業を除く)とが1つの報告単位に統合されることになる場合、その事業分離は、企業結合(企業結合会計基準5項)でもある(事業分離等会計基準62項)。
例えば、次のように、A社(分離元企業:分割会社)がa事業(移転事業)を分離して、B社(分離先企業:承継会社)に移転させ、対価としてB社の株式を受け取るケースが考えられる(A社ではB社の株式は「その他有価証券」になるものとする)。

取得原価が、受け入れた資産及び引き受けた負債に配分された純額を上回る場合には、その超過額はのれんとして企業結合会計基準32項に従って会計処理し、下回る場合には、その不足額は負ののれんとして企業結合会計基準33項に従って会計処理する(企業結合会計基準31項、98項)。
のれんの基本的な会計処理等は次のとおりである(企業結合会計基準32項、47項)。

組織再編の形式が、事業を直接取得することとなる合併、会社分割等の場合には、取得企業は、企業結合日において、被取得企業又は取得した事業から生じる一時差異等に係る税金の額を、将来の事業年度において回収又は支払が見込まれない額を除いて、繰延税金資産又は繰延税金負債として計上する(結合分離適用指針71項)。

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