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〈注記事項から見えた〉減損の深層 【第16回】「インドのイースト(酵母)事業が減損に至った経緯」-インフレ鈍化との関係-

今回は、インドにおいて、主としてパン酵母(イースト)を製造、販売している事業での減損損失計上事例を取り上げます。
製粉業界の最大手として知られるこの会社は、2017年7月に、子会社を通じてインドにイースト工場を建設することを決定しました。その後、2022年8月に当該工場が稼働開始しましたが、2026年3月期中間(第2四半期)に至って、インドイースト事業の固定資産について減損損失を計上しています。稼働から丸3年経過した時点での減損です。
さっそく、事例を見ていきましょう。

#No. 648(掲載号)
# 石王丸 周夫
2025/12/11

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第178回】株式会社旅工房「特別調査委員会調査報告書(公表版)(2025年8月29日付)」

旅工房は、東京労働局から、2025年3月11日付で、「雇用調整助成金及び緊急雇用安定助成金受給事業主様への自主調査のお願い」と題する書面を受領したことを契機として、自主的に社内調査を開始したところ、その過程において、実際の勤務状況と受給申請の内容に齟齬が生じており、旅工房が受給した雇用調整助成金及び緊急雇用安定助成金(以下「雇用調整助成金等」という)累計802,230,837円(判定基礎期間は、2020年3月16日から2022年11月30日まで)に関して、受給申請の内容について精査を要する疑義(以下「本件事案」という。)が判明したことから、旅工房は、より客観性と信頼性の高い調査を行う必要があると判断し、2025年6月5日開催の取締役会の決議により、外部専門家を中心とした特別調査委員会を設置したものである。

#No. 648(掲載号)
# 米澤 勝
2025/12/11

〔まとめて確認〕会計情報の月次速報解説 【2025年11月】

2025年11月1日から11月30日までに公開した速報解説のポイントについて、改めて紹介する。
具体的な内容は、該当する速報解説をお読みいただきたい。
なお、四半期ごとの速報解説のポイントについては、下記の連載を参照されたい。

#No. 648(掲載号)
# 阿部 光成
2025/12/11

連結会計を学ぶ(改) 【第10回】「投資と資本の相殺消去・非支配株主持分」

連結貸借対照表は、親会社及び子会社の個別貸借対照表における資産、負債及び純資産の金額を基礎とし、子会社の資産及び負債の評価、連結会社相互間の投資と資本及び債権と債務の相殺消去等の処理を行って作成する(「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号。以下「連結会計基準」という)18項)。
今回は、投資と資本の相殺消去及び非支配株主持分について解説する。

#No. 647(掲載号)
# 阿部 光成
2025/12/04

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第177回】いわき信用組合「特別調査委員会調査報告書(公表版)(2025年10月31日付)」

いわき信用組合は、2024年(令和6年)9月に投稿された「元信用組合職員」を名乗る者によるSNSへの書込みを契機とする内部調査により、いわき信用組合において、長年にわたって組織的に無断借名融資が繰り返されるなどしていたことが判明したことから、同年11月15日、一連の不祥事件(無断借名融資等の不正融資の継続及びその組織的隠蔽並びに当組合元職員2名による着服横領及びその組織的隠蔽)の事実関係の調査、原因分析、再発防止策の提言等を目的とする第三者委員会を設置し、2025年(令和7年)5月30日、第三者委員会から調査報告書の提出を受け、同日、その公表版を公表した。
しかし、いわき信用組合は、第三者委員会報告書において、第三者委員会による調査に対するいわき信用組合の協力姿勢に強い疑義を示された上、一連の不祥事件の実態解明に向けて、更なる調査を行う必要がある旨指摘されたことから、上記調査に対する誠実な対応を欠いたことを猛省するとともに、可能な限りの実態解明を図るべく、同年6月13日付け総代会において選任された役員による新たな経営体制の下で第三者委員会報告書における指摘を踏まえた徹底調査を実施することとして、同月30日、いわき信用組合と利害関係のない外部専門家から構成される特別調査委員会を組成し、調査を委嘱した。
特別調査委員会は、調査に当たり、独立性を確保し、実効的な調査を実現するため、以下の事項をいわき信用組合と合意した。

#No. 646(掲載号)
# 米澤 勝
2025/11/27

有価証券報告書における作成実務のポイント 【第17回】

今回は、有価証券報告書のうち、特例財務諸表提出会社の個別財務諸表(附属明細表を除く)の作成実務ポイントについて解説する。
なお、本解説では2025年3月期の有価証券報告書(連結あり/特例財務諸表提出会社/日本基準)に原則、適用される法令等に基づき解説している。

#No. 646(掲載号)
# 西田 友洋
2025/11/27

〈経理部が知っておきたい〉炭素と会計の基礎知識 【第14回】「サステナビリティ関連財務開示のコア・コンテンツ ~全体像を描く4つの柱」

ジャーナル食品社は、加工食品の製造・販売を営む企業です。
先日、ジャーナル食品社のウェブサイトがリニューアルされました。広報部とサステナビリティ推進室を兼務するツチヤくんは、サステナビリティに関するページを担当し、大忙しだったようです。
【ミズノ室長】
「新しいウェブサイト、見たわよ~!サステナビリティに関するコンテンツが充実したわね!」

#No. 645(掲載号)
# 石王丸 香菜子
2025/11/20

連結会計を学ぶ(改) 【第9回】「親会社及び子会社の会計方針の統一」

親会社及び子会社の会計方針は、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、原則として統一することとされている(「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号。以下「連結会計基準」という)17項)。
当該取扱いに関連して次のものが公表されているので、実務の適用に際しては、これらの規定をよく理解する必要がある。

#No. 645(掲載号)
# 阿部 光成
2025/11/20

〈注記事項から見えた〉減損の深層 【第15回】「自動車関連部材の事業が減損に至った経緯」-戻らない需要-

今回取り上げる事例は、自動車のシート用クッション材等を欧州自動車メーカーに供給している製造拠点について、減損損失を計上した事例です。
発泡スチロールのメーカーとして知られるこの会社は、コロナ前の2019年2月に、欧州で自動車部材の製造拠点等を展開する製造メーカー、Proseat GmbH & Co. KG等(以下、Proseatグループ)を買収しました。同社は、その後、2022年3月期にProseatグループの固定資産について多額の減損損失を計上し、2025年3月期には、それに次ぐ規模の減損損失を計上しています。以下で取り上げるのは、2025年3月期の事例です。

#No. 644(掲載号)
# 石王丸 周夫
2025/11/13

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第176回】株式会社創建エース「特別調査委員会調査報告書(開示版)(2025年6月30日付)」

創建エースは、2024年10月1日に証券取引等監視委員会開示検査課による金融商品取引法に基づく開示検査を受け、創建エース連結子会社において2021年9月から2023年 6月末日までのA社との取引の実在性及びA社に対する債権の資産性について疑義(本件疑義)がある旨の指摘を受けた。
2025年3月7日に証券取引等監視委員会より本件疑義について外部専門家による調査の要請を受け、創建エースは、連結子会社の本件疑義における会計処理に関する事実関係の調査、業績への影響の把握及び原因の究明が必要であると判断し、中立・公正且つ独立した調査を行うため、利害関係を有しない外部専門家によって構成される特別調査委員会を2025年3月19日に設置し、調査を実施することとした。

#No. 644(掲載号)
# 米澤 勝
2025/11/13
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