《速報解説》 会計士協会が2022年版の「上場会社等における会計不正の動向」を公表~売上の過大計上、循環取引等の収益関連の会計不正に係る手口の割合が5年ぶりに50%に届く~
日本公認会計士協会(経営研究調査会)は、2022年6月27日付けで経営研究調査会研究資料第9号「上場会社等における会計不正の動向(2022年版)」を公表した。
「上場会社等における会計不正の動向」(以下「研究資料」と略称する)は、2018年から毎年公表されているものであり、研究資料における分類項目を当初から変化させることなく、比較可能性が維持されている。
本稿では、公表された研究資料の概要を紹介するとともに、2018年3月期以降の会計不正の動向の変化について検討をしたい。
《速報解説》 JICPA、「ソフトウェア制作費等に係る会計処理及び開示に関する研究資料」を公表~研究開発費等会計基準設定時には想定になかったソフトウェア関連取引の多様な実務に対応~
2022年6月30日、日本公認会計士協会は、「ソフトウェア制作費等に係る会計処理及び開示に関する研究資料~DX環境下におけるソフトウェア関連取引への対応~」(会計制度委員会研究資料第7号)を公表した。
これにより、2022年2月24日から意見募集されていた公開草案が確定することになる。公開草案に寄せられた主なコメントの概要とその対応も公表されている。主なコメントの概要では、実務上の課題が多数寄せられている。
《速報解説》 会計士協会が「2021年度 品質管理レビューの概要」等を公表~債務超過の会社の買収に関する改善勧告事項など多数の事例解説を掲載~
2022年6月24日、日本公認会計士協会は、次のものを公表した。
① 「2021年度 品質管理レビューの概要(本編)」
② 「2021年度 品質管理レビューの概要(資料編)」
③ 「2021年度 品質管理レビュー事例解説集(Ⅰ部)」
④ 「2021年度 品質管理レビュー事例解説集(Ⅱ部)」
⑤ 「品質管理レビュー制度等の解説」
これらは、監査法人又は公認会計士が行う監査の品質管理の状況をレビューする制度(品質管理レビュー制度)に基づくものであり、基本的な対象は、監査法人又は公認会計士である。
しかしながら、これらに記載されている内容については、一般の事業会社における会計処理等にも関連するものがある。
《速報解説》 ASBJ、「企業会計基準等の開発において開示を定める際の当委員会の方針」を公表~重要性に関する課題に対応する観点から、開示目的を定めるアプローチを採用~
2022年6月21日、企業会計基準委員会は、「企業会計基準等の開発において開示を定める際の当委員会の方針(開示目的を定めるアプローチ)」を公表した。
《速報解説》 会計士協会から「監査ツール」の改正が公表される~監基報の改正に対応して監査リスクの項目等につき関連様式含め所要の見直し~
2022年6月16日付けで(ホームページ掲載日は2022年6月21日)、日本公認会計士協会は、「監査基準委員会研究報告第1号「監査ツール」の改正について」を公表した。これにより、2022年4月18日から意見募集されていた公開草案が確定することになる。公開草案に寄せられたコメントに対する対応も公表されている。
これは、2021年8月改正の監査基準委員会報告書315「重要な虚偽表示リスクの識別と評価」及び同540「会計上の見積りの監査」の改正等に対応するものである。関連する様式も改正する。
《速報解説》 金融審議会よりディスクロージャ-WG報告が公表される~サステナビリティ及びコーポレートガバナンスに関する開示や四半期報告書の廃止等を検討~
令和4年6月13日、金融審議会のディスクロージャーワーキング・グループは、「金融審議会 ディスクロージャーワーキング・グループ報告-中長期的な企業価値向上につながる資本市場の構築に向けて-」を公表した。
これは、投資判断におけるサステナビリティの重要性の急速な高まりや企業のコーポレートガバナンスに関する議論の進展などの大きな変化に対応し、企業情報の開示のあり方について検討したものである。
《速報解説》 JICPAが金商法監査における監査役等との適時・適切なコミュニケーション実施の重要性について注意喚起~監査の最終段階でのコミュニケーション実施事項として経営者確認書の草案等を例示~
2022年5月25日、日本公認会計士協会は、「金融商品取引法監査における監査役等とのコミュニケーション(監査の最終段階)について」を公表した。
《速報解説》 非財務情報開示の国際的なニーズの高まりを受け、「我が国におけるサステナビリティ及びその他EERに対する保証業務に関するガイダンス(試案)」の公開草案をJICPAが公開
2022年5月23日、日本公認会計士協会は、「我が国におけるサステナビリティ及びその他の拡張された外部報告(EER)に対する保証業務に関するガイダンス(試案)」について」(公開草案)を公表し、意見募集を行っている。
《速報解説》 「公認会計士法及び金融商品取引法の一部を改正する法律」が公布される~施行は公布日(2022.5.18)より1年以内、経過措置には注意を~
令和4年3月1日、第208回国会に「公認会計士法及び金融商品取引法の一部を改正する法律案」が提出された。
これは、会計監査の信頼性の確保並びに公認会計士の一層の能力発揮及び能力向上を図り、もって企業財務書類の信頼性を高めるため、上場会社等の監査に係る登録制度の導入などの措置を講ずるものである。