319 件すべての結果を表示

〈判例・裁決例からみた〉国際税務Q&A 【第46回】「取引単位営業利益法の適用」

独立企業間価格の算定方法の1つである取引単位営業利益法の適用に当たり、比較対象取引に該当するか否かにつき国外関連取引と非関連者取引との類似性の程度を判断する場合にはどのような要素を勘案すべきでしょうか。

#No. 593(掲載号)
# 霞 晴久
2024/11/07

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第58回】「中央出版事件-旧信託法下における外国籍の孫への海外信託贈与-(地判平23.3.24、高判平25.4.3、最判平26.7.15)(その3)」~(平成19年改正前)相続税法4条1項、2項4号、5~9条、(平成18年改正前)信託法1条、(平成18年改正後)信託法2条~

信託行為該当性について、原審では、借用概念(統一説)により結論を導いている。本件の争点1~3において「信託の準拠法とされた米国州法でなく日本法を参照していることは、日本法の前提とする信託の概念を参照していると理解することもできる」(※2)という評価がある。これは、米国州法に基づく信託を、米国州法に当てはめて判断するのではなく、わが国の信託法に当てはめて判断することを妥当とするものである。さらに「本判決は、契約に用いたアメリカ州法ではなく、その契約内容を検討し、それに即した日本法を適用して本事件を解決している」(※3)と、同様に肯定的に評価する意見もある。

#No. 592(掲載号)
# 中野 洋
2024/10/31

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第57回】「中央出版事件-旧信託法下における外国籍の孫への海外信託贈与-(地判平23.3.24、高判平25.4.3、最判平26.7.15)(その2)」~(平成19年改正前)相続税法4条1項、2項4号、5~9条、(平成18年改正前)信託法1条、(平成18年改正後)信託法2条~

まず、原審の判示について「4条1項は(略)相続税及び贈与税の回避が行われる事態を防止すべく、受贈者課税制度の下でもあえて信託行為時課税の立場を採用して設けられたものであり、同法5条ないし9条とは制定経緯及びその趣旨を異にしているから、これらの規定と同列に解釈することはできないというべきである」として、これを否定した。

#No. 591(掲載号)
# 中野 洋
2024/10/24

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第56回】「中央出版事件-旧信託法下における外国籍の孫への海外信託贈与-(地判平23.3.24、高判平25.4.3、最判平26.7.15)(その1)」~(平成19年改正前)相続税法4条1項、2項4号、5~9条、(平成18年改正前)信託法1条、(平成18年改正後)信託法2条~

X(原告・被控訴人)の祖父Fは、平成16年8月4日に米国ニュージャージー州法に準拠して、Fを委託者、米国の信託銀行G社を受託者(以下単に「G」)、Xを受益者とし、券面額500万ドルの米国債を信託財産とする信託を設定したところ、処分行政庁(以下「Y」)はこの信託行為につき平成19年改正前相続税法4条1項(以下、単に「4条1項」)を適用して贈与税の決定処分等をしたことから、Xがその取消しを求めて提訴した事案である。

#No. 590(掲載号)
# 中野 洋
2024/10/17

国際課税レポート 【第7回】「国連『国際租税協力枠組条約』とは何か」

本稿では、今後、2024年12月に開催される第79回国連総会で採択される見込みとなった「枠組条約」及び「議定書」の骨子案について簡単に紹介するとともに、OECDとは別にこうした議論が登場した背景、そして国際的な租税ポリシー形成に与える影響について考えてみたい。

#No. 589(掲載号)
# 岡 直樹
2024/10/10

〈判例・裁決例からみた〉国際税務Q&A 【第45回】「外国法人に対する渡航費等の支払に係る所得税等の源泉徴収義務」

外国芸能法人等に対し、報酬とは別に支払われる渡航費等は所得税等の源泉徴収の対象とされるのでしょうか。

#No. 588(掲載号)
# 霞 晴久
2024/10/03

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第55回】「シンガポール居住者該当性訴訟(地判令1.5.30、高判令1.11.27)(その2)」~旧所得税法2条1項5号、5条1項、2項、同法施行令14条1項2号~

本判決が示した「住所」の解釈について借用概念論を基に検討を行う。なお、本判決は一審判決を全面的に引用したため、一審二審の両判決内容から検討を行う(以下、一審二審の両判決をもって「本件」という)。

#No. 587(掲載号)
# 大野 道千
2024/09/26

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第54回】「シンガポール居住者該当性訴訟(地判令1.5.30、高判令1.11.27)(その1)」~旧所得税法2条1項5号、5条1項、2項、同法施行令14条1項2号~

X(原告・被控訴人)は、所得税法(平成25年法律第5号による改正前のもの)2条1項5号の「非居住者」に該当するとの認識の下、平成21年分から平成24年分までの所得について日本では申告を行わず、シンガポールの居住者として同国で所得税の申告を行っていたところ、所轄税務署長から同項3号の「居住者」に該当するとして、期限後申告を勧奨されたため、期限後申告を行ったうえで平成23年及び平成24年分の所得税につき更正の請求をしたが認められず、本件各年分の所得税の無申告加算税に係る各賦課決定処分を受けたため、その取消しを求めた。

#No. 586(掲載号)
# 大野 道千
2024/09/19

国際課税レポート 【第6回】「国際的な視点から見た金融所得課税の論点」

この指摘は、現在のグローバルな議論の潮流や実態と整合的なのだろうか。あるいは、金融所得を軽課税すべき理由として説得的なのだろうか。以下では、金融所得課税をめぐるいくつかの論点について、Q&A形式で整理を試みることとしたい。

#No. 585(掲載号)
# 岡 直樹
2024/09/12

〈判例・裁決例からみた〉国際税務Q&A 【第44回】「保険業に係る非関連者基準適用の可否」~日産自動車事件(最高裁令和6年7月18日判決)~

本連載【第32回】で取り上げた「日産自動車事件」の最高裁判決が出たとのことですが、その概要を教えてください。

#No. 584(掲載号)
# 霞 晴久
2024/09/05
#